万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮は”革命血統”でさらに退化する?

2009-06-21 15:39:04 | アジア
北で金日成礼賛復活 3代世襲正当化の意図か(産経新聞) - goo ニュース
 現在の金正日体制が不人気なためにか、北朝鮮では、初代に当たる金日成礼賛が復活しているようです。それというのも、”革命血統”を強調することで、三代目の継承を正当化したいということらしいのですが、この方針は、さらに北朝鮮の退化を招きそうです。

 何故ならば、”革命”を前面に打ち出せば打ち出すほどに、体制の”改革”は遠のくからです。現体制にあって、一部市場主義を取り入れ、経済改革を行った時期には、金日成礼賛は消えたと指摘されています。この点から見ますと、金日成礼賛の復活は、改革開放路線との決別と、革命当時の統制経済への逆戻りを意味しているのかもしれません。つまり、若手へのトップ交代は、体制の改革をもたらすものではなく、”革命血統”による時代錯誤の”先祖がえり”となるかもないかもしれないのです。

 かくも後ろ向きな北朝鮮は、いったい、何処に向かって進もうとしているのでしょうか。誰もが体制を前向きに改革することができず、軍事優先体制への傾斜を強める北朝鮮は、ひたすら過去に向かって歩いているように見えるのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村

コメント (4)   この記事についてブログを書く
« イランは独裁への道を歩むの... | トップ | 日本国政府もイラン政府の不... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
北は何故、核に拘るか? (冬水)
2009-06-23 08:52:08
 あなたはわかりますか?これは1945年8月に遡る。金日成達は、彼らを支配した強大な大日本帝国が、たった、二発の核によって滅んだのを目撃。これが原体験。
 無慈悲に日本国民の上に落とした核を見て、彼らも無慈悲に核を落とされるだろうと、恐怖に陥った。
 実際、朝鮮戦争で、まさに、頭上に核を落とされる寸前であった。
 核は、彼らにはトラウマになっている。このトラウマを癒すのはアメリカにしかできない。
 彼らが核を手放すのは、かつて、金日成がカーターに言ったように、北朝鮮に米軍基地を造る事、すなはち、米朝同盟を結ぶことである。同盟国になって初めて、彼らのトラウマは癒される。
 中国は、米軍基地が北にできるのを、当然、容認しない。
 したがって、六カ国協議を開いても、解決しない。アメリカの決断が必要。
 韓国との統一を促進し、周りの全ての大国が、非核である統一朝鮮の安全保障をするしかないだろう。
冬水さん (kuranishi masako)
2009-06-23 15:41:28
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 北朝鮮はこれまで何度となくアメリカを騙してきましたので、かの国が、アメリカの信頼に足る同盟国となるとは思えません(米軍基地を置くということは、中国とロシアを仮想的と見なすことにもなる・・・)。古代にも、公孫子や高句麗の二元外交が地域を不安定化しましたが、何時、中国やロシアになびくとも分からない不安な同盟相手となるのではないでしょうか。しかも、アメリカの国是とは反対の独裁体制を敷いているのですから、アメリカの世論がこの同盟を支持するはずもありません。もっとも、北朝鮮が韓国と統一すれば、自動的に米韓同盟の枠組みに入るのですから、韓国との統一が問題解決のための最良の策であると思います。
朝鮮戦争はアメリカの騙まし討ち・・ (冬水)
2009-06-23 17:27:27
 あなたは北がアメリカを騙したと言うが、実は、朝鮮戦争はアメリカの騙しで始まった。何も北だけが騙しているわけではない。騙すから、同盟国に値しないなら、アメリカもそうなる。
 ソ連はアメリカの原爆に恐怖。すると、金日成が大日本帝国遺産の核開発計画、及び、膨大なウランの存在を教えた。そのウランでソ連は核開発。その褒美に大量の武器を与え、南へ侵攻するように唆した。
 一方、アメリカは故意に、防衛ラインから韓国を外し、侵攻を誘った。先に撃たせてから、正当防衛だと騙して攻撃するのがアメリカのやり口。真珠湾と同じ。
 北は南へ侵攻しなくても、当時の南朝鮮労働党の力から見て熟し柿が落ちるように、南は北に統一されていたのだが。スターリンとアメリカに騙された金日成が愚かだったのだ。
 独裁国家だから同盟に値しないなら、サウジやエジプトと同盟関係にあることが説明できない.
戦略上、北が必要なら、アメリカは同盟する。
冬水さん (kuranishi masako)
2009-06-24 07:52:13
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。
 朝鮮戦争については、北朝鮮の野心は否定できませんので、”騙された”とばかりは言えないように思います(38度線を越えれば、戦争になることは分かっていたはず・・・)。
 サウジアラビアもエジプトも、少なくとも核開発を行うような軍事体制ではありませんし、国民への洗脳を伴う全体主義体制でもありません。ましてや、人道上の問題となる拉致事件も起こしていません。両国とは、危険性と価値観の違いにおいてレベルが違うのです。
 なお、もしアメリカが、純粋に戦略上の必要性からやむを得ず北朝鮮と同盟を結ぶとしますと、それは、中国、あるいは、ロシアとの戦争が現実のものとなったときなのではないでしょうか。もし、そうならば、アメリカとの同盟を恐れた中国が、先に北朝鮮を制圧してしまう可能性もあります。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アジア」カテゴリの最新記事