日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

戦争のこと

2010-03-31 22:49:33 | 東京
今日は仕事の関係で、埼玉県にある、原爆の図を展示している
美術館、丸木美術館に関係のある人と少し話した。
行こうと思っていて、いまだに行っていないこの美術館の
行き方など教えてもらった。そして、戦争をテーマとした絵画を
どのように見るのか、どのように感じるのか、どのように論議するのか
そのような話を聞いた。討論というより、本当に話を聞くだけだった。
僕は深い考えなんかなくて、コメントだってできなかったのだが。

最近、コンテクストということをよく考える。
そんなことを言うと、インテリぶっているようで非常に嫌なのだが。
絵画が描かれるコンテクスト、時代背景のようなものがまずあると思う。
作者の思いや伝えたいもの、それは作者の創作の背後にあるコンテクスト
が反映されるのかも。
そして、それを鑑賞する人々、つまり鑑賞者にもコンテクストがあって
お互い相容れないコンテクストを持つ人々は鑑賞にしてもきっと
理解しえないのだと思う。
つまり、確固たる平和教育を受けている人の持っているコンテクストで
戦争の絵を見たり語ったりするのと、なんだかよく分からないまま
その絵を見て感想を言うのは違ってくるのだ。
どちらがいい、とかそういう話ではない、コンテクストが違うから
仕方がないことなのだ。
平和を軽々しく、何かのツールのように扱ってアートを作るのは
本当に嫌だと思う。ただ反面、戦争を扱った芸術を論議したり、
批判したりできないのも、それはそれで不幸な状況なんだなあ。

靖国通り界隈

2010-03-29 00:12:51 | 東京
子供の頃から、夏になるとテレビで政治家が靖国神社を参拝している姿が
放映され、やれ公式参拝だの、私人として参拝しただの、いろいろ
物議をかもし出しているのを見て、「靖国神社だけは行くまい」
とずっと思っていたのだが、いつの間にかそんなことも忘れ、
今日、つい靖国神社に行ってしまった。

なんのことはない、ラジオで靖国神社の櫻のことを話題にしていて、
なんか桜の花が見たくなっただけなのだ。
靖国神社についてから、上のような子供の頃のことを思い出してしまった。
しかし、よく見もしないでああだ、こうだいうのもよくないと思い、
資料館などに入り、展示品を見る。
戦争と言う悪夢とナショナリズムの亡霊が展示室いっぱいに
漂っているような空間だった。


南新宿界隈

2010-03-27 23:08:43 | 東京
南新宿、というか代々木にほぼ近いエリアにおいしい
スペイン料理レストランがある。何度か行っておいしかったので
友人を誘って今日も行ってみたのだが、土曜の夜、しかも
8時ぐらいということもあって満席で入れなかった。
無念なり。せっかく、新宿南口から歩いて行ったのに・・・。

仕方ないのでその界隈の近くのベルギービールの専門店に行く。
あれよあれよと、ビール4杯ぐらい飲む。
全部、ベルギービール。至福のひと時である。
明日からまた禁酒かな。

新入社員時代の友人

2010-03-25 23:53:35 | 東京
新入社員時代といっても今勤めているところではなく、
最初に上京して勤めていた会社だ。まだ東京のことなど
何も知らない頃、同じ部署の先輩嘱託社員の人によくお世話になった。
お世話になったというか、話友達だったというか。
ただ僕は僕でその会社は3年ぐらいしてやめてしまったし、
たまに電話で話したり、葉書を出したり、とかそういうかなり
疎遠な仲になっていて、実際前回あったのも10年前ぐらいだ。

で、今日、会社帰りにプールで泳ごうと思って
入場券を券売機で買っていたらいきなり「●●さん」と
声をかけられる。見上げると、少し太った先輩が立っていた。
「なんか感じが似ていたんで」と彼は話し、少し立ち話をした。

僕は別に親しく話してもよかったのだが、なんだか
しっくり行かなくて、「あ、もうプールが閉まるんで」などと
途中で区切って別れてしまった。我ながらそっけない。

いや、別に悪い人ではないし、僕も新人時代にいろいろ
お世話になったのだが、なんか自分的に気持ちが載らないのだ。
ほんとだったら10年ぶりに会ったので感激しないといけないのだろうが。
というのも、先輩は実はものすごいマイナス思考人間で
(少なくとも昔はそうだった)、なんどか恐ろしいほど
暗い電話を受けたり、手紙をもらったりして結構昔から
引いていたのだ。まあ、それだけ心を許してくれていたのだろうが・・・。

浅草橋界隈

2010-03-22 23:54:36 | 東京
今日は久しぶりに、東京の東部に出かけていった。
いつかラジオで紹介されていた、浅草橋にあるアルザス料理
レストランに行ってみようという気になって、重い腰を上げて
浅草橋まで行ってみたのだ。会社の同僚と。

初めて足を踏み入れる浅草橋界隈は、下町にありがちな
高層のマンションと、その合間にある町工場や昔ながらの
古ぼけた日本家屋がならぶ町並みだった。
西荻というのは駅前はビルが建っているけれど、
そこを離れれば、区画整理された道路と、それに沿って並ぶ
住宅街で、その景色に慣れてしまうと、たまにこういう
都会な界隈に来ると、なんか落ち着かないものだ。

アルザス料理は、フランスに住んでいるころアルザスに
何度か出張して食べたことはあるのだが、あの頃は
なんとも思わなかったが、今、こうして東京で食べると
懐かしいような、なんともいえない味覚。
名物のタルトフランベ、シュークルート、
アルザス風サラダ。店内にはフランスのラジオがかかって、
食事と一緒に飲んだアルザスワインもなかなか美味。

そのあと日暮里のクラブに行って音楽の演奏など聴いて帰る。

家に帰ってピーターキャメロンの昔の小説を読み返す。

名前だとか、年月だとかいうものには少しも意味などないことを
僕は説明しようとしている。
                     ~『白鳥の湖』からの抜粋

世界に目を向けること

2010-03-17 23:59:57 | 海外(フランス、スペイン以外)
自分の職場の人たちはすごい真面目な人が多く、
たまに話を聞いているだけでもすごい疲れることがある。
なんであんな疲れるんだろう。自分が真面目じゃないからだろうか。

とそれはさておき、今年、思うところあって
モロッコに住む友人のところに行って、何か調べモノを
使用と思い立ち、現在、友人にメールを出し、スケジュールを
立てているところなのだが、仕事のほうも4月以降バタバタとして
なんかまたもや炎上しそうな雰囲気。
とはいえ、仕事以外の、大学院の研究もやらないといけないし、
時間が足りないのだ。

友人は首都のラバトに住んでいる。モロッコは他の
マグレブ諸国と違って、唯一大西洋に面している国だ。
だから、ジブラルタル海峡をはさんでヨーロッパ世界と、
西サハラをはさんでブラックアフリカと、そして
大西洋をはさんで南北アメリカと向き合っている開かれた、
架け橋のような国なのだ。ちなみに、大西洋のことを
アトランティックというのは、もともとモロッコにある
アトラス山脈から見えた海、ということでアトランティック
という語源だったらしい。
と、今のは修論のリサーチの一部。

ラーメンを食べに

2010-03-16 23:52:49 | 東京
そういえば昔、「てぶくろを買いに」という童話があって
好きだったなあ、などとタイトルを書いて思い出してしまった。
それとは全然関係なく、帰りに中野駅で下車し、サンモール内の
博多ラーメンの店に。バリバリ、という堅さの麺で食べる
とんこつラーメン。おいしいっす。
そういえば尾道ラーメンとか、喜多方ラーメンとか、
函館ラーメンとか東京には多くのラーメン屋が乱立しているが、
僕は結局とんこつラーメンしか食べたことがないなあ。
なんやかや言って味覚は保守的なのだ。

北の街

2010-03-14 23:35:50 | 日本
今週は仕事で日本のあちこちを出張していたのだが
やはり久しぶりに東京以外の地方に出かけてみると新鮮だ。
よく考えてみると今の自分の生活だと、東京と九州の
往復しかしていないのでその中間にある日本と言うのは
結構空白地帯なのだ。

金沢にも行ったのだが、実はかなり昔、24歳ぐらいの
ころこの街には一度来たことがあった。
その頃は室生犀星の歌碑とかを見て、それでだけで満足していたので、
大して何も見ていなかったのだが。
犀川をぼーっと眺めて、古い城下町を歩いて、そんだけだったっけ。
何かを絶対見たいとか、誰かに絶対会わないといけないとか
そういうのとか全然なかったし。でもよく考えると今もそうだ。
あんまり僕には欲がないのだ。



苦手意識

2010-03-11 00:04:41 | 福岡
今週は英語を使った仕事をずっとしている。
アメリカから会社のお客さんが来ていてその対応を
しているのだが、もともと苦手意識の強い英語を
使わないといけずかなりつらい。
しかし今、思い返してみたのだが、大人になると
やはり得意なことばかりやってしまい、苦手なものというのは
避けてしまおうという横着な気持ちばかり出てくるから
その意味では、ぶつぶつ言いながらも苦手なことを
やるのもいいのかもなあ、と自分を叱咤した。

ふと思ったんだがアメリカ人にとっては日本なんて
どこにあるかも分からないようなちっぽけなしまなんだろうな。
「あなたはどこの島で生まれたの?」といわれ、九州を
指差したんだが、でも、ずっと九州に住んでいたら
九州が島だなんて思いもしないだろうなと思った。
九州の住民の頭の中は、九州は大陸みたいなもんで、
島と言ったら五島とか対馬とか鹿児島の離島とか、そういうのしか
頭に浮かばないはず。昔の、九州から出る前の僕が
そうだったように。

幽霊たち

2010-03-07 00:23:52 | 自分について
昨晩は残業が終わらず、深夜まで仕事場に残り、
帰宅したときにはもう午前1時を過ぎていた。
しかも今日は奈良に日帰り出張のため、朝6時おき。
寝不足のまま新幹線の中で京都まで眠る。

生まれて初めて行った奈良県はなんだか天気が悪く
空が曇り、しかも寝不足だったこともあってあまり
ぴんとこなかった。きっと美しい季節に来たら
すがすがしい場所なんだろうなあ。

帰りの新幹線も雨交じりの東海道を走る。
たまにだだっ広い、誰もいない砂利の河川敷を渡る。
その向こうに工場の影なんかが見える。
ふといなくなった人のことなど考えた。
おばあちゃんとか、おじいちゃんとか。
僕は幽霊と言うのは実際はいないもので、もし
いるとしたらそれは人間の頭の中にだけ存在しているのだと思う。
いなくなってしまった人の不在に堪えるために人間が
作り出した残像のようなものだと思う。
僕にも幽霊が必要になる日が来るんだろうか。

自由でいること

2010-03-03 23:44:21 | 種ともこ
昼に、フランス時代にいろいろ仕事をお願いした
フリーの通訳の方が日本にたまたま来ていたので一緒に食事をした。
食事をするなり、「なんでも仕事しますので、よろしく
お願いします」などと営業トークをされる。おいおい、僕なんか
仕事を相手に頼む立場になんかないよ、と心の中で思ったが
何も言わなかった。それと同時に、僕は別に何も考えないで
久しぶりなんで昼飯でも食べて雑談でもしよう、なんて気持ちだったのだが、
仕事を探して営業して回っていることの一環なんだな、と思って
なんか引いてしまった。いや、本人は別に悪気があるわけじゃないのは
分かるので、なおさらなんだが。

僕は全然適応力などなくてかろうじて会社で働いているような人間だが、
フリーで働くほど才能も努力もないのでよく分からないのだが、
彼の態度など見ていると本当にフリーランスで働くといういうことは
大変なんだな、と思う。どこへも帰属意識なんかないんだけど。

10時ぐらいまで残業してぼーっとして帰途をたどると、
間違って三鷹まで乗り過ごしてしまう。早く帰りたかったのに
いつもの倍の時間をかけてアパートに戻る。

家でパソコンを開けると、1ヶ月ぶりに種さんがブログの更新をしていた。
心がパッカリと開いてしまって傷口が開いたまま仕事を休まないといけない
状況になっていたらしい。大切に生きていくこと。それを学ぶこと。


カラオケと歳月

2010-03-01 00:11:49 | 西荻
本当に久しぶりにカラオケに行ってみた。西荻には
カラオケボックスがないので吉祥寺のボックスだ。
フランスに行く前に行って以来だから、もう8年ぶりぐらい
に行ったことになる。

8年のうちにすっかりシステムが変わっていて、昔は
分厚い、電話帳みたいな選曲リストで曲名コードなどを
選んでいちいちリモコンに入力して曲を予約しないと
いけなかったのだが、今じゃリモコンでそのまま検索して
曲が選択できるようになった。昔よりシステムが簡単。
で3時間ぐらい歌ったのだが、やっぱ80年~90年代の
曲ばっかりだね。ここ10年の曲なんて覚えもしないし・・・。