日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

クレーの街へ4

2015-04-09 23:02:30 | 海外(フランス、スペイン以外)
次の日はもう帰る日だ。一泊二日の旅行なんでせわしない。
ホテルを10時ごろにチェックアウトして、今度は
歩いて市街地に向かう。

ちょっと歩いていくと、急に道は坂道になって、
川に囲まれて丘にぎっしり街並みに連なったベルンの旧市街が見える。
ちょっと息をついてまたしばし風景に見とれる。
クレーもその人生の中で何度も目にした風景なんだ。

電車の時間まで少し時間があるので、街中のレストランに入って
またスイス料理を味わうことにする。一人で入っていて
ロスティーという名物料理を注文。すぐに下のような料理が運ばれる。
夕べ食べた料理と似ているけど。



しばらくスイスに来ることもないなあ、と考えると
なんだかこみあげてくるものが。新しいクレーセンターの
展示が始まったらまた戻ってこようかなあ。
朝8時のリヨン駅の電車も、物価の高いスイスフランも差し引いても
来るだけの価値のある町だから。

クレーの街へ3

2015-04-08 22:44:35 | 海外(フランス、スペイン以外)
そして僕はパウルクレーセンターの中に入って行って、
KLEE IN BERNという展示を見てきたのだが、内容が良すぎたのと
ずっと憧れていたクレーの世界に触れることができた感激で
なんだか文字に残する気がしてこない。

展示では、クレーがわれわれがよく知っている
クレーになる前の時代、風景画を描いていたり、デッサンを描いていた
時代も含めて多角的ににクレーの絵画を紹介していたのだが、
何がクレーをクレーらしくしているのか、それからクレーが描いていたのは
絵やスケッチじゃなくて、記号もしくは言語だったんだ、となんか
わかった気がした。うまく言えないんだが。


クレーの感動のあと、ホテルに戻って昼寝。目を覚ますともう夜の20時。
のろのろと市電に乗って、ベルンの中心部の広場に面したスイス料理の店に行く。
入るなり、店はにぎわっていて、観光客が多くいるせいか、チーズフォンデュの
匂いが店内に漂っていた。僕はメニューを見て、なんかスイスっぽい名物を
ウェイターに紹介してもらう。それででてきたのが以下の料理。



スイス産の赤ワインと一緒に味わうスイス料理。
チーズっぽくてハムが大量に入っていて、太りそうだが美味。
さっきの展覧会のブックレットを一人で読んでいたら隣の女性から
「クレーの展示どうだった?」なんて話しかけられる。
旅行ってこうやって知らない人とも話せるから楽しいよな。




クレーの街へ2

2015-04-07 22:43:14 | 海外(フランス、スペイン以外)
古い街並みのアーケードを延々と歩いていくと
いつしかアーケードは途切れ、ベルンの街を囲い込むように
流れる川にかかる石橋に突き当たる。石橋からはいわゆる川辺に沿った
下町が見下ろすことができ、ベルンの旧市街は本当に丘の上にできた
都市であることが実感できる。
そして向こう側にはベルンの街の起源にもなった熊公園。

ほとんど動かない熊の姿を横目に、僕は坂道をあがっていく。
急な勾配は歩いている人はほとんどいない。車がどんどん過ぎていく。
ベルンは起伏の多い地形の上に成立した街なのだなあ、と自分でも納得。
そして坂の中腹から、ベルンの街をちょっと高いところから振り向く。



教会の尖塔と、国会議事堂の塔が遠くから見渡せる。
声を失うような美しい風景。こんな町で暮らせて、毎日こんな風景を見れたら
どんなもんかとちょっと考える。

坂をまだ進んでいくと、急に市街地は平坦になり、
丘陵の上に広がった街並みが広がる。僕は脇道にそれて湖や野原をそのまま歩いていく。
行くてにはパウルクレーセンターの道案内の看板が。

20分ほど歩いたところ、目の前にレンゾ・ピアノの建築が見えてきた。
クレーセンターが見える!


クレーの街へ1

2015-04-06 21:54:44 | 海外(フランス、スペイン以外)
復活祭の連休を利用してスイスのベルンへ。
ずっと前から行こうと思っていたポールクレーセンターへ
展示を見に行くことに決めたのだ。

パリのリヨン駅から4時間ぐらい、国境を越えてヌーシャテルで乗り換えて
電車はスイスの首都、ベルン駅に滑り込む。
首都といってもスイスでは5番目の人口の、ほんとうにこじんまりとして町。
駅を出るなり、広い、青い空が迎えてくれる。



そうし僕は世界遺産にも指定されているベルン旧市街を下って、
ポールクレーセンターへと進んでいく。