刑事訴訟を学びはじめたところですが、その現場の状況を知ってしまうと、もっと私達も心の準備が必要なのではないかと思ってしまいます。
その思いで、念のために、以下を書きます。
冤罪を生まないという思いから書きます。
もし、お知り合い、お友達が、冤罪でお困りの場合、ご参考にしてください。
****取調べを受ける心構えについて***
あらぬことで、取り調べをうけるという不幸がいつふりかかってくるやもしれません。
その時の注意すべき点を書きます。
注意すべきは、3点(プラス1点)。
1「黙秘権」⇒ずっと黙っていることができます。
黙秘権は、権力が、無実の人からも無理にウソの自白をさせてきたことの反省から生まれました。
世界中の国々で一般的に認められている権利です。
黙秘権を行使することは、けっして、間違ったことではありません。
2取り調べで作成される「供述調書」⇒間違った調書をつくられない権利があります。間違った調書、おかしいと思う内容の調書は、絶対に作成しない。
(1)供述調書は、取調官の作文になりがちです。
まるで、自分自身が書いたかのように、「わたしは、○○しました」という文章になっています。
その内容は、取り調べで話した内容をそのまま書いたものではなく、取調官がまとめて文書にしたものです。
自分の言い分と、取調官の作文が混ざってしまっい、どこまでは本当の自分の言い分で、どこからが取調官の作文か、区別がつかなくなってしまいます。
そこで、
(2)書かれた調書は、手に取って自分でよく読んで確認してください。
取調官は、読み聞かせる形で確認してもよいことになっていますが、それでは、聞き逃したり、勘違いするおそれがあります。
もし、読ませてくれないのであれば、後の述べるように、自分のもつ「署名押印拒否権」を使って、「もし自分で読ませてもらえないのであれば、調書へのサイン(署名押印)を拒否する」と言いなんとしても自分で読ませてもらってください。
そして、
(3)間違っている内容は、訂正をしてもらってください。「増減変更申立権」
訂正するときは、よく考えて、少しでも疑問がのこれば、供述調書のサイン(署名押印)を拒否して、弁護人と相談してください。
(4)けっして妥協しないでください。「署名押印拒否権」
「自分はそんなこと言っていないのに」とおかしいと思ったら調書には、絶対にサイン(署名押印)をしないでください。
取調官が、
〇否認したり、黙秘をしたり、調書の内容の訂正を求めたり、サイン(署名押印)を拒否したりすれば、認めないと不利になるとか
〇調書を作らねば不利になるとか
いう話をしてくるかもしれません。(調書を作らないからと言って、すぐに不利になることはありません。弁護人と話してからでも、遅くありません。)
怒鳴られたり、ときには暴行をふるわれた、あるいは、家族や関係者に不利になると言われた元被疑者の人もいます。
一部はあなたの言い分をそのまま書く代わりに、別のところで、取調官の言い分を認めるという取引を持ち出してくるかもしれません。
⇒調書の内容がおかしいと感じたら、けっして妥協したりせず、間違った調書にサイン(署名押印)しないでください。
調書が、100%自分の言い分通りに正しく書かれていたとしても、サイン(署名押印)する義務はないのであるから、間違った内容の供述調書にサイン(署名押印)する義務がないのは、なおさらあたりまえのことです。
もし、そのような機会があればですが、
3録画の取り調べ⇒録画のときこそ、自分の言い分を主張する。
取り調べの一部録画が開始されています。
もしなされた場合は、
それまでの取り調べで、もし、
〇取調官に脅されて署名させられたとか
〇自分の言い分とちがう調書をつくらされたとか
〇訂正に応じてくれなかった
といった取調官の違法・不当な行為があった場合には、
必ずそのことを主張して録画してもらう。
+
以上1~3と、
できれば、最後にプラス1点
4取り調べの記録「被疑者ノート」作成⇒公証人役場で届け出ることで、裁判の資料になります。
ボールペン(鉛筆はなるべく使わない)など筆記用具は、購入したり、借りることができます。
実際に受けた取り調べの内容をありのままに記録をして残してください。
日本弁護士連合会作成の「被疑者ノート」が役立ちます。
接見にこられた弁護士にお尋ねください。
目次
大切なこと
違法・不当な取調べを受けたときについての記載。
以上