万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

対中大同盟の結成を

2010年10月12日 14時41分37秒 | 国際政治
尖閣「関係国の緊密な連携が重要」日米防衛相会談で一致(朝日新聞) - goo ニュース
 民主党政権は、尖閣諸島事件で悪化した日中関係を正常化すべく、中国政府に対して熱心に働き掛けているようです。しかしながら、国際関係の基本であるバランス・オブ・パワーを考えますと、軍事力を背景に、自国の勢力範囲の戦略的拡張を目指している”大国”を野放しにするのは、正気の沙汰とは思えません。

 強大な軍事力を擁した大国、しかも、利己的な行動をとる大国の出現は、全ての国の安全保障と独立にとりまして深刻な脅威です。ヨーロッパの歴史を振り返りますと、神聖ローマ帝国のハプスブルク、フランスのルイ14世とナポレオン、ナチス・ドイツのヒトラー…と、帝国建設の壮大な夢は、何れも包囲網の形成の前に潰えることになりました。軍事的拡張主義には包囲網の形成で抑え込む、これが、軍事・外交の常道なのです。

 にもかかわらず、我が国の民主党政権は、中国の顔色ばかりを伺い、甘い対応がさらなる中国の増長を許しています。採るべき方針は、対中大同盟であり、日米同盟を中心に、東南アジア諸国やインドといった周辺諸国との連携を強め、包囲網を形成すべきなのではないでしょうか。おちおちしていますと、謀略にかかって”中国ブロック”に組み込まれてしまいそうです。

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コメント (3)
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