万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

ビジネス論としての道徳教育

2008年06月23日 18時12分56秒 | 国際経済
グーグルも実践中! 「くそったれ社員」排除で収益向上(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース

 学校での道徳や倫理の授業を押し付けがましくうっとおしいと感じる人も、ビジネス論として、”イヤな奴”が会社に損失を招くと主張されるとなると、道徳なるものは、案外、素直に受け入れられるようになるのかもしれません。

 多くの人々が、ビジネスに身を投じ、会社組織の中で働くことが一般的な職場形態となった現代において、本当に待望されているのは、現代社会に対応する道徳であるのかもしれません。古来の道徳は、確かに、宗教や社会生活についての基本的な行動規範を説きますが、ストレートにビジネスの世界に訴えるものではなく、ビジネスとは、むしろ、弱肉強食の競争社会と思われてきたました。現に、最近の青少年に対する世論調査でも、「取締役になりなくない」が65%に達し、その理由の中には、「他人をけ落としてまで出世したくない」が26.2%(第三位)を占めているそうです(本日付日経朝刊)。

 グーグルが、良き人柄を育て、それが、良き職場の形成と収益アップへと繋がるプラス方向のサイクルを上手に作り出したとしたら、これこそ、道徳教育における新たな”ビジネス・モデル”となるかもしれません。

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