モロッコから来た人

友人で、元同僚で、今はモロッコのラバトに住んで
国際協力というか経済協力の仕事をしているやつが日本に
帰ってきたんで、成田空港まで迎えに行った。
彼女は、成田空港に降りた後、実家の広島に移動。
おばあちゃんの具合が悪いから、早く、広島に住む
おばあちゃんのところに移動しないといけないらしい。

一緒に成田から東京駅まで移動。モロッコの話など聞く。
ラバトに住んでモロッコ全国をまたにかけて仕事をしているらしい。

「全然、変わんないねえ」と彼女に言われた。前回彼女に
会ったのは10ヶ月ぐらい前だから、そんな変わるはずがないんだけど。
「目の下のクマがなくなったねえ」とかと言われる。確かに
フランスにいるとき恐ろしいほどの目の下のクマがあったのだ。疲労で。
今は疲労があまり蓄積されていないのでそんなクマはないんだけど。

夜、家に戻り、ネットで種ともこの新しいアルバムの曲をちょっと聴く。
童謡の「砂山」を現代風にアレンジしているのを聞く。
今更ながら、「砂山」ってすばらしい曲だよ。
白秋は何も縁もゆかりもない、新潟の日本海を目の前にして
投げやりに作ったのかもしれないけど。

海は荒海　向こうは佐渡よ
みんな呼べ呼べ　もう日は暮れた
みんな呼べ呼べ　お星様出たぞ

民謡のような音階がいいなあ。

京都から帰りの新幹線

出張帰りの新幹線の中で、会社の先輩と隣り合って座り、
ミックスナッツをかじり、缶ビールを飲みながら雑談し東京に戻った。
先輩は僕より4つほど年上だが、もう、中学生のこどもがいる。
あと、小倉の出身ということもあり、同じ九州同士で、なんか
話していてほっとするのだ。バックグラウンドが同じような気がして。
あんまり根拠はないのだが。

先輩の学生時代の話を聞く。東京の大学に来ていて
原宿のヒッピーの集まるバーに通っていたこと。
一人で一ヶ月、インドを放浪したこと。
そのあと一ヶ月、中国を放浪したこと。
お兄さんは、イスラエルのキブツで住み込みで研修していたこと。
どれもこれも初めて聞く話ばかりだった。そりゃ、そうだな。
昼飯一緒に行っても、会社の話しかしなかったからな。
実は、バックパッカーだったんだ、と知ってなんか親近感が沸く。

久しぶりの京都

今日は仕事の関係で、久しぶりに京都に日帰り出張した。
久しぶりと言いつつ、よく考えたら１１月にも行ってるから
そんな久しぶりじゃないか。
京都の町は相変わらずよそよそしくて、素っ気無くて
なんか苦手な感じだった。天気も曇っていたし。
京都駅から打ち合わせ場所までタクシーに乗って、そこに
こもって延々と６時間ぐらい休まず打ち合わせをした。
トイレに２回ぐらい行っただけであとはずっと話し続けていた。
ＧＡＴＴのウルグアイラウンドかよ！と思うぐらい長い、
消耗戦の、つらい打合せだった。持久力ないんだから早く解放してくれ。

そのあとほぼ最終の東京行き新幹線のぞみに乗りこみ、東京駅に
夜１１時半ぐらいに着く。そんで中央線に乗り換え家に着いたらもう
１２時。これでまた明日普通に会社に行くって、そりゃないぜ。
京都行ったのに、京都の何も見てないです。京都駅の構内の様子しか
認識していないっす。

新幹線の中で、「高度経済成長は復活するか」という本を読んでいた。
田中角栄の功罪を語っている本だ。功罪というより罪悪のほうしかないが。
オイルショック、国土開発、国土の均衡発展、富の再分配。
当時の財政政策、金融政策の失敗、欠点、などなど。
でも本当のところ、選挙民というか有権者はこういう財政政策を
望むから、これこれこういうう投票行動を起こす、とか
そんな発想なんかしないよな。

雨交じりの土曜

今日は雨がひどく降っていたが大学院の授業へ。
結局、僕は平日は働いているので授業は木曜と土曜しか
取れないのだ。今の仕事の状態を考えるとあとの日は無理。
授業ではＮＡＴＯの外交史など学ぶ。最近、ＮＡＴＯの
勉強ばかりしている。それを専門にする予定はないのだが。

夜、フランス時代の上司（女性）と食事を久しぶりにする。
結構厳しい上司で、一緒に働いていたときは大変だったのだが
今は、なんか懐かしく思えるから不思議だ。
僕は他人のことをどうか理解するのに非常に時間がかかるタイプだが、
あってちょっと話して、よく分からないけどなんか好きな人、とか
とく分からないけれどどうしても好きになれない人、とかそういう
直感が働くのだが、上司は前者のタイプだった。

僕はフランスでは相当ひどい髪型をしていたらしく、
「日本で散髪するとやっぱうまいわねえ」と僕の頭を見ながら
言った。「その髪型だったら、フランスでももっと女性に
もてたかもしれないのにねえ」と冷やかされた。
僕は日本でもフランスでもあまりもてたことがないのだが
それって髪型だけのせいじゃないだろ。

ゼミ、レジュメ、質問

今日は大学で講義を受けていたのだが、結構長いＥＵの話を聞いていた。
講義の最後で質問はないか、と教授が言うので質問しようと思ったら、
留学生に先を越されてしまった。
で、まあ、聞いてたらなんかすごい素朴な、単純な質問だったのだ。
おまえ、そんな質問、自分で調べられるだろ、俺に質問させろよ、
と言いたくなるような程度の質問で。たとえば、「ドイツ軍は
ヨーロッパでは強いんですか？」とかそういうもろストレートな質問。

でもそのあと帰り道で思ったのだが、その留学生の女性は
日本語が不自由だからそんなストレートな質問になっているが、
普通の学生の質問も、多かれ少なかれ、素朴な、ストレートな
質問なんだが、やたらもったいぶって尋ねるからたまたま
バカっぽく聞こえないだけであって、実は同じレベルなんじゃないか、と。
上の質問であれば、「欧州地域におけるドイツの軍備というのは
他の欧州諸国と比較してどのような優越性があるのでしょうか？
もしくはそのようなことはないのでしょうか？」とか。
高級そうに聞こえるが、質問の内容は上と大して変わらない。
レトリックって怖いなあ。

雨の吉祥寺

およそ４年ぶりぐらいに吉祥寺で昔の友人と会ってカレーを食べる。
昔の友人とは、僕が大学を出て就職のため東京に出てきてから
ほどなく友達になった人だ。結婚式にも出席して、今は一児の父親になっている。
同じ九州出身ということで、九州の話なんかした。九州はひとつだと
よく言うが、実はバラバラだ、とか。友人の話を聞くと、ああ、
東九州人だなあ、と思う、とか。ちなみに僕は南九州人で、
九州にはあと、北九州と西九州と中九州がある。狭い地域的
区分なんだが。
雨の吉祥寺が薄暗く曇っていて、高架下で信号待ちする人が
うじゃうじゃいた。そういえば平日の夜、吉祥寺に来るのは
すごい久しぶりかも。

家に帰るとセルビアの友人からメールが来ていた。
なんか最近元気にしてる？とかそういう内容だった。
最近大学の授業でNATOとかコソボとかそういう本ばっかり読んで
いるので妙にしんみりした気持ちになった。友人には直接関係ないけど。

人見知りをする心

今日は日曜だというのに美術館にも行かずひたすら本を読んでいた。
読まないといけない本がたくさんあったのだ。ついでに一応読んでみよう
と思って買った田中角栄の「日本列島改造論」も読んだ。田中角栄の
やろうとしたことは社会主義革命に他ならない、との認識も新たにした。

今読むとまったく現実と反対のこととか（国鉄に市場原理の考え方を
持ち込んではいけない、とか）、あと暴論などあるが
（「世界の工業国はすべて日本より高緯度の寒冷地域にあり、その意味でも
工業は寒い地域で行われるべきものである。日本は工業地域が南部に偏って
いるので、日本の寒冷地域に工業を移すべき」とか。高緯度にあることと
気候が寒冷であることは直接的には関係ないんだよ。気候は偏西風と
海流で決定されるんだから）まあ、当時の日本人の心をつかむような
言説だったんだろうな、と想像した。

そのあと高円寺の町をぶらぶら歩く。昔よく行っていた、石川啄木好きの
おやじがやっている呑み屋、啄木亭がなくなっていた。

ちょっと自分のことを書いてしまうと、子供の頃からすごくはにかみ屋で
人見知りをしていたのだが、40になった今もそれが全然治らない。
というか一生そうなんだろうな。仕事だと何とか初対面の人でも話せるんだけど
それ以外は自己防衛的になってしまう、すぐ。
なんか殻に閉じこもってしまうんだよね。そういう大人でもいいんだけど。

写真は桜祭りが終わって、一息ついた中野の街角。

勉強三昧

今日は大学院のある日だったので
早めに起きて予習をして大学に向かう。11時から3コマ授業を受け
そのあと夕方6時まで図書館で復習していた。7時間も
勉強していたことに・・・。さすがに最後らへんは頭が朦朧となり
もうＮＡＴＯとかＷＴＯとかどうでもよくなってきた。
（そういう勉強をしていたのだ）。

気を取り直してＪＲの駅までぶらぶら東京の街を
そぞろ歩きした。そぞろ歩きするにはいい季節だ。
オシャレなレストランの前とか通りかかる。
そういやレストランとか最近行ってないよなあ。

現代のマティス

今日は仕事の関係で某イラストレーターの方にあってちょこっと
話をした。初対面なのに、凄い親切でかつ誠実に対応してもらったので
かなり感激した。ああ、こういう真摯な人もいるんだなあ、と。
というのも、昨今、仕事の関連でゴタゴタがあり、初対面にも
係わらず、敵意をむき出しにされたりすることが多々あったからだ。
逆に、イラストレーターさんはそんな優しくて大丈夫かな、
とちょっと心配になってしまったが。

マティスは長い棒の先に、短い刷毛をつけて、何センチも離れたところから
キャンバスに画を描いたりしていたらしい。だからあんな心地よい
距離感で、軽やかな筆致で作品を創り出せたんだなあ。
真面目すぎたり、深刻になりすぎたりしない人間の線なんだろうか。

21時まで残業。その後中野で夕飯を取り、喫茶店で23時まで英語の勉強。
で西荻のアパートに23時30分ごろたどり着く。
郵便受けに母親からの手紙が入っていた。先週、甥っ子の入学式が
福岡であったらしく、一張羅をきた誇らしそうな甥っこと姉と
両親が写った写真が数枚入っていた。そして一枚だけ、母親が
3月に尋ねていった、施設に入った、僕の叔父さんの写真が。
叔父さんはもう70をとうに過ぎ、意識が朦朧とする病気で施設にいる。
力なく笑った顔のおじさんを見ると、昔のままの太い眉毛だけそのままで
瞳には全然力がなかった。どこを見ているのか分からないような眼差し。
「いつでも帰ってらっしゃい」と母親は書いていたが、ゴールデンウィークは
帰省するメドが立ってないんだよな。

英語不倒記録

大学院のゼミで来週読む英文が先生から送られてきた。
長文だというので、せいぜい8ページぐらいかな、と思っていたら
36ページもあった。しかも小さい文字でぎっしり。
これを読んで、まとめてこいと？仕事も立て込んで夜10時近くまで
会社にいるのに、いつ勉強すればいいんだか？？？
とぶつぶつ言いつつ、仕方なく西荻駅前の大戸屋で夕飯11時ごろ
食いながら英文と格闘する自分。夕飯うまくない～。

今日は雨なのに傘も持たずに外に出てしまい、駅からずぶぬれに
なりながら家に帰った。まあ駅からそんな離れてないからいいんだけど。

そういえば日曜には8年ぶりに元上司だったおじさんと会った。
久しぶりにあった上司はもう55歳になっていて定年の話なんかしていた。
黒かった髪もすっかり真っ白。そして目もちいさくショボショボになってた。
歳をとると目が小さくなるというのは本当なんだな。
誰もが平等に歳を取るというのは分かっているんだが。なんか切ないなあ。

東京をあちこち

今週は外勤が毎日のようにある。
手始めに今日は、午後一で外部の人と会議があり、
そのあと外勤で麻布十番に。
麻布十番といっても地下鉄の駅からかなり遠い、
東麻布のもう二度と来れないような場所を訪問。
そのあと続けて、別のお客さんを訪問。

今日は仕事で不愉快な思いをした。
なんか精神的に我慢しないといけないようなシチュエーションに。
いやあ、楽な仕事なんかないっすよ。
自分が悪ければ、まだ理屈がつくんだけどね。

櫻の散りゆく頃

中野駅前の桜並木を中央線の窓から見ると、
もうすっかり葉桜が目立つようになり、一週間前は掛かっていた
桜祭りのピンク色の提灯も取り外されていた。
家の近所の、一本だけで咲き誇っていたパーキングの脇の
桜の大木もすっかり花びらが散っている。
散り始め。季節が進行していくのをこうやって実感していくのだなあ。

写真はまだ桜祭りをしていた頃の中野駅前。

明日テスト

努力は裏切らない、というのは本当だと思う。
この世の中、地味な努力がモノを言う。
それにどんなに恥をかいたとしても、行動するということが
大事なのであって、何もしなかったら失敗もしないけど
成功もしない、というのは本当だ。

といつも思っているのだが、明日の大学院の外国語の試験（仏語）、
何も勉強していない。フランス語も地道に勉強しないといけない、
と思うんだが、結局何もしないで今日になってしまった。
もちろん、どんな問題が出るとか、試験対策もしていない。

書いているうちに思い出した。去年の夏、大学院の英語の入学試験を
受けに行ったのだが、腕時計を持っていかず、かつ時計のない
教室だったので試験問題の時間配分を間違ってしまい、試験終了
10分前にまだ問題を半分しか終えていなかった・・・。
まあ、受かったからいいんだけど。

さくら

アパートの近所にある桜の木。満開になっていたので
思わず、一枚。一本だけで、しかもちょっと狭苦しい場所にも
かかわらず気高く咲き誇っていたので、思わず引き寄せられてしまった。
孤高の一本桜ですな。

フランスの友人から「日本のさくらんぼはいつの時期にできるのか？」
と最近言われて、ふと考えた。そういえばこの今咲いている桜って
サクランボできないよな。そう答えると、「ああ、それは接木してるからだよ。
フランスにも日本桜（cerisier du japon）というのがあって、
それもサクランボできないもんね」と言っていた。

翌日、電車の車内放送を見ていたら、「日本のソメイヨシノは
7～8割が接木でできたクローン桜」と流れていた。接木なんだ・・・。

オリエンテーション

オリエンテーションが大学であり、「必ず出席するように」と
書かれていたので仕方なく、仕事のあと大学に向かう。
夜7時からオリエンテーションだったのだが、6時40分まで
会社の会議室でミーティングをやっており、いっこうに終わる気配もない
ので、顰蹙ながら黙って出てきてしまった。両立って難しいな。
ってまだ授業始まってないが。

授業登録をウェブでやるとか、学内の端末でも自宅のパソコンでも
できるが自宅からだとサイトにアクセスするための
パスワードを変更しないといけず
そのパスワード変更は学内の某所の情報センターで云々、と
部外者にとってはよく分からない説明だった。

オリエンテーション後、ぐったりして西荻に帰る。
久しぶりに北口のインド人経営のカレー屋に行く。中辛なのに
辛くて涙が出た。インド人（たぶん・・・）のオヤジが
「マイルド味にすればよかったですね」と会計のときに言ってくれた。
そんな情けない顔してたっけ。