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京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

軒菖蒲

2007年05月05日 05時19分44秒 | 風景・和菓子


軒菖蒲(のきしょうぶ)ってご存知ですか?
菖蒲と蓬(よもぎ)を束ね軒先に挿し魔除け、火除けの呪(まじな)い。
4日の夜挿し5日の朝とるのが通例なんです。
こんなことをするのは最近少なくなっています。



端午とは「その月の初めての午(うま)の日」という意味で、奇数が重なり合う日を尊ぶ中国の思想や、「午」と「五」の音が同音であることなどから、5月5日があてられるようになった。



邪気を払うという意味は、中国で旧暦5月を「悪月」とする考え方からと思われ、これが軒先へ香りの強い菖蒲を飾りつけたり風呂に入れたりして邪気や穢れを取り除くという行事の性格を形成していったのです。
なんで邪気を祓うのかというとこれから田植えという農耕民族にとって大事な時期だからなんです。でないと秋にお米が収穫が悪くなる。そうなるともう死活問題。
「こどもの日」というのは、昭和23年(1948)の7月公布されたもの。
「男の子のための節句」というのも江戸時代ぐらいからの行事かな。庶民の話じゃないけど。
でも本来は「悪月対策」やった。
なんとかして悪いものから身を守ろうとしたんです。
方法は、
・シンボル/鍾馗さんの旗、形代、張子の虎、柏の葉、茅の葉、小豆
・香り/菖蒲、蓬(よもぎ)
・音/矢車の音、弓の弦をはじく音、でんでん太鼓、陣太鼓
それらを使い、豊作の祈願をしたり、こどもたちが無事育つことを切実に願ったのでしょう。
いま、こどもたちが育つのは当たり前のように思っていますが、つい最近まではそうではなかった。いまは、当たり前の「幸福」に私たちは不感症になっているのかも。



節句を表現をしたお菓子をどうぞ。
長久堂「もののふ」
去年も登場していましたが、今年はチャンと写真を撮りました。



外郎を折り紙のように折ってあります。
妙にかわいいですね。



お味は、外郎、白こし餡。



千本玉寿軒「五月の空」



こなし、黒こし餡。
晴れた空に吹き流しを表現。
このこなしが美味しかった。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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知らなかったよぉ (路渡カッパ)
2007-05-06 19:08:01
見たことも無いし・・・ひと晩だけなのね。
>5月5日があてられるようになった。
ここのブログ、勉強になるなあφ(..)メモメモ
返信する
>路渡カッパさん、こんばんは (京男)
2007-05-06 19:39:12
軒菖蒲ってみたことはないでしょ。
4日だけだから、しかも麩屋町通を通らないとね。
勉強になります。(笑)
返信する

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