万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

パナソニックがシャープから調達しない不思議

2013年03月19日 15時43分35秒 | 国際経済
パナソニック、プラズマTV撤退へ 26年度中にも生産終了(産経新聞) - goo ニュース
 日本企業は、民主党政権時代の超円高とウォン安の影響で、長期にわたり、国際市場でのシェアの低下と業績悪化に苦しんできました。先日も、シャープが韓国サムスンから出資を受けることが決まり、日本国内では、落胆が広がっています。

 シャープと同様に、巨額の赤字を計上したパナソニックも、テレビ事業を縮小する方針を打ち出しています。自前主義を排し、液晶画面も外部企業からの調達を増やすそうですが、ここでも、韓国LGの名が挙がっています。ここで不思議に思うことは、何故、パナソニックは、シャープから調達しようとしないのか、ということです。シャープは、100億の出資の見返りとして、サムスンに対して液晶を提供するそうですが、パナソニックが、LGではなく、シャープから調達すれば、パナソニックもシャープも、韓国企業と手を組む必要はなかったはずです。日本企業の苦境の原因が、韓国企業による日本の技術の不正入手や国家ぐるみでのウォン安政策にあることを考えますと、両社とも、韓国企業と組んで、一足先に凋落したソニーの二の舞となるかもしれません。

 日本企業を市場から追い落とすためには、手段を選ばない韓国企業と安易に提携する日本企業の姿勢は、どこか、自虐的でもあります。韓国企業への依存を強めますと、結局、”庇を貸して母屋を取られる”という結末になるのではないでしょうか。

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コメント (10)
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