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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



特別天然記念物のコウノトリ(全長112cm)ですが、わざわざ遠くまで行かなくても、大阪(天王寺動物園)で、じっくり見ることができます。

江戸時代、但馬(豊岡市周辺)の出石藩がコウノトリを保護していた関係で、豊岡周辺には相当数生息していたようですが、1930年(昭和5年)の但馬地区での生息数は約100羽と激減しています。

その後の戦争の混乱や、害鳥として駆除されたことで豊岡市周辺の生息数は1956年に20羽となり、最後の個体が1971年に捕獲されたことで、日本産コウノトリの野生種は絶滅しています。

豊岡市の「兵庫県立コウノトリの郷公園」の公式HPによれば、その後ロシアから寄贈されたコウノトリの繁殖を1989年に成功させて以降、繁殖が軌道に乗り、現在約100羽のコウノトリを飼育しているそうです。

2005年からはコウノトリの試験放鳥が開始され、2007年に野生下でヒナが誕生、2012年には野外生まれの両親からのヒナも誕生、2018年6月現在、国内における野外生息羽数は128羽(飼育個体と合わせると228羽)、全国47都道府県でコウノトリの飛来が確認されるまでになっています。

海外におけるコウノトリは、東アジアに推定2,0003,000羽とされ、中国北東部・ロシア南東部のアムール川・ウスリー川流域で繁殖、ごくまれに大陸系の亜種が冬鳥として日本に渡来することがあるとか。・・・野生のコウノトリではこれほど近くから撮影できないでしょう。

そんな希少なコウノトリですが、去年、島根県でサギと誤認したハンターによって繁殖中の親鳥が殺される事故がありました。しかし4羽のヒナは兵庫県立コウノトリの郷公園で無事に育ち、成長したヒナは島根県で放鳥されたようです。

このコウノトリの翼を上から見ると、初列風切羽と次列風切羽が縦に黒とグレーに分かれていて、まるでピアノの鍵盤のように見えたりします。

この特徴はヨーロッパのコウノトリ(シュバシコウ)も同じで、同一種(両種の2代雑種まで有)とする意見もありますが、両種は激しく争うので繁殖は容易ではないようです。天王寺動物園ではコウノトリとシュバシコウの両方を近くから見ることができます。

 



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