万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

ハワイの山火事と指向性エネルギー兵器問題

2023年08月18日 09時28分48秒 | 国際政治
 今月の8月8日に発生したとされるハワイのマウイ島の山火事については、送電線の落下が原因とされています。このため、国立気象局による森林火災発生の警告を無視したとして、電力会社ハワイ・エレクトリックを相手どった集団訴訟も起こされることとなったのですが、同山火事の原因については所謂陰謀説が囁かれることとなりました。

 ハワイの山火事の原因に関する陰謀説とは、何者かによって既に開発されていた指向性エネルギー兵器が使用されたのではないか、というものです。確かに、同山火事には、不審な点がないわけではありません。

 第一に、発生当日にNASAの地球観測衛星ランドサット8号に撮影された映像を見ますと、主たる火災地域は、マウイ島の中心地であり、歴史的景観を残すハワイ王朝の首都でもあったラハイナ一帯であり、山火事と言うよりも都市火災に見えます。周辺の森林地帯は燃えておらず、ラハイナ以外で激しい火災が確認されるのは、キヘイ北東部の一カ所のみです。森林火災(wildfire)という表現はイメージ操作かもしれず、ラハイナ火災と言った方が適切であるかもしれません。「爆弾が落ちたみたい」という住民の証言もあり、ラハイナの街は、恰も爆撃を受けた焼け野原の如くとなりました。

 第二の不審点は、延焼の早さです。NASAの説明に依りますと、火の手はラハイナ一帯に瞬く間に広まったそうです(時速100キロメートルとも・・・)。主たる原因としては、ハリケーンの影響による強い風と乾燥した空気が挙げられているものの、リゾート地としては異常なまでの延焼速度です。多くの人々が逃げ遅れたとされており、火の周りの早さも、陰謀が疑われた理由と言えましょう。当時の風速も、‘何かにつかまっていなければ経っていられない’程の強風とされる25メートル(時速90キロメートル)とされていますが、避難する人々の様子を映した動画や画像を見る限り、それ程の強い風は吹いていなかったようにも見えます。

 また、第三の疑わしい点として、火力の強さを挙げることができましょう。行方不明者の捜索が難航している事に加え、発見された犠牲者の方々にあっても身元の確認が困難を極めているそうです。マウイ警察のジョン・ペレティエ署長は、12日の時点で街全体の3%しか捜索できず、DNA鑑定で身元が確認できたのは2名に過ぎないと述べています。今なお同島の人口凡そ1万3千人のうち1000人以上の住民の行方がわからず、凄まじい火力と高温によって多くの人々が犠牲となったことを示唆しています。仮に、行方不明とされる方々が姿を留めていないとすれば、その温度は、1200度を超えることとなりましょう(火葬炉の温度は800から1200度という・・・)。

 このように幾つかの不可解な点が見られるのですが、ここでもう一つ、ハワイに関する情報があります。それは、今年の1月28日に、中国の地球観測衛星がハワイ島の最高峰であるマウナケア山頂に緑色のレーザーを照射していたというものです。同衛星Daqi―1は上海航天技術研究院を中心に開発され、2022年4月に長征4Cロケット打ち上げられました。表向きはオゾンや二酸化炭素などの温暖化ガスを測定する大気環境観測衛星とされていますが、軍事目的である可能性も指摘されていました。仮に、同レーザー照射が軍事目的であるとすれば、この時、既に懸念の声が上がったように、超低空飛行ミサイルの航路の作成、あるいは、指向性エネルギー兵器のための実験であった可能性も否定はできなくなってくるのです。

 果たして、マウイ島の火災は、自然災害(wildfire)なのでしょうか?メディア等では‘山火事’と決めつけていますが、上述したように不審な点が幾つか見られます。先ずもって、中立・公平な機関による科学的調査による原因究明が要するのですが、真相を明らかにするためには、(1)自然災害なのか、人災なのか、(2)人災の場合には、人によるミスや過失なのか、意図的謀略であるのか、(3)謀略の場合、手段は指向性エネルギー兵器なのか、その他の手段を用いたのか、そして(4)謀略の場合、中国、ロシア、アメリカ、世界権力・・・のいずれであるのか、といった問題を一つ一つ解明してゆく必要がありましょう(つづく)。

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