ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
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いろんなことについて、考えたい。

鬱についてのあれこれ

2004-10-02 | 
私たちは ストレスにあうと
脳内の視床下部から 「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌される。
これが 下垂体に働き、副腎皮質刺激ホルモンを 分泌させる。
これが 副腎皮質に作用して、コルチゾルというホルモンを 分泌させる。
このコルチゾルの役割は ストレスに対応できるようにすること。
 
戦う時、逃げる時、私たちは 筋肉のエネルギーを使うが、
エネルギーとしてブドウ糖を 血液に送り出し、血糖値を上げるのが、コルチゾル。
(また、戦う時は 交感神経が働き、血圧が上がり、心拍数が上がる。)
ストレスが終わると、コルチゾル分泌は 正常に、つまり、低くなる。
ところが 鬱の人は、このコルチゾルが 常に多い。
つまり、
鬱の人は 絶え間なく ストレスを感じているのだ。

このコルチゾルがストレスによって常に多い状態が続くと、
脳細胞は機能を低下させ、それが続くと、死滅し、脳細胞に障害をあたえる。
記憶の保存庫である海馬は、
うつ病の期間が長いと、小さくなってしまう。
うつ病以外に、
過度の興奮や 非常な恐怖によっても 海馬の神経細胞は 死滅する。
同様に、判断および感情をつかさどる前頭葉も 小さくなり、
判断できなくなったり 感情を抑えられなくなる。
うつ病が続き、脳細胞にダメージが与えられると、ボケも早まる。
実際、ボケている高齢者は ひどいストレスに晒されている事が多い。とか。

脳を守るには、心を平静に保つことが大切である。



昔、高血圧薬レゼルピンを飲んで 鬱になる人たちがいた。
脳内の神経伝達物質が減っていた。
結核治療薬イプロニアジドを飲んで、快活になる人たちがいた。
神経伝達物質の脳内の量が増えていた。

神経伝達物質。
モノアミン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン)、アセチルコリン、
アドレナリン、GABA などの、
不思議。

薬によるうつ病の治療は、この中の
セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンを増やすものが主流。とか。
乳がんのサイトで、パキシルという薬の名前は 目にした事がある。
薬をやめた後の 再発がこわくて やめられない人が多い。とか。
そのための、認知療法。



女性ホルモンのエストロゲンは、
このセロトニンの分泌を刺激し、気分を安定させる。
エストロゲンが少なくなると、
反対に気分が不安定になり、うつ的になる。
ああ、月経の前から始まりにかけての、あれね。PMS。

同様に、出産後には 胎盤が体外に出てしまうので、
エストロゲン量は 急激に減る。
産後うつ。

また、更年期障害も同じく。
卵巣機能が衰え、エストロゲンの分泌が減るため、精神的に不安定になる。

男性は。
コレステロールから男性ホルモン(テステステロン)、
男性ホルモンから エストロゲンが作られ、
更年期には やはり 男性ホルモンが減る。

一時期、「中高年男性のうつ病」が騒がれた時期があったが、
「うつ病」より「更年期」で説明した方があっている人のほうが、
実は多かった、
という記事をどこかで見た。
今、毎日更年期症状の嵐の中にいて、
亭主の不調を見ると、ああ、こいつ 更年期だ、と思うと、
納得する事が多い。



私たちの脳は、
ブドウ糖、脂肪、たんぱく質の 絶え間ない補給を 必要としている。
特に、たんぱく質のトリプトファンはセロトニンの、
フェニルアラニンや チロシンは ノルアドレナリンや ドーパミンの
原料になる。
人間は、これらのたんぱく質は、食べ物として口から摂取しなければならない。
トリプトファンは 肉に含まれる。
牛、豚、マグロ、カツオ・・・。

ダイエットによって、これらのたんぱく質、糖、脂肪 などの 摂取を控えていると、
脳の栄養不足を引き起こす事が 考えられる。
実際、極端なダイエットをする女性は、非常にうつ病になりやすい。

鬱なら治るだろうが、低インスリンダイエットで ボケになっては 困る。
閉経が早かった人は ボケやすいと聞いたこともある。
がんは 治療法が 確立しているけれど、
痴呆症は そうではない。
だから、発ガンの確立が増えても、ホルモン補充をやっている、
という女性の記事を雑誌でよんで、驚いた。
私も、ボケるかもしれない という不安は、きっと他の人より、強い。

ボケた時の事は、ボケてから・・・ああ、悩めないんだなあ。
ボケは そんなに 悪い病気では ないのかもしれない。

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