万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

秋田県が危ない-北朝鮮のテロに警戒を

2017年11月27日 14時53分41秒 | 国際政治
漂着の木造船から8人の遺体…秋田・男鹿の海岸
  ここ数日、秋田県に関するニュースが立て続けに報じられております。北朝鮮からの木造漁船による8人の漁民の漂着に次いで、今月26日には、秋田空港ターミナルビルで4時間に亘る停電が起きています。

 北朝鮮からの漂着者については、乗組員の供述に因りますと、脱北者ではなく、イカ漁の最中に故障により漂流したそうです。しかしながら、防波堤に係留していた木造漁船が翌日に行方不明になるというハプニングも生じています。強風により沖合に流された可能性が高いそうですが、秋田県警が船内の調査が予定されていただけに、どこか怪しさが漂います。秋田空港ターミナルの停電も、落雷が原因と説明されてはいるものの、空港が落雷に無防備なはずもなく、落雷説にも疑問が残ります。

 仮に、北朝鮮船舶の行方不明が、秋田県警による調査を回避するための何者かによる意図的な行為であるとしますと、誰が、何を目的として行ったのでしょうか。(1)北朝鮮側(朝鮮総連などの在日北朝鮮組織)による日本国のEEZ内での密猟の証拠隠滅、(2)同じく北朝鮮側による漂流原因を故障とする嘘の証拠隠滅(燃料不足、あるいは、脱北の意図…)、(3)そして、(2)に関連するもう一つの可能性として、漁船を装った工作船であることがばれることの阻止…等を挙げることができます。いずれにいたしましても、8人の北朝鮮人は拘留されているわけですから、これらの人々が漁船に近づくことは不可能です。となりますと、仮に意図的な証拠隠しであったとしますと、関連情報を外部、即ち、日本国内の北朝鮮組織に流した“協力者”が秋田県警内部に潜んでいることになり、事態はさらに深刻化します。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題について秋田県が無関係であれば、かくも、猜疑心に満ちた推理をする必要もなかったことでしょう。しかしながら、秋田県が、山口県と並んで弾道ミサイルの迎撃を目的とした対北ミサイル迎撃システム―「イージスショア」―の陸上配備地であることを考慮しますと、同県こそ、最も北朝鮮からテロ攻撃や工作活動を受ける可能性が高い地域の一つと言うことができます。

本日も、別の木造漁船が秋田県男鹿市の海岸で8人の遺体と共に発見されたと報じられております。今般の一連の出来事には事件性がなかったとしても、今後とも、漁船を装った工作員の運搬や潜入などはあり得ますので、日本海を隔てて北朝鮮の対岸となる秋田県につきましては、海上警備を強化すると共に、特にテロ警戒レベルを上げる必要があるのではないかと思うのです。

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コメント (5)
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