たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

北陸新幹線発車ベルの前に、蔵出し金沢・能登の旅

2015-02-28 20:49:49 | 国内旅行

北陸新幹線が3月14日、長野新幹線の長野駅から伸延する形で、
飯山、上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉、富山、新高岡、金沢までの運行がスタートします。
北陸新幹線では、東京から最速2時間28分で行くことが出来ます。
 マスコミもJRも旅行社も「北陸観光」大キャンペーンを展開しています。
  ご近所道野辺の徘徊に終始している「たにしの爺」ですが、
一昨年の2013年の1月に、金沢・輪島・能登を巡りました。
 そのときの写真データが不明になっていましたが、
記録メディアを改めて総点検して探し出しました。
蔵出し写真で記憶をたどりブログを構成しました。



 上越新幹線で越後湯沢まで行き、
ほくほく線の北越急行・はくたか号で金沢に行き兼六園を散策して、
輪島・能登半島へは観光バスで入り、和倉温泉に入るコースでした。
 越後湯沢から北越急行の沿線は直江津まで豪雪地帯。
富山沿線は立山・黒部の雪の山稜が圧巻で迫ります。





金沢では特別名勝「兼六園」を駆け足で周り、
北陸の冬の風物詩・雪吊りを堪能しました。





輪島の朝市を回り、漆器会館では輪島塗の名品を鑑賞。





奥能登観光では世界農業遺産「能登の里山里海」の、
白米千枚田(しろよね せんまいだ)を見学しました。



珠洲市の伝統産業・揚げ浜式製塩場の実演を見学。
「軍艦島」とも呼ばれる能登のシンボル奇勝・見附島では幸せの鐘を鳴らしました。





和倉温泉では波静かな七尾湾べりの老舗旅館でお泊り。
贅を尽くした温泉と日本海のお魚を堪能しました。



能登半島めぐりの観光バスのドライバーガイドさん、
新幹線開通が待ち遠しいとと盛んに言っていました。
まあ、なんともサービス精神に充ちた運転手さんで、
能登半島の隅々まで知り尽くし案内してくれました。



七尾線・和倉温泉駅からサンダーバード号で金沢へ。
駅のホームには「お見送り女将」が出張っています。
さすが連続日本一の人気旅館の地位を継続する訳です。



北陸新幹線の止まる駅には温泉と旨いものが一杯です。
妙高、富山、高岡、金沢、その先の輪島、奥能登を回って、
素朴な人情に触れて、旨い酒と新鮮な魚を戴きに行きましょう。

映画「6才のボクが、大人になるまで。」

2015-02-25 15:14:17 | 劇場映画

アカデミー賞の発表も終わり、久しぶりの映画ネタです。
「6才のボクが、大人になるまで。」公式サイトを見てきました。

同じキャストで12年にわたり撮り続けた家族のストーリー。
ドキュメンタリーではないリアルな時空を重ねた映画です。




6歳の少年ぼく、メイソン(エラー・コルトレーン)を中心に、
母親オリヴィア・エヴァンス(パトリシア・アークエット)、
離婚し別居中の父親メイソン・シニア(イーサン・ホーク)、
姉サマンサ(ローレライ・リンクレーター)の4人の俳優が、
家族の軌跡を12年間、演じた映画として評判になっています。




映画はこの母親が強烈な上昇志向でキャリアアップのために、
子連れ離婚、再婚、離婚を繰り返し、その度に引越しをする。
アラスカに住む自然派の父親も再婚して新しい家族が出来る。



大学に入った母親は、ついに大学教授にまでたどり着く。
その間、6歳のぼくが悪友や初恋や別れを経験して18歳。
テキサス大学に入り、写真アートとして将来の道を歩み始める。
手にしていたカメラはキャノンの最高級機種EOS70Dでした。



今年度の第87回アカデミー賞では、母役アークエットが助演女優賞を受賞しました。
また、2月9日に一足先に発表された英国アカデミー賞では最優秀作品賞と、
リチャード・リンクレイターが監督賞を受賞しました。
さらに同監督は、第64回ベルリン国際映画祭(2014年)では『恋人までの距離(ディスタンス)』に続いて、二度目の監督賞(銀熊賞)にも輝いています。



 シネマックスのスクリーンでは、もう一本の話題作クリント・イーストウッドの
「アメリカン・スナイパー」も懸かっていましたが、こっちにすればという気もしています。
それにしても、「ぼく6歳‥‥」で代表するアメリカの家庭風景も、
「‥‥スナイパー」で描かれるアメリカの戦争の闇もテーマは深い。

 今年度のアメリカ・アカデミー賞の作品賞に選ばれた、
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」も予告編で見ました。


 <第87回アカデミー賞の受賞結果を記録しておきます>
▽作品賞:「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
▽監督賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
▽主演男優賞:エディ・レッドメイン「博士と彼女のセオリー」
▽主演女優賞:ジュリアン・ムーア「アリスのままで」
▽助演男優賞:J・K・シモンズ「セッション」
▽助演女優賞:パトリシア・アークエット「6才のボクが、大人になるまで。」
▽脚本賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr.、アルマンド・ボー「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
▽脚色賞:グレアム・ムーア「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
▽視覚効果賞:「インターステラー」
▽美術賞:「グランド・ブダペスト・ホテル」
▽撮影賞:「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
▽衣装デザイン賞:「グランド・ブダペスト・ホテル」
▽長編ドキュメンタリー賞:「Citizen Four」
▽短編ドキュメンタリー賞:「Crisis Hotline: Veterans Press 1」
▽編集賞:「セッション」
▽外国語映画賞:「イーダ」(ポーランド)
▽音響編集賞:「アメリカン・スナイパー」
▽録音賞:「セッション」
▽メイクアップ&ヘアスタイリング賞:「グランド・ブダペスト・ホテル」
▽作曲賞:アレクサンドル・デプラ「グランド・ブダペスト・ホテル」
▽主題歌賞:“Glory”「セルマ」
▽長編アニメーション賞:「ベイマックス」
▽短編アニメーション賞:「愛犬とごちそう」
▽短編実写映画賞:「The Phone Call」

点描のマジック「新印象派―光と色のドラマ」展を観ました

2015-02-16 10:51:40 | 展覧会・美術展
正月以来、ご近所道野辺の徘徊ばかり続いていましたので、
久しぶりに上京、3館めぐりのひとつ美術館に行ってきました。



東京都美術館(東京都・上野公園)で展開されている
<新印象派-光と色のドラマ>展を見てきました。
<会期=2015年1月24日(土)~2015年3月29日(日)>



パンフレットの表紙、ジョルジュ・スーラの代表作「セーヌ川、クールブヴォワにて」です。

<新印象派>とは1880年代半ばから1900年代始めにかけて活躍した、
点描技法を用いた画家たちです。
<印象派>を継承しながらも、最新の光学や色彩理論を参照し、
光と色の効果を探求した画家たちということです。



同2ページ目に採用されている、
ポール・シニャック「クリシーのガスタンク」と
カミーユ・ピサロ「」エラニーの農家です。





展覧会は印象派のモネの作品から始まり、
スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、
その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、
さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品を紹介している。
スーラの描いた静かで小さな点が、
マティスのダイナミックで強い色彩の表現へ至るまでの変化の軌跡を、
世界各国の美術館から選抜した約100点の作品で辿ることが出来る。
以上、公式パンフ等による解説です。



同3ページ目には、ポール・シニャックの「髪を結う女」「サン=トロベの松林」など4作品が載っています。

会場は比較的空いていましたが、点数の多さに圧倒され疲れ果てました。
2月18日の毎日新聞夕刊に高階秀爾さんの分かり易い解説が載っていましたので、
記録させていただきました。



細かな点のタッチで色彩理論によって描き出す新印象派の技法は、
現代カラー印刷の原理・色分解プリントに繋がる事を知りました。
「一知半解」です。あまり本気にしないでください。



好天の土曜日とあって上野公園は人出で賑わっていました。
サクラの樹などは未だ固い蕾の枝のままでした。



動物園の前を抜けて東照宮の門前道にいきました。
ちょうど「ボタン園」が見ごろとなっていました。
チケット売り場には人の列、入場料700円です。



写真撮影はOKですかと、伺うと構いませんという。
しかし三脚を立てたりは出来ませんという。
見物人が多くて一株一株の撮影は難儀しそうで、
入らずに看板だけ撮って引き上げました。
開園一番に行っていないと、思うようには撮影できないようです。



上野公園イラストマップを載せておきます。
3月サクラの季節になったらぜひ、
足を運んでみてください。
「あぁ、上野駅」は心の故郷です。

青天なれど寒気が厳しいです

2015-02-10 11:55:24 | 散策の詩



朝から薄い青天が広がっています。
日差しは窓辺を明るくしていますが、
外気は冷え冷えに寒気が強いです。



財団法人日本気象協会の提供による最新の天気図です。
オホーツク海から氷点下42度以下の強い寒気が流れ込み、
北陸や北日本の日本海側を中心に雪が降り続いています。
積雪による雪崩にも十分注意するよう呼びかけています。



ハンノキ(榛の木)の雄花序が尾状に垂れ下がり、
花は2~3月、葉の出る前に咲きはじめます。



ハンノキはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木で、
湿った低地や低山地に多く生えている植物です。



この自然公園の主要な植生樹木になっています。
花序が長く垂れだすと春の気配が濃くなります。


「紅梅や 徘徊の道 香ほのか」たにしのアブ句

2015-02-04 21:25:57 | 24節気
今日は立春でした。「春の気立つを以って也」
暦の上ではそういうことになっていますが、
地表・大気は冷え冷えになっており、
実際は、冬の寒さはこれからが本番ですね。



当地は正月以来、2,3日の雨の日がありましたが、
好天・青空が続いてきています。



今日もいつもの道野辺を徘徊してきました。
道中で幾本か見かけるロウバイも咲き切って、花弁が開いています。
代わって早咲きの梅の花がほころび始めていました。
やはりロウバイの単調さとは、ひと味違う香気と花情がありますね。



これは梅の中では比較的早咲きの寒衣でしょうか。
樹高は3メートルから6メートルくらいあります。



ひさかたの天の香具山この夕霞たなびく春立つらしも
<柿本人麻呂・万葉集巻十、1812>

いにしへの人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし
<柿本人麻呂・万葉集巻十、1814

明日の午後から、関東の太平洋側にも降雪予報が出ています。

きょうは節分の日でした

2015-02-03 21:16:52 | 散策の詩

前日までの強い北風が止んで、
当地方はものすごい好天気でした。



日本ハムファイターズのファーム球場・鎌スタから、
数分の距離にある八幡春日神社に行ってきました。
沖縄キャンプに行っているので、スタジアム・グラウンドには選手はいません。



八幡春日神社の周りは市の指定文化財の森になっています。
樹齢300年とも言われている幹周りが3メートル以上のスギが2本、ムクノキが6本の巨木が、
葉を落とした裸枝が青空を突いています。
また、入り口から神社の裏までヤブツバキの高木が森をおおい、花がいくつか咲き残っていました。



参道入り口です。社殿まで60メートル位あるでしょうか。





入り口の鳥居とヤブツバキです。
参道の両側には巨樹が覆い繁っています。
杉の巨木に手を当て、なにやら祈っている人もいました。



参道の途中には岡崎型狛犬が座っていますね。


拝殿と本殿覆屋です。
明日は立春ですね。

厳冬の2月が冷風のなか、スタートしました

2015-02-01 11:53:01 | Journalism

今日から2月・如月の始まりです。
3日は節分、翌4日は立春で暦の上では春が立つとされています。
とは言っても、風の冷たさが身に染むる季節ですね。



とくに今週は、北海道の南東海上の低気圧は発達のピークを迎え、
冬型の気圧配置が強まり、北海道や東北、北陸は猛吹雪や大雪になる予報です。
広く晴れる太平洋側でも冷たい季節風が吹き荒れ、
昼間も体感的には氷点下の寒さの所もあるとなっています。



何時もの徘徊道は冬枯れ霜枯れの風景です。
葉を落とした木々の枝、色を失った草植物は、春を待って息を潜めています。
薄茶色に枯れた地面の下では、新しい命が芽生え始めているのでしょう。



厳冬の季節、日本も厳しい現実に曝されています。
「イスラム国」の要求に対応できる術は最初からありませんでした。
「テロには屈しない」とすれば、結果は想定できることでした。



戦線で対峙して兵器による銃火を交える戦争ではない、
「テロ」こそが現代の戦争の一大典型なのです。
テロは何時でも何処でも起きて、そこが戦場になる。



大分前になりますが、
幾多の紛争、テロ現場を撮りつづけている戦場カメラマンとして、
著名な方のお話を直接伺う機会がありました。
氏は2011年のニューヨーク9・11のあと、アメリカがイラクに侵攻の2003年3月、
バグダットのアブグレイブ刑務所に9日間拘留され死刑宣告を受けていたが、
フセイン政権が倒れ釈放された経緯を持つ方でした。
氏が言うには、
「これからは突然、街がテロの戦場になる。これが現代のの戦争形態だ」と―─



まさに今回の事態は「現代の戦争」だと言えます。
首相官邸は「作戦統合本部」、そしてヨルダンの日本大使館が「前線基地」です。
連携を図るとしても、相手国の「イスラム国」の情報は何もなかった。
有効な救出対応策などは取り得なかった。
「テロは断固許さない」「償いをさせる」と語調を強めても、
日本に為す術は限られています。



以前このブログでも似たようなことを発しています。
「69回目の祷りの8月、憲法の平和主義は持続可能か」(2014年8月15日)

以下一部を再掲載します。
<集団的自衛権のパートナーとされているアメリカが、
再びイラクのイスラム過激派組織「イスラム国」と交戦を開始しています。
「米国人保護が目的」とオバマ大統領が承認したものです。このことは、
わが国はこの「イスラム過激派組織」との交戦国になったといえます。
このテロ組織が日本を標的にする可能性は十分あります。
現代の戦争は距離的空間は関係なく巻き込まれます。
現在の日本がテロに見舞われたら、日常が一瞬にして「戦場」になります。>



冬枯れの道は風が冷たい。
冬空は悲しいほど、晴れ渡っています。