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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



出雲大社の西、車で5分、歩いて30分で到着する稲佐の浜は、日本の渚百選に選ばれている由緒ある海岸です。

日本の渚百選は、大日本水産会などの選定委員会が1996年に発表した渚100か所のことで、関西では神戸の須磨海岸、淡路島の慶野松原、和歌山の白良浜など、島根県ではこの稲佐の浜と太田市の琴ヶ浜の2か所、ただし大阪府下の海岸は残念ながら選ばれていません。

さて、稲差海岸にある看板には「神話の舞台 稲差の浜」とあり、ここは古くから出雲神話の舞台として知られていて、その神話を伝える古事記(712年成立)にも「伊那佐の小濱」として登場、1300年前から中央(大和)に知られていたことに驚かされます。・・・千家国造館の隣が出雲大社

稲佐の浜の中心にある岩は弁天島で豊玉毘古命(とよたまひめのみこと)を祀っています。

出雲国風土記(西暦733年)には、出雲大社などがある「杵築の御崎(島根半島西部)」を国引きした際に綱を懸けたのが、佐比売山(三瓶山)、引いた綱が稲佐の浜から南へ続く島根半島西部海岸となって「薗の長浜(園の長浜)」と呼ばれていたとあります。・・・はるか向こうに三瓶山(高さ1126m)が見えていますね。

さて、弁天島祭神の豊玉毘古命は、伊弉諾尊 (いざなぎ)・伊弉冉尊 (いざなみ)の孫娘に当たり、邇々芸命(ににぎのみこと)が木花佐久夜毘売(このはなさくやひめ)との間にもうけた火遠理命(ほおりのみこと)と結婚し、鵜茅不合葺命(うがやふきあえず)を生むので神武天皇の祖母に当たります。

古事記では、鵜茅不合葺命(うがやふきあえずのみこと)は、豊玉毘古命の妹・玉依姫神に養育され、後に玉依姫神との間に神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれひこのみこと・神武天皇)をもうけることになっています。・・・稲佐の浜の北に漁港(大社漁港)がありましたので、寄り道してみました。

港では大敷網で捕獲した魚の選別作業をしているようで、海に白い海鳥が数多く集まっていました。この辺りの白い海鳥と言えば経島(ふみしま)のウミネコで、ウミネコ達は、孵化したばかりの食欲旺盛な雛鳥を育てている真っ最中のはずです。

ここでは、小魚を選別して売り物にならないものを海に捨てているようで、多くのウミネコ達が雛鳥に与える獲物としてそれを狙っているようでした。



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