野ゆき山ゆき海邊ゆき

日々の生活の中で出合う自然や民俗、歴史遺産を記録します。主な舞台は和歌山県中部。タイトルは佐藤春夫の「殉情詩集」より。

大阪城公園駅

2014年10月02日 | 歴史

三重からの帰り、久しぶりに大阪城を訪れるためにJR環状線大阪城公園駅に下り立った。改札を抜け明るいコンコースに立つと、四つの壁面が陶板画になっているのに気がついた。南側にはなにやら文字が並んでいる。左端に司馬遼太郎の自筆らしき太い文字が目に入ったので、しばらく佇んで読んでみた。


大阪の歩みを実に簡潔に活写した格調高い名文である。1983年(昭和58年)10月1日 大阪城公園駅開業記念に、小説家の司馬遼太郎が開業を祝って書いたのそうだ。大阪で生まれ育ってそこを終焉の地とした司馬氏の熱い思いがひしひしと伝わってくる。毀誉褒貶の「毀貶」が目立つ最近の大阪であるが、こういう名文が遺されていることを羨ましく思う。

公園駅から見た風景である。

司馬氏は「夏、駅舎の前の森の露草の花の青さにおどろくとき、またたきの間でも茅渟(ちぬ)の海を思いかさねてもらえまいか。ひたにこのあたりまで満ちていたことを。」と記している。
「大阪城公園駅」全文は
http://ww2.tiki.ne.jp/~h-hidaka/newpage5.htm#siba
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

放射と収束

2014年10月01日 | 色と光
豊受大神宮社叢にて。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする