日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

もう何も驚かないが

2005-02-28 08:41:20 | フランス
日曜は週刊誌を読んでいた。
ミッテランが愛人との間で作った娘、
マザリンが、父との思い出を綴った
本をもうすぐ刊行するらしい。
そこからの抜粋を読む。
学校が休みの日に大統領官邸にいる
ミッテランに会いに行ったエピソードなど。

あとアンジェで起きたペドフィル(幼児性愛)
の裁判の記事とかも読む。
もうすぐ裁判が始まるらしいが、
被告が60人ぐらいいて、原告がその
子供達というすさまじい地獄絵。
要するにアンジェの南のほうに位置する
住宅街で、そこにすむ団地の住民が
共同で自分の子供達に売春など強要させていた
らしいのだ。しかも見返りにお金どころか
煙草の箱もらったり、食料で払って
もらったり。つまり子供の売春を生活の
足しにしていたというのだ。

この事件テレビのニュースで見たときは
フランス語能力のせいで何が何だかよく
分からず、なんでこんなに被告が多いんだろう、
などと思っていたんだが、こういうことだったのか。

昼過ぎから友達に家に遊びに行く。
パリの街は雪がちらついていた。今週は
また雪の日が続くらしい。除雪のことを
フランス語でSALAGEというらしい。
雪を溶かすために塩をまくから、だって。

「フランスでは私生児だからって、特別
悪く見られることはないよね?」などと
フランス人の友人に質問する。
「特別悪く見られることもないけど、特別
よく見られることもない。本妻を騙した
ってことだしなあ」などと返事を受ける。
私生児とか、ペドフィルとか、僕はもう
何も驚かなくなってしまったけど。

地下鉄のBCBG

2005-02-26 07:53:09 | Weblog
朝、出勤前、出がけに思い立って
福岡の実家に電話する。母親が出て
会話をするけどちょっとそっけない。
そういえば東京にいたときもそんな
実家に電話なんかしてなかったっけ。

仕事の関係で同僚のフランス人の
女の子達と打ち合わせ。
二人女性がいたのだが、どうも
可愛くて頭のいい女の子と、
見た感じあまりパッとしない女の子
二人を前にして、つい可愛いほうの
女の子の顔ばかり見て話してしまう
自分に気がつき自己嫌悪。でも
自然にそうなったしまうのだ。大人って
浅ましいな。

地下鉄に乗っていると、16区に入ったあたり
で見るからに品のよさそうなBCBGな
カップルが乗ってくる。おしゃれなコート、
おしゃれなマフラー、手袋までしてるよ。
男のほうは金髪でメガネをかけている。
女のほうは栗毛だけど、ちょっと高飛車な
感じ。

二人はまんまとトロカデロで下車。16区の
中でも高級住宅街として名高い場所だ。
上品な身なりに、上品な物腰の二人。
彼らの行く手に何が待っているのか?
今だに一人モノの僕がいろいろ他人のこと
を考えてしまう。



パルムの僧院

2005-02-24 06:17:37 | フランス
アルプスの方(というかグルノーブル)
出身の同僚が実家からのお土産といって、
シャルトルーズというシャルトル大修道院
で作られる強いリキュールをくれた。

1605年から作られているという
歴史あるリキュール。江戸幕府開府のころ?
昔、エトルタに行ったとき、ベネディクト修道院
で作られるベネディクティンというリキュールを
買ったけれど、どうも修道会と言うのは
お酒を醸造する場所だったのだな、ちょっと
逆説ぽいけど。そういえばベルギービールは
ベルギーのやはり修道院で作られていたものが
起源だし。

シャルトルーズはコカコーラと同じく原料の
エッセンスが公表されてないそうだ。一滴で
万病に効く、って言ってたけど本当だろうか?
そうそう、スタンダールの『パルムの僧院』
の原題は『シャルトルーズ・ドゥ・パルム』という
んだそうだ。

それ以外は新しいソフトと格闘の日々。
あと同僚との小さな衝突。落ち込んだり
回復したり、自信喪失したり、持ち直したり
要するに普通の毎日。なんか舞い上がるようなこと
ないかなあ。


マン・イン・ブラック

2005-02-23 06:38:32 | パリ左岸
昨日に引き続きソフト研修。
どうしてこんなに研修が疲れるのか
ちょっと考えたんだが、パソコンの画面を
じっと見ていることもさることながら、
新しいソフトって、そのソフトの論理を
一から理解しないといけないこと、
法則とかコンテクストとか。それで疲れる
んだと思う。
あとインストラクターがフランス人だから
フランス語の説明も疲れを増幅させている
のかも。フランス語のソフトだから
しょうがないんだけどね。

今度日本に帰ってしまう日本人の女性の
知り合いに昼に会う。日本で職を見つけた
らしい。他人と出会ったときに僕は、「こいつは
ちょっとおかしい」とか「こいつは信頼
できるかも」と何らかの直感が働くのだが、
彼女はしっかりした人間だと思う。直感的に
「信頼できるかも」と思ったし、嫌な気がしないし。
なんでだろう。抑圧したものがないからかなあ。

夜テレビで「MAN IN BLACK」を見る。
こないだ見た「I ROBOT」に出たウィル・スミス
が出ていた。けど、別にどうってことはない映画だったなり。

気を取り直して

2005-02-22 06:48:35 | パリ左岸
新しいソフトを導入すると言うので
朝から晩まで職場でソフト研修。
パソコンの画面ばっかり眺めていて
発狂するかと思った。目はちかちかするし。

途中で別件で同僚と口論。
不愉快な気持ちのまま研修は続く。
つーか自分のことしか考えてないんだよ、あいつ。

自分を省みると、僕はチームプレイが非常に
苦手だ。無意識のうちに相手の神経を逆撫でするような
ことを言ったり、やったりしているらしい。
あともちろん要領も悪いので、全然合理的に
仕事ができるほうではない。
こりゃ、誠意しか残ってないな。


サンマルタン門界隈

2005-02-20 18:49:44 | パリ右岸
映画に友人に誘われていたのだが、
結局断る。子供の頃からそうなのだが、
僕はよく他人が好意で誘ってくれることを
なんかよく気が乗らなくて、理由もなく
断る癖が・・・。断らずに生きてきたら、
今頃凄い数の友人がいただろうな。

さて、もう一つの凱旋門、サンマルタン門。
パリ10区、サンドニ門から200メートル
ぐらいしか離れていない。同じ通りに面して
いるし、よく混同されるかも。
しかし、サンドニと比べてこっちのほうが
サイズは小ぶりだし、サンドニ門の周りが
エスニック街だったり、ホットな地区である
のに比べて、こっちはこじんまりとカフェとか
が立ち並ぶ普通の街角。

ふと思い立って、フォーブール・サンマルタン
に街歩きに行く。通りを歩いている人も
まばら。SENTIER地区のように、
アジア人経営の繊維問屋が軒を連ねる。
(ちなみにここらへんのある地区は
中国人の繊維問屋に一体が乗っ取られたと
ニュースで報道されていた)

芸術品のような、装飾のたくさん施された
建築物の前で立ち止まる。10区の区役所。


種ともこ論(1)

2005-02-19 20:03:02 | 種ともこ
ロビーウィリアムスのベストを聞いていた
のだが、これが結構キャッチーでいいのだ。
今まで馬鹿にしてたが・・・。歌うまいし。
本人のキャラクターは問題があるが。

さて、今週ずっと日本の他の部署のやつと
メールで仕事のやりとりしてたんだけれど、
相手の男のメールの文章が不愉快極わまりない。
歳は自分より少し上だと思うんだが、まあ
もういい年だよな。内容も(しかも全然
大したことじゃない)もったいぶって大げさ
に書いてくるし、文体が慇懃無礼なんだよ。
重箱の隅つつくようなことを書いて、終いには
「組織のあり方」みたいな説教。おまえに
説教される筋合いはないっつーの。

と気をとりなおして、僕の種ともこファン歴は
高校3年の頃からだから、もう18年近く
ファンをやっていることになる。長い。
東京にいたときは、ほぼすべてのライブに
行っていたので、大抵、やはり僕のように
すべてのライブに行っている人たちの
顔なんか覚えていた。ていうか、
向こうもそうも思っていたかもしれないが。

種さんの型にはまらない、独創的な
ポップスの世界が好きだ。最近では
歌詞の実験的な色が薄れてきて
(どっきりするようなボキャブラリーを
使うとか、わざとコンテクストに合わない
単語をぶつけてくるとか)、より等身大
な歌になってきたと思う。

おすすめ。『ガラじゃないからさ』(アルバム『感傷』)
「なんかおかしいよね、妙にあらたまってさ♪」とか
「やっぱやめようかな、気が散る♪」とかそういう
ふっと無意識というか無我の境地にいて突然
会話に乗り出すときに口を付いて出るフレーズ満載です。

やっぱ種さんの最大の魅力はその
「つかみどころのなさ」なんだと思う。
フランス語でいうとINSAISISSABLEか。
関係ないけど。つかみどころのない人間。
自分もその口だが、実際少し。



生き生きした人生

2005-02-18 06:56:06 | パリ左岸
仕事の関係で怒ったフランス人のおばさんを
なだめる羽目に。何を言っても納得しない。
こっちも同じことを繰り返し言うもんだから
そのうち喉が枯れてくる。大声を出して
怒鳴られたりする。周りには一般人が集まってきて
何事かと思い、恐る恐る様子を見守っている。
昔、スーパーでやはり後ろに並んでいる
おばさんとつまらないことで痴話喧嘩を
したことがあるんだが、それを思い出してしまった。

なんやかんやいって、相手をなだめて終わり。
こっちも相手も消耗して、全然生産的じゃない。
一つ言えることはそれでもやっぱり、何の
刺激もない、輝きのない毎日よりはこういう
なんかの矢面に立たされて、仕事をしている
ことを実感できるほうがいい、ということだ。
ちょっとマゾっぽいが。

ランチはスイス人の知り合いのおばさんと。
スイスの南部ヴァレ州からパリにやってきた。
仕事の話なんかしてると、
「そんなつまらない仕事なんかやめて、人生変え
ちゃいなさいよ」なんてまた僕をそそのかす。

ヴァレ州の奨学金の制度があるから、奨学生
になってフランス語と日本語の翻訳の仕事
やりなさいよ、なんて言われる。
36になって奨学生か・・・。ヴァレに住むのもなあ。

ポテトチップスと自分

2005-02-17 05:45:03 | パリ左岸
昼間はこれといって何も起こらない。
仕事は単調だし、活躍する場もないし。
なんか欲求不満。転職しようかなあ、将来。

会社帰りにスーパーによる。買い物をしたあと
外に出ると、大きなリュックをからった
バックパッカーらしい金髪の若者が、ポテトチップを
食べながら通りをとぼとぼ歩いていた。その姿を
見ているうちに妙に昔の自分が懐かしくなった。

昔ノルマンディーの語学学校に留学してた
ことがあったのだが、よく学校帰りに
ホストファミリーの待つ家までポテトチップスを
食べながら歩いて帰ったっけ。

あと、昔フランスからスペインの最南端の
アルヘシラスまで一人で電車に乗って
旅行したことがある。20歳ぐらいの頃だ。
丸一日電車の中にいた。下車もせず、かつ
食堂車もないような貧相な長距離列車。
そのときもコンパートメントの中で
水とポテチをぼりぼりかじってたっけ。

あの頃の自分に比べると、今の自分なんて
なんなんだろうねえ。あの頃の自分はもっと
ぼーっとしていて、エキセントリックで、
非常識で、でも少なくとも今よりは面白いやつ
だったような気がする。
歳を取るって退屈な人間になるってことなん
だろうか、なんて。

夜になって実家から持ってきたジル・ジルベルトの
ライブCDを聞く。なんとなく心が落ち着く。
これも10年前に買ったCDなんだよ。

バレンタイン翌日

2005-02-16 06:15:44 | パリ左岸
こっちのバレンタインは男性が女性に
花束(バラとか)を渡すのが通例となっている
らしく、昨日は地下鉄の通路で花を売っている
人々、プラットホームで花束を抱えて
メトロを待っている人など結構目にした。
街角では花屋が「バレンタイン用の花束あります」
みたいなチラシ配ってたしね。

バレンタインなんて自分には関係ないと
思っていたら、今日になって日本から
チョコを送ってくれた友達が。感謝。

それ以外は全然ぱっとしない日。
仕事もルーティンだし、面白い電話も取らなかったし、
特になんの活躍もなし。輝きのない生活って
こういうの?もっと刺激が必要な人間なんだよ、
俺ってやつは。などと自分に言う。

夕方あたり、事務所の入り口で他の職員に
つかまる。僕の上司に訴えたいことがあったらしく、
上司に直接言えばいいのに、僕に訴えてくる。
フランス人の話、一人聞くのでも大変なのに
3人同時に訴えられた。3人のうちの一人は
全然関係のないことを話していたが(笑)。

寝る前に腹筋を30回する。腸がよじれるかと思った。

歩きまくり

2005-02-13 17:47:33 | パリ左岸
なんか買い物でもしようと、地下鉄に乗って
モンパルナスまで行く。モンパルナスタワーの
地上階のショッピングセンターはバレンタイン
商戦の真っ只中で大混雑。レジにも長蛇の列。

こりゃたまらん、と思い目的地変更。
今度はカルチエラタンの本屋に行こうとする。
地下鉄に乗ってもいいのだが、最近運動不足
かつ中年太りへの恐怖から、徒歩で行く
ことにする。

モンパルナス大通をババンの駅のほうへ、
早足で歩く。直にLE DOMEとかの
四大カフェが見えてくる。LE SELECT
とあとなんだったっけ。よく思うのだが、モンパルナス
の芸術家や亡命政治家が1世紀前に集った
この4大カフェ、モンパルナス駅から遠い。
最寄の地下鉄駅もババンだし、
映画館が集まって賑わっている、
モンパルナスの中心から結構歩くし。
当時と比べて街が移動したのかな。

そのあと北上。リュクサンブール公園沿いに
歩いていく。公園は真っ暗で、もちろんもう
立ち入り禁止。時間は19時近く。

リュクサンブール宮で次の展覧会の告知。
マチス展を3月からやるらしい。金曜は
夜間営業で夜10時まで。こりゃいかねば。
リュクサンブールの向かい側に、憧れの四星
ホテル、ホテル・リュクサンブールが。
きっと目が飛び出るほど値段も高いんだろうな
と思わせるようなたたずまい。静かな通りに
面して、それぞれの部屋の窓に花が飾られて。
60歳ぐらいになったら泊まりたい。

上院などの前を過ぎて、ソルボンヌ界隈へ。
よく考えたら、この界隈に来るのは10年ぶり
かも。前回は、大学の卒業旅行のころか。

カルチエラタンの本屋で買いもしないのに
立ち読み。レジ近くに豪華本(貴重な古本)
がガラスケースに入って陳列されていた。
売る気がないとしか思えない値段ばっかり(笑)。
あと、日本に関する写真をたくさん使った
ドキュマンタシオン・フランセーズが出し
ているグラフ誌(というか官報の一種)が
あって、それを買おうと
思っていたのだが、全然関係ない小説とか買う。
相変わらずあまのじゃくな自分。



地下鉄13号線

2005-02-12 08:47:00 | フランス
地下鉄13号線はパリのメトロの路線の中でも
かなり庶民的な路線だ。特に北に進めば進むほど
庶民的になってくる。電車の中はフランス人より
黒人やアジア系が多いし、スーツなんて着てると
浮いてしまう。要するにあまり裕福でない地区
を通っているので、自然、そんな車内になって
しまうのだ。

そんな13号線にのってポルト・ド・クリシーまで
行ってきた。オデオン座の特設劇場でのデュラスの
芝居を見にいったのだ。
オデオン座は本来、パリの都心にあるのだけれど、
現在改修中のため、ポルト・ド・クリシーに
特設劇場を設置しているのだ。

クリシーのメトロ駅周辺はただっぴろい
大通りが広がっていて、その両側にはホテルやら
無機質なコンクリートのオフィスビルばっかり並んでいて
荒涼としている。僕の行ったオデオン座アトリエは
古い倉庫を改築したものらしく、外からは本当に
倉庫にしか見えない。ただし中に入るとすわり心地の
いい客席が舞台のすぐ近くに並んでいてアットホーム
な空間が展開している。

演劇は仕事帰りのせいもあって最初の部分
眠ってしまった。情けない・・・。全部で
1時間の芝居なのに、20分ぐらい眠ってしまった・・。

帰りも真っ暗な通りを歩く。雨が降って
舗道が濡れている。環状道路の騒音ばかり響いてくる。
遠くのほうに企業の広告塔など。ここがパリじゃなくて、
どこであってもいいような景色ばかり。


言葉のキャッチボール

2005-02-10 08:05:20 | フランス
旧知のフランス人の知り合いと会う。
かなり昔から知っている人で、現在は
中国に住んでいて、バカンスでパリに
里帰りしているらしい。今度中国で
レストラン経営に乗り出すとか。
中国じゃ料理人の給与が一月あたり
400ユーロで済むので人件費が
かなり節約できるとか、そういう話を
だらだらとする。

もともと彼は自分から面白い話を提供して
会話を弾ませるタイプの人間じゃなかった
のだが、それは今も変わりなかった。
まあ、たまに会ったんでいろいろ話すこと
があったんでよかったが、こういうタイプの
人間と常時付き合うのは大変だろうと思う。
相手は聞き役だったもんな。
なんで俺が、フランス人相手に面白い話
披露しないといけないんだろうか。

といいつつ、僕もそんな話をするのは
うまくないのだ。気心の知れた相手だと
まあ、なんとか話をするけれど。社交家じゃないし。
商社マンとか、そういう話をすることで成り立つ
商売につかなくてつくづくよかったと思う。
説得力のある話なんてできないしな。

ところで15区で入ったレストランは無茶苦茶
うまかった。牛肉のステーキとかがぶがぶ食ったし。

さて、フランス語でオルセー河岸(quai d'orsay)
と言えば外務省だが、オルフェーブル河岸(quai d'orfevres)
と言ったらどこでしょう。答えは警視庁。理由はそこの
河岸に建物があるから。ベルシーと言えば、財務省のこと。
コロネル・ファビアンといえば共産党のこと、のように。
ちょうど、英語で英国の大統領官邸のことをダウニング街と言ったり、
日本語で国会のことを永田町というのと一緒か。

スノッブな暮らしがしたい

2005-02-09 07:09:17 | パリ左岸
土曜にオペラ座で観劇したとき、僕は
4階の、今にも滑り落ちそうなぐらい傾斜のついた
狭い空間にたくさん椅子が並ぶアンフィテアトル
という席にいたんだけれど、
その席で観劇をしたことがある同僚に聞くと、
やはりそこは他の席より狭苦しい、かつ
構造的に圧迫感のあるポジションらしい。
終始、窮屈に耐えていたのは僕だけでは
なかったらしい。

昼休みを利用して散髪に行く。
いつも行く美容院なので、最近は
「短く」とかしか頼まない。もみ上げも
何も言わなくても残してくれるし。いつも
のように15分ぐらいで散髪は終わってしまった。

仕事のことでダニエル・ビュレンのことを
調べる。現代アートの大御所の作家だ。
同僚のフランス人に聞くと、「ああ、フランス人
だったらみんな知ってるよ(ホントかよ)。
パレロワイヤルのインスタレーションした作家だよ」とのこと。
そのあと、ルイーズ・ブルジョワとかの話をちょこっとする。
ふと、美術関係の仕事について、毎日、
「マチス」とか「デュシャン」とか「キュビスム」とか
そういう単語が飛びかうような、スノッブな毎日が
送れたらどんなにいいだろう、などと思う。
なぜ大学で美術史を専攻しなかったんだろうか。
就職なさそうだが。

家に帰って発音のテープを聞いて勉強をする。
「Y」の発音を30分も練習してしまった。
「JUS」(ジュース)と「JOUE」(頬)と
「JEUX」(ゲーム)の違いだとか。


カルナバル

2005-02-08 06:59:11 | フランス
知り合いのフランス人のおじいさんが(ノルマンディ在住)
南仏では女性のことを指して、「GARCE」と呼ぶ、
と言うので、ホントとかよと思い、周りの同僚
5人ぐらいに聞いたが、皆口々に「そんなことはない、
そんな言葉とんでもない」と言っていた。
本来の意味は「売女」とか「あばずれ」とかいう意味だそうで。
こりゃ、はめられたかな。バレリーなんか、
「そんな言葉言ったら、女の子に殴られるわよ」などと
僕をおどかしていたが、ありえない話ではないか・・・。

テレビではリオのサンバカーニバルの中継などやっている。
週末はボサノバの大御所がテレビで何やらトークショーに
出演していた。CHICOなんとかって人だ。

北半球ではカーニバルは春の到来を告げるものだが、
リオは南半球だから、秋になる前の最後の馬鹿騒ぎって
感じなんだろうな。
行きたい、行きたいと思いつつ今年もまたニースの
カルナバルには行かれそうもない。バレンシアの
火祭りも行きたいんだが、なんだか行く元気がないんだよなあ。
もともと人ごみが大っ嫌いなのでお祭りなんてぞっとしないのだ。
パリでも小さいカルナバルを先週末にやっていたらしい。
僕の住むカルチエまでは行進してこなかったが・・・。