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「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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そのひとの命のつぎに大事なものを守る 日本国憲法13条

2013-04-07 00:51:33 | シチズンシップ教育

 同様な趣旨のことは、何度か書いていますが、憲法は、私たちひとりひとりを守ってくれます。

 内閣総理大臣をひっとうに政治に関わる政治家は、まず、憲法をしっかり学び、私たちひとりひとりを大切にする政治をなすべきところです。

*******J-CASTニュース 3月30日(土)17時54分配信*****
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130330-00000003-jct-soci
安倍首相「有名な憲法学者」の名にポカン 「芦部信喜知らないって…」支持者もドン引き
J-CASTニュース 3月30日(土)17時54分配信

「芦部信喜」知らなかった安倍晋三首相

  「安倍総理、芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」
  「私は存じ上げておりません」

 2013年3月29日の参院予算委員会、民主・小西洋之参院議員の質問に、安倍晋三首相はこう答えた。さらに他の学者の名前を挙げて質問する小西議員に、安倍首相は「つまらないことを聞く」とばかりの笑みさえ浮かべていた。

  「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません」

■憲法学ぶ上では必ず名前の出る学者

 ところが安倍首相が「知らない」と断言した芦部信喜氏(1923~1999)は、近年の日本の憲法学者では最も高名な人物だ。日本の憲法学の第一人者だった宮沢俊義氏の弟子で、63年に東大教授になり、84年まで教えた。のち学習院大に移り、86年から92年まで日本公法学会理事長を務めた。92年に刊行した『憲法』(岩波書店)は、大学の憲法学の教科書として知られ、現在も版を重ねている。93年には文化功労者にも選ばれた。

************************

 
 話がそれかけましたが、

 日本国憲法が、どのように守ってくれるか。

 
 そのひとひとりひとりにどうしても譲れないものというものがあります。
 命のつぎに、本人にとって大事なことが。
 他人から見ると、なんだそんなことと思えることであったとしても。

 例えばの例。

 「高校時代に、学校が禁止するにも関わらずパーマをかける」(最高裁判例 平成8年7月18日)
 他人からみると、そんなこと、大学に行ってからやってもよいじゃないかと思われるかもしれません。
 でも、本人は、絶対に譲れないもの、自分の存在と分ち難いもの(本人の存在と不可分)としてもっていることなのです。

 本人の思いを、守る条文のひとつ。

 自己決定権
 憲法13条

****日本国憲法*****
第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
**************


 ちなみにこの大事な条文は、
 自民党改憲案では、

****自民党改憲案****
(人としての尊重等)
第十三条 全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。
**************

 
 ちょっとした、語句の転換で気がつかないかも知れませんが、大きな危険が秘められています。

 個人(現行憲法)→人(自民党案) の変更。 

 自民党案では、ひとりひとりという意味合いがなくなる意図があります!!!


 公共の福祉に反しない限り(現行憲法)→公益及び公の秩序に反しない限り(自民党案) の変更。

 今までは、公共の福祉の先には、他の人がいました。自分の権利も大事だけど、他の人も同じように権利をもっていて、それがぶつかり合うときがある。その時に言うのが公共の福祉。
 自民党改憲案にあるように、公益(国益)や公の秩序を持ち出すと、そのさきにいるのは、国です。国の利益のためにということで、個人の尊厳を簡単に踏みにじることができる土台ができあがります。

 少しのことばの違いが、ものすごく、大きな違いを生んでいます。

 多くの政治家が、その違いを知ってか知らずか、憲法学の本旨にもどって再度検討をしなおしていただきたいと思います。

 

コメント
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