万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

駐韓大使は護身術の習得を

2015年03月08日 15時21分32秒 | 国際政治
 韓国の首都ソウルにおいて白昼に起きた駐韓米国大使襲撃事件は、テロリストの恐ろしさを見せつけた事件でもありました。国際法において身体不可侵とされる大使でさえ、重傷を負ったのですから。

 傷の場所が違っていれば命にも係わる重大事件であり、マーク・リッパート大使が、酷い傷を負いながらも九死に一生を得られたことは、不幸中の幸いでした。最初の報道では、凶器は”果物ナイフ”とされていましたが、実際には、ナイフの刃渡りは25センチであり、殺傷力の高い包丁と云うことになります(軍用ナイフ説も…)。一つ間違えますと、暗殺されかねなかったのです。リッパート大使は海軍特殊部隊の情報将校を務められた経歴があり、軍での経験が、今回の事件でも生かされたとする説もあります。否、軍歴があったからこそ、未だ休戦状態にある危険な国の大使として抜擢されたのかもしれません。犯人は、過去にも駐韓日本大使に対して投石を行い、有罪判決を受けていますが、韓国に赴任する大使、並びに、外交官等は、万が一に備えて護身術を習得しておく必要があるのではないでしょうか。アメリカ政府は、犯人に対する厳罰を求めておりますが、韓国政府の犯人への対応次第では、今後とも、”英雄気取り”で同様の犯行を決行するテロリストや暴漢が現れる可能性は否定できません。

 もちろん、銃や爆弾等を用いたテロに対しては護身術は役立たないのですが、今回の事件でも指摘されているように、会場の入場者のチェックでさえ杜撰であり、韓国側の警備体制に期待はできません。いざ、という時に備えた訓練は必要なのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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