万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”眞子さま婚約”は女性宮家創設にはマイナスでは?

2017年05月17日 14時15分26秒 | 日本政治
政権に驚き広がる=「女性宮家」再燃も―眞子さま婚約へ
 昨日、突然の”秋篠宮眞子さま婚約”の報道に、驚いた国民も多かったのではないかと思います。結婚とは人生の節目ともなるお祝いごとですので、まずは、お目出度い慶事ということになりましょう。しかしながら、この婚約が、公人である皇族の結婚であり、かつ、女性宮家創設問題とリンケージしているとなりますと、ここは慎重に考えなければならないのかもしれません。

 マスメディアの報道ぶりを見ますとお祝いムード一色ですが、ネット上の反応を見ますと、どこかもろ手を挙げて祝福できない雰囲気が漂っています。おそらく、その理由は、婚約者として紹介された小室圭氏に関する情報がほとんど皆無に近いからではないかと推測します。分かっているのは、生年月日、インターナショナルスクール出身を含めた学歴、職歴、”湘南江の島海の王子”を務めた経歴、語学力などであり、その他の情報は、身長も含めて、ネット上で検索しても全く入手できない状態です。父親は既に故人とはいえ、一緒に生活している祖父はおろか、両親の氏名さえ明らかにされていないですから異常事態ともいます。

 ネット上では、趣味がバイオリン、学費が高いインターナショナルスクール出身、かつ、宮内庁も認めた点を理由に、富裕な名家の出ではないかとの憶測もあります。しかしながら、インターナショナルスクール出身では、日本人であるかさえも分かりませんし、宮内庁による家柄調査も小和田家の際に妨害を受けています。否、小和田家は北朝鮮系とされながら皇室に入内できたのですから、宮内庁の調査は、あって無きが如くです。また、もっとも有名な明治天皇すり替え説が”大室天皇説”であることを思い起こしますと、小室という姓にどこか胸騒ぎがします。皇太子夫妻に対する不人気や皇室廃止論も、主として詐術的な情報隠蔽や出自不明問題に起因しているのですが、今般の小室氏の情報統制も、黒田氏のケースと比較しても徹底しているのです。

 また、出自の問題のみならず、組織的背景の有無の問題もあります。小和田家のケースでは、創価学会が入内を組織ぐるみで支援したとされており、正田家のケースでさえ、”自由恋愛”とされつつも、旧GHQが背後で動いていたとされます。プロポーズは小室氏側からとのことですが、女性宮家創設を見越したアプローチであるとしますと、今般の婚約にも組織的な背景が疑われます。小室氏の将来の夢が、”外交に携わる”であったことも気になるところです。”自由恋愛”の絶対視は、過去の失敗を繰り返すこととなりましょう。

 女性宮家の創設問題については、”皇位の安定的継承”が枕詞のように常に付けられていますが、母方から皇統を引く女系天皇は歴史上存在しておりません。それでも、仮に将来、女系天皇が許されるとなりますと、小室氏との間に誕生した子も、男女拘わらず皇位継承権を有することにもなるのですから、事は重大です。もうしばらく時間が経てば、小室氏に関する情報も増えてくるのでしょうが、果たして日本国民は、自由恋愛であれ、組織的工作であれ、一般人であり、かつ、背景も疑われる人を配偶者として皇族に列し、かつ、○○朝ともなり得る女性宮家の創設を歓迎するのでしょうか。民間人との結婚により皇統が薄まり、皇室に対する信頼が失墜している今日、女性宮家の創設よりも、その存廃を含め、皇室制度の抜本的見直しを希望する国民の声の方が強まるのではないかと思うのです。

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コメント (8)
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