8月6日に広島市で開催された「原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)」の挨
拶の中で菅総理が「脱原発」に言及したことが慰霊式を政治ショー化していると批判され
ていますが、私は、それ以前の問題として、菅総理のネクタイ(多分、紺地に白のストラ
イブ ??)が、厳かに執り行われる慰霊式典に臨む日本の最高指導者としてふさわしい
のか疑問に思いました。松井広島市長は当然ながら黒のネクタイです。
(松井広島市長)
(菅総理)
菅総理の感覚では、社会運動家として「平和記念式」をいかに利用するかだけに関心があ
り、“死没者の御霊に祈りを捧げる”ということには、全く頭がいかなかったのだと思え
ました。そうであるならば、原爆犠牲者の御霊への冒涜であり、遺族の方々の気持ちを踏
みにじるとんでもないことです。このような指導者をいただいていることに日本国民とし
て全く情けなく思います。
数十年ぶりに、藤原ていの「流れる星は生きている」(中公文庫)を読みました。何回読
んでも目頭が熱くなります。“広島・長崎での被爆体験や、藤原ていのような引揚者の悲
惨な体験”を子々孫々受け継いでいかなければならないと、今の時期になれば毎年思いま
す。 本当は、常に心に刻んでいなければならないことですが。
(2011年8月7日 花熟里)