ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

MRI

2022-01-22 | 健康オタク
これは 去年の 私の3大ニュースの中のひとつ。

たいした人生を送っていないせいもあって、
去年の3大ニュースは 
春にジェルネイルを始めた事と、
夏にリマンマにブラを買いに行った事、

それと 早春のMRI検査だった。



だいたいにおいて、私は もともとが忘れっぽい。

それが 加齢のためもあってか、輪を掛けて忘れっぽくなった。

それは亭主においても同様で、
「俺もとうとう(認知症が)始まったか?!」
「お前、とうとう 始まったんじゃないか?」
と日々うるさい。

うるさいのはいいんだけれども、
それが危惧される出来事が本当にあると、
その気分は かなり辛いものになる。





ある日。

今! たった今! の事を すっかり忘れていた。

ゾッとした。

顔から血の気が引いたと思う。



同じような事が もう一度あった。

これは、検査をしなくては、と思った。



更にもう一度あった。

認知症を確信して、泣きたくなった。

まだ(それほど)年寄りじゃないのに。

人生100年なら、まだ30~40年ほど 生きなきゃいけないのに。

そうして、哀しい事に、
それらがどんな内容であったのかすら、
すぐに忘れてしまう。

今、私はそれを思い出す事ができない。。。





行く病院は決まっている。

比較的近くに 脳の専門医が開業している。

ホームドクターに紹介状を書いてもらう必要もないくらい近い。

その医師は 元は 世界的に有名だったらしい。

腕もある程度確かなら、検査機器も充実しているらしい。

いつ行くか。

どうやって行くか。

どう考えても、自分で運転して行って
衝撃の事実を受け止めきれないまま 
運転して帰って来るというのは現実的ではない。

不安だ。

ここは娘の出番で、来た時に
孫はジィジに見ててもらって
娘の運転で連れて行ってもらおう。

そう考えていたら
思っていたより早く その日が来て、
娘は快く引き受けてくれた。





あまり馴染みのない病院で、待つ事しばし。

診察の後、無事に(?)MRI検査を受けさせてもら得る事に。

おそらくは 脳に転移がないかどうかを調べるために
がんセンターで19年前に受けたくらいで、
滅多に受ける機会のない検査、生涯 これで3回目。

がんセンターの時は 何が何だかよくわからないまま
いろいろな検査を受けた中のひとつだった。

それから 何で受けたか、
一度 やたらとうるさいMRIを受けた事がある。

あのうるささは苦痛だという人が多い。

ああ、確かにうるさいわ、と思った記憶がある。

そうだとすると、がんセンターでの検査は
それほどうるさくなかったのかも知れない。

今回も そんなにうるさくはなかった。



「ワタシ、あの音が気持ちよくて、寝ちゃうんです」
と言った知人がいた。

気持ち良いわけではないが、寝ちゃう人がいるのもわかる。

その日、MRI検査は快適に終了したが、もうひとつの検査があった。

こちらは 対面で検査をしてメモしてくれる人がいる。

つながりのない単語を覚えておく検査とか、
野菜の名前を知ってる限り 口に出して言う検査とか。

これは頑張って、うまくできた。

うまくできると、いくつもの単語をちゃんと覚えていられると、
小学生のように嬉しい。





嬉しいが、終わって廊下に出ると
娘の横に座って、判決を待つ容疑者の気分。

再度 診察室に呼ばれると、
予想外に 医師からは 何の問題もないと告げられた。


本当ですか? いえ、嬉しいは嬉しいんですけど。

半信半疑の私に 画像を見せて、
医師は「教科書に載せたいくらい、キレイです」と。


   

これは、拝借画像、

医師は こんなのを私たちに見せて、
血管の画像は 回転までさせて見せてくれて、
萎縮も梗塞も動脈瘤もなく、キレイだと絶賛してくれた。

だから、その、現在私が抱えている問題、現象というのは、その。。。

「天然って事ですね!?」
と娘。

診察室に湧き上がる笑い声。



みんながマスクをして 慎重に日々を過ごしている中、
医院の診察室に 大きな笑い声が2度、3度、響いた(汗)。



笑い話にはなったけれど、
私にとっては、3大ニュースの座を占めた一件だった。



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