

ここは、八坂庚申堂、正式な名前は「大黒山金剛寺八坂庚申堂」。
八坂の塔の手前にあります。
ここは、日本三大庚申のひとつなんです。
後は、大阪四天王寺庚申堂、東京入谷庚申堂(ここはもう現存してない)なんだそうです。
この日(9月7日)は、ちょうど五の庚申日でした。


庚申日とは干支(えと)の庚(かのえ)申(さる)の日を意味し、この夜に人間の体の中にいる三尸(さんし)の虫が、寝ている間に体から脱け出して、天帝にその人間の行った悪行を告げ口に行く。天帝は寿命を司る神であるから、悪いことをした人に罰として寿命を縮める。ところが、三尸の虫は、人間が寝ている間にしか体から脱け出ることができないので、庚申日は、徹夜をする、これを庚申待ちという。

三尸(さんし)とは、道教に由来するとされる人間の体内にいる虫。三虫(さんちゅう)ともいう。
上尸・中尸・下尸の三種類で、上尸の虫は道士の姿、中尸の虫は獣の姿、下尸の虫は牛の頭に人の足の姿をしている。大きさはどれも2寸(6.06mm)で、人間が生れ落ちるときから体内にいるとされる。


↑これは庚申堂の寺紋かな。くくり猿になっています。
「天帝ってなに?」
道教の天上の神々的なものかな。複数いてはるらしい。
仏教的には、毘沙門天と同じで、「北斗七星」を乗物にしているそうです。
といってもJRの「スーパー北斗」とかに乗っているということではない。

↑「さるぼぼ」と違うよ。これは「くくり猿」ねっ!
くくり猿はまさに、お猿さんが手足をくくられて動けない姿をあらわしています。この姿を人間の中にある、欲望に喩えてあり、人間の中にある「欲望」が動かないように、庚申さんによってくくりつけられているのです。ニュースに出てくる、おっさんやおばはんもこんな風にくくった方がいいかも。

話しは元にもどします。
この八坂庚申堂の本尊の青面金剛は三尸の虫を喰ってしまうということで庚申イコール青面金剛となったそうです。


この庚申日には、コンニャク封じ祈祷をし、境内で猿形に抜いたコンニャクが食べられます。
北を向いて無言で食べれば、無病息災なんだそうです。
アドバイス的にいうと七味が床几においてあるので、ちょっとふりかけるとより効果があるかも。
次回は、納庚申になりますね。
11月6日ですよ。
Twitter→@kyo_otoko
>コンニャク封じ祈祷
は知りませんでした。
告げ口されたら困るので、夜は寝ません(嘘)
ひょっとして人類全体が短命になるかも。
このコンニャクいいですよ。
夜は変な小細工をしないでぐっすり眠るにかぎります。