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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

高齢生活保護者には専用施設を-川崎市火事事件にみる劣悪な生活

2015年06月03日 15時22分50秒 | 日本政治
生活保護の受給162万世帯余 過去最多
 生活保護を受けている世帯が、過去最高の162世帯を記録したそうです。高齢者の世帯が増加傾向にあるとされていますが、将来的な就業の可能性が低い高齢者に対しては、専用施設を用意した方が、望ましいのではないかと思うのです。

 これまで、生活保護者を施設に収容することには、人道的な見地から批判的な意見がありました。一般社会から切り離すことにもなりかねませんし、生活保護者の心理的な引け目を考慮してのことです。しかしながら、現実には、先日発生した川崎市の簡易宿泊所家事事件が物語りますように、高齢生活保護者の多くは、劣悪な民間宿泊所に頼らざるを得ず、貧困ビジネスに囲い込まれてしまっております。事故が発生した宿泊施設の見取り図を見ますと、狭い”タコ部屋”が並んでおり、違法建築や消防法違反の建物も多々あるそうです。生活保護者には、医療費無償制度を悪用した医薬品の密売と言った問題も指摘されておりますが、医療機関を設置した専用施設での生活ともなれば、不正防止対策にもなります。

 現状の方式よりも、施設方式であれは、福祉レベルの向上、生活保護不正の防止、貧困ビジネス対策ともなりますし、個別に保護費を支給するよりも、施設運営の方が地方自治体等の負担も低減されるはずです。この事件を契機に、特に高齢者生活保護者については、保護のあり方を根本的に見直してはどうかと思うのです。

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コメント (2)
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