日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

ソフィ・カル

2005-01-06 07:38:21 | Weblog
筑後川の土手の話などさっき必死で書いていたら
一瞬で消えてしまった。なぜだ???

ところでソフィ・カルの展覧会に去年行って以来
彼女のことが好きになり、特に『盲人たち』という作品群が
気に入っていてそれを探しているのだが、どうも
見つからない。単行本化されていないのかな。

その作品はこんな感じだ。
ソフィ・カルが盲人に、「あなたにとって一番
美しいと思うものを教えてください」とたずね、
出された言葉をどんどん写真に撮って、
発言者のポートレートとその言葉と一緒に展示するのだ。

例えば、ある盲人は「ウェールズの山」と言う。
そうするとソフィ・カルは本当にウェールズの山の
写真を展示するのだ。その盲人は一度もその目で
ウェールズの山なんて見たことないはずなのに。
ある人は「お母さんの髪の毛」と言う。
あす人は「自分の質素な部屋」と答える。
そういう写真を見ているうちに、美しいって、美しく見える、
ことではないのだな、と漠然と考えずにはいられなくなる。

最後の盲人はこう言う。「美しいなんて、考え、
僕はもうすっかり生活から葬りさってしまったよ。
自分には関係ないからね」なんて。