万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

日本人の感染リスクレベルを調べるべきでは?

2020年02月15日 13時35分26秒 | 日本政治

 純粋に科学的な見地に基づいて事実を見据えれば、人種や民族によって疫病の感染率や重症化度、そして死亡率には違いがあるそうです。スペイン風邪といった歴史的な惨事に際して収集されたデータからも明らかであり、SARSの感染地が主として中国に限定されたのも、同ウイルスが中国人に感染しやすい性質を有していたからであるとされます。

 政府もメディアも決して認めませんが、今般の新型コロナウイルスについても注意深く記事や報告の行間を読みますと同様の傾向が認められるそうです。アメリカなどの海外での感染例を見ますと、国籍を基準にして判別すれば、中国以外の外国籍ではありますが、人種や民族からしますとアジア系の中国人が殆どなそうです。この傾向から、新型コロナウイルスは人種としてはモンゴロイドに感染しやすく、特に中国人への高い感染率を示していると言えましょう。

アメリカもヨーロッパ諸国も厳重な入国規制を実施しつつも比較的落ち着いているのも、コーカサイド系やアフリカ系の感染率が低いからなのかもしれません(モンゴロイドの血を引くヒスパニック系や先住民系は感染し易い?)。それでは、中国人以外のモンゴロイドはどうなのでしょうか。東南アジア諸国にあっても感染例が報告されていますが、現地にあって爆発的に感染者数が増えたとする報告は今のところはありません。インドも同様であり、同国で確認された感染者は民族的には中国人のようです。その一方で、北方の北朝鮮はヒステリックなまでに感染の拡大阻止に躍起になっており、新型コロナウイルスの蔓延に対する危機感が伝わってきます。この点は、2015年にMERSを経験した韓国も北朝鮮と同様の厳格な対応を見せており、あるいは、同ウイルスは、コリアン系に対しても高い率で感染するのかもしれません(もっとも、北朝鮮には中国系の住民が多いかもしれない…)。

そして、何よりも懸念されるのが、日本人に対する同ウイルスの危険度です。日本国政府は、近年、インバウンドを期待して中国人観光客の誘致に努めてきましたし、ビジネスを通しての訪日中国人の数も年々増加しています。しかしながら、武漢での感染拡大が報告された後も暫くの間は入国規制を実施せず、国境で感染を阻止する水際対策には失敗しています。日々、国内感染者数は増え続けており、感染経路が不明な故に市中感染も懸念される事態に至っているのです。

仮に、日本人が中国人と同レベルで新型コロナウイルスに対して脆弱であるとしますと、日本国内では、極めて忌々しき事態が発生する可能性があります。特に通勤通学時間がラッシュアワーとなり、すし詰め状態となった電車やバスの車内で人と人とが直接に接触する首都圏では、爆発的な感染拡大が予測されるからです。中国では僅か15秒の間、屋台で感染者の隣の席に座っただけで感染したとする報告もあり、日本国におけるラッシュ時の感染は火を見るよりも明らかです。また、つり革や手すり、あるいは、座席を介しての間接的に感染するかもしれません。飛沫感染や接触感染、そして、空気感染もあり得るかもしれず、車内に一人でも感染者が乗り込んだ場合、周囲の乗客のみならず、同車両に後から乗ってきた人々をも罹患させかねないのです。

 日本人の感染率が高い場合のリスクを考えますと、科学的な検査によって日本人の感染リスクを判断することは、決して否定されるべきではないように思えます。感染リスクの評価によっては対応や対策のレベルも違ってくるからです(仮に、中国人のみに高い感染率が認められるならば、在日中国人やその集住地域を主たる対象に感染予防を実施することに…)。若干インフルエンザよりも重い程度であり、重症化率や死亡率も低いのであれば、厳格な予防措置は必要ないのかもしれません。その一方で、不幸にも中国と同レベルであれば、日本国政府も企業も迅速な対応に迫れます。通勤・通学を避けるために、在宅勤務やリモート学習といったシステムを早急に構築しなければなりませんし、製造現場でも中国と同様に生産活動を停止せざるを得なくなるかもしれません。そして、東京五輪の行方も、人種・民族間における感染リスクの違いによっても左右されることとなりましょう。

人種や民族的な遺伝子レベルでの差異については、兎角にポリティカルコレクトネスによって‘存在しない’ということにされていますが、殊、新型コロナウイルスをめぐっての情報は、現実には、国家の命運をも決しかねない重要です。ポリティカルコレクトネスという名の‘政治的偏見’は、科学的な事実を否定し、人々の命を護るための客観的なリスク評価を鈍らせ、対策を誤らせるという意味においても罪深いとしか言いようがないのです。

 上述したように、これまでのところ、中国人の感染率の高さだけは確認され、他の人種や民族には広がりを見せていませんが、新型コロナウイルスは、長期的な毒性についても未解明のままの謎のウイルスでもあります。今後、同肺炎は変異等によりペストのようにパンデミックを起こし、全人類を感染の恐怖に陥れるリスクありますが、少なくとも、感染に関する人種や民族ごとの違いを科学的、かつ、客観的な情報として正確に把握しておくべきではないかと思うのです。

この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東京五輪中止・延期は検討す... | トップ | ‘正しく恐れよ’は偽善では?... »
最新の画像もっと見る

日本政治」カテゴリの最新記事