日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

過日の面影

2011-02-27 14:53:46 | 西荻
タイトルほどおおげさなもんじゃないんだけど。

ということで修士論文の口頭試験を受けるために東京に行ってきた。
いつもは関空から羽田行きの飛行機に乗るのだが、空席がなくて
今回初めて伊丹空港を使ってみた。
南海の難波駅前から空港バスが出ていることを確認し、駅についてみると
空港バスが今にも発車しようとしている。これはまずい、と思い、
急いで息せき切ってバスに乗り込んだ。
乗り込むなり、運転手さんから「切符見せて」の一言。
《え、バスの中で買うんじゃ?》と思いきや、空港バスでは売ってくれないらしく、
「券売機があそこにあるから、早く行って買ってきて」と追い返される。
バスを降りると、追い討ちをかけるように荷物係のおっちゃんから
「もうバス出るから早く買ってきて」と促される。
ということでもたもたしているうちにバスの発車が自分のせいで結局
10分ぐらい遅れてしまった。ようやく切符を買ってバスに乗り込むと、
先に乗り込んでいた乗客の皆さんの冷た~い視線が・・・。
適当にごまかして席に着く。

そんなこんなで金曜の夕方には羽田に着き、昔の同僚と日本橋で6時半に
待ち合わせして評判のスペイン料理屋へ。7時前に店内に入るとまだ店は空いていたが
30分もしないうちに店は満員に。無茶苦茶流行っているスペインバルなのだ。
予約も時間制限あったし。

白ワインをがぶがぶ呑んで、タパスもかなり食べて9時過ぎに友人と別れる。
そのまま新橋に移動。その時点でもう酔っ払っていたのだが、別の友人と合流。
歩いて新橋と銀座の間にある山形料理の酒場みたいなところに行って、
珍しい料理と日本酒などまた飲む。どんだけ食べるんだよ、自分、と思いながら
その店が終わると、友人が「〆は博多ラーメン」とか言って新橋駅前の
博多ラーメンの店に連れて行く。そこでもまたビールなど呑んで最後は泥酔して
ホテルに帰る。

いつの間に寝たのかよく分からない状態で目を覚ますともう朝になっていて
鏡を見るとかなり目がアルコールのせいではれぼったくなっていた。
朝食をなんとか取りにいくと、寝ぼけたのかよく分からないが手元が狂って、
ビュッフェのコーヒーをそのまま床にこぼしてしまい、顰蹙を買う。
また回りに白い目で見られてしまったぜ。

はれぼったい目のまま大学に行き、口答試験を受ける。最初、昨夜の
アルコールが残っていてろれつが回らないとあせったぜ。

と書いているうちになんかやぶれかぶれになってきたが、そうこうしているうちに
すべての用事が終わったあと西荻に行ってみた。知らないマンションがたくさん
立っていたり、よく前を通っていたレストランが閉店していたりして
わびしい気持ちになったが、アパートの近くの梅の木はそのままで
ひっそりと花を咲かせていた。植物はすばらしいな。何も文句を言わないで
黙々と花を咲かせるんだもんな。

冬に逆戻り

2010-04-16 23:19:02 | 西荻
東京はまるで冬に戻ったような天気。
残業のあと、冷たい雨の降りしきる中西荻駅に降り立つ。
冷え切った空気の中で街自体が泣いているようだ。

心に明かりを灯すことができればいいのに、と思う。
もうちょっと暖かくなりたい。ハートも気持ちも。
海でも見に行ってみたいこのごろ。
とはいえ、大学院の授業も始まり、時間に追われる生活が始まった。

すごい平凡な感じ

2010-04-05 23:24:53 | 西荻
会社帰りに西荻駅前のスーパーでウーロン茶の
ペットボトルを買い、ビニール袋をぶら下げてタラタラ歩いて
いたのだが、ふとした瞬間に夜道に街灯に照らされる桜の木に
気がついた。桜の木は、いつも通る道を一本脇に入ったところに、
白い壁のちょっと古ぼけたマンションの脇にひっそりと
咲いている。花がなぜ美しいのかというのと、自分が美しいとも
知らずただひっそりと咲いているかだ、という詩を読んだことがあるが、
まさにそんな感じで、遠くから見ていると夜の風景に溶け込むような
美しい枝ぶりの桜だった。しかも満開。

ただボーっと見ていたのだが、そのうちにその白い壁のマンションは
実は昔西荻に住んでいた僕の友人の女性が住んでいたマンション
であることに突然気がついた。今まで彼女のことを何度も思い出して
はいたのだが、住んでいたマンションがどこかなんてすっかり
忘れていてなかばどうでもよくなっていたのだ。そういえば
あのマンションに上がりこんではよく話し込んでいたっけ。

突然懐かしい感情が込上げてきて、えもいわれぬ気分になった。
喪失感とか寂寥感とか、過去に対する距離感とかいろいろ感じた。
それで耐えられなくなって、足早にその場をさってしまった。
至極平凡な行動だが。

カラオケと歳月

2010-03-01 00:11:49 | 西荻
本当に久しぶりにカラオケに行ってみた。西荻には
カラオケボックスがないので吉祥寺のボックスだ。
フランスに行く前に行って以来だから、もう8年ぶりぐらい
に行ったことになる。

8年のうちにすっかりシステムが変わっていて、昔は
分厚い、電話帳みたいな選曲リストで曲名コードなどを
選んでいちいちリモコンに入力して曲を予約しないと
いけなかったのだが、今じゃリモコンでそのまま検索して
曲が選択できるようになった。昔よりシステムが簡単。
で3時間ぐらい歌ったのだが、やっぱ80年~90年代の
曲ばっかりだね。ここ10年の曲なんて覚えもしないし・・・。

冬は来ぬ

2009-11-30 22:39:27 | 西荻
「夏が来ぬ」というのは子供の頃から「夏は絹」のかけことばのような
気がしていたのだが、最近、種さんの「夏が来ぬ」のカバーを聞いて思ったのが
どうして、「夏が来ぬ」じゃないのだろうか?ということだ。
現代語に解釈するなら、「夏が来た」というのは違和感がないが、
「夏は来た」というのはちょっと不自然な気がする。

と、そんなことはどうでもいいのだが、エアコンが故障して
ブレーカーが上がってしまった。どうも漏電があるらしい。で、修理を
頼もうと思ったのだが、アパートの管理会社が分からない。あてずっぽうで
某有名不動産会社に電話すると、「そんな物件うちにはありません」と
言われる。仕方なく、不動産屋に電話すると、その某有名不動産の
ライバル会社を紹介される。僕の勘違いか。しかもそのライバル会社というか
大手なんだが、組織が大きすぎてたらいまわしにされる。2つの部署の
6人ぐらいの人と話した。最終的に今度はエアコンの業者から電話が
かかってきて、修理のアポも決めたのだが、30分後に業者から
また電話がかかってきて、業者が直接じゃなくて、オーナーさんが
依頼する業者からの修理になりますのでキャンセルさせてください、とのこと。
つーか、今度はオーナーも出てくるのか?と訳のわからない展開になった。

使えるような暖房器具のない我が家はエアコンがないとかなり
致命的なんだが。とほほ。

西荻駅のプラットフォームで

2009-11-04 23:28:31 | 西荻
一日中なんかバタバタとして過ごす。
夕方定時に出ようと思って早めに出社したが
なんやかんやあり、結局退社がずれ込む。
そのあと大学院に行ってEUの授業など受ける。
EUの北辺地域(北欧諸国)の地域同盟の動きなど。
面白いテーマなのだが、疲労で途中で説明を聞きながら
気が遠くなる。

授業は9時ごろ終わり、そのあとプールに泳ぎに行こうと
思うがなんだか疲労で泳ぐ気にもなれず、そのまま
中央線で西荻に戻る。
i-podでシンニード・オコーナーの
nothing compares to youを聞く。昔好きでよく聞いていた曲だ。
聞いていた頃の記憶がよみがえってくる。歌とは不思議なものだ。
あの頃の友達に会いたいなあ、と思った。
西荻のホームは寒々しい風が吹いていて、
駅前のマンガ喫茶のネオンも煌々と瞬いていて、
東京は苦手だなあ、なんて思わせるような風景だ。



コピー機のすばらしさ

2009-08-25 07:11:48 | 西荻
大学の先生から借りていて、いまだに返していない書籍を
これじゃあんまりだと思い、とりあえず必要な部分だけコピーすることにした。
西荻駅前のコンビニ行って、両面コピーする。

コピー機の使い方から、両面コピーのやり方など
画面にしたがっていちいちやっていくのだが、我ながら
ドンくさい。全然終わらない。結局、40分近くも
コピー機の前でうんうんがんばっていたことになる。
な・・ながい。

暑気払い@西荻

2009-07-28 23:56:33 | 西荻
フランス時代の知り合いがふらっと職場にあいさつ回りにやってきた。
知り合いと言っても今月の頭にフランス出張したとき向こうで会ったから
そんな久しぶり感はないんだけど。
実は来月4日にまた飲もうと約束した。

で、もっと昔からの、20代からの知り合いで吉祥寺で働いている
友人と西荻の駅前で会って飲みに行った。歳を聞いてみたら彼は
もう45歳だった。早いなあ、歳をとるのは。とはいえ、
僕ももう40歳だからそんなもんか。

例によって居酒屋で大声でポピュリズムとかファシズムとか
そういう話をしてしまった、3時間も。かなりうざい客だったかも。
11時30分まで駅前の居酒屋にいたんだけど、友人は終電に
乗れたんだろうか。埼玉なのに。

夜7時の西荻

2009-07-22 20:42:09 | 西荻
今日は体調がそんな優れなかったのと、明日修士論文のテーマについて
発表する準備をするために午後休みをもらった。
そのまま家に戻っても勉強する気になれないので中野と荻窪の喫茶店に
行ってコーヒーを飲みながら勉強する。勉強と言っても本を読むとか
そういうんじゃなくて、ひたすらあまりない知識を引っ張り出して
頭の中を整理するだけの作業なんだが。

合計3時間ほど勉強して、なんか頭もぼんやりしてきたんで
そのまま西荻に電車で移動。時計を見るとまだ午後7時前。あたりは
夕暮れ前。考えたら平日にこんな時間に西荻にいることなんかめったにない。
初めてか。さっきいた喫茶店も休日の客層とは違って、近所の
普段着着てるぽい主婦ばかりだった。曜日と時間帯によってこんなに
世界は違うもんなんだなあ、としばし感心。家に戻ってつける
ラジオの番組も全然違うし。

彼女の亡霊

2009-07-19 00:58:24 | 西荻
午前中は大学院に行き今学期最後の授業を受ける。
国際政治経済の授業で、好きな質問をしていいというので
従属論と世界システム論について質問をする。質問ができるほど
あまり理解していないのだけれど。中心と周辺と半周辺が
あってそういう枠組みはまだ理論として今日、まだ優位なのかどうか。
とかそういうこと。でもいつもながら教授の答えはなんか僕の
期待しているものとちょっとずれてるんだよなあ。

そのあと自主的に勉強などし、夜9時半に新宿で待ち合わせし
高校時代からの親友と新宿西口に飲みに行く。立ち飲みとか
スペイン風バールとかいろいろ迷った挙句、結局
刺身が中心の日本料理(でもチェーンで安い)の居酒屋に行く。
僕のことを「鼻持ちならない」とか「かっこ悪い」とか
「常識知らず」とかいろいろ面と向かって批判してくれる友人は
彼しかいないので昔からの友人と言うのは貴重だと思う。

飲んだ後西荻に戻ってくるともう深夜12時10分前だった。そのまま
アパートに一人で帰るのも嫌な気がしたので、ぶらぶら南口の
盛り場というか居酒屋が集まっている界隈をどこか入るわけでもなく
ぶらぶらさまよった。深夜だけど、あちこち人が入って賑わっていた。
ふと昔西荻に住んでいた女の友人を思い出した。僕は荻窪に住んでいた
のだけど、よく西荻で会っては「ここのお店おいしいよ」と言っては
呑み屋とか定食屋を紹介してもらっては一緒に飲みに行っていたのだ。
何時間話しても厭きなくて、たいてい彼女とは夜中の2時や3時まで
語り合っていたっけ。いまや彼女はニューヨークに移住してしまい
実はもう7年ぐらい会っていないのだけれど。
西荻の南口の新しい居酒屋なんかの前を通るたびに、彼女がいたら
どんな風に言うだろう、なんて考えてみた。彼女がいたらまた
誘って明け方まで好きな話できるのになあ、なんて。
選挙のこととか、他人に理解してもらえないことの困難さとか、
本当に頭がいいということはどういうことか、とか三島由紀夫の小説のこととか
いろいろ好きなだけ話せるのになあ、なんて思ってしまった。
これは結局彼女の亡霊に向かって僕はコミュニケーションしようと
しているのだ。もちろん彼女は生きているけど、会えない意味では
亡霊と変わらない。

孤独な気持ちになって家に戻る。
ネットでひょんなことから大学生の頃よく聞いていた
ビリー・ジョエルのSO It GOESを聞く。
美しいバラードだ。聞いているうちに美しい風景が
浮かんできた。

スーツと僕

2009-05-21 00:18:01 | 西荻
今日は早めに会社を出て(といっても20時過ぎ)、
吉祥寺の無印にスーツの裾直ししたものを取りにいこうと
思ったのだがもたもたしているうちに21時になってしまい
結局行けずじまい。21時半ごろまで残業して家に帰る。

帰る間際に同僚から、同僚が作成中のポスターを見せてもらったのだが
恐ろしいほど退屈なデザインでげんなりした。
その同僚自体も恐ろしいほどクソ真面目で話がつまらないのだが、
そういう人の作るものというのもやっぱり限界があるのか・・・。

一人で西荻のカレー屋に入る。インド人経営のところだ。
インドのポップスが店内にかかってうるさいことこの上ないが
カレーの味は上々。また来よう。

英語不倒記録

2009-04-14 23:35:43 | 西荻
大学院のゼミで来週読む英文が先生から送られてきた。
長文だというので、せいぜい8ページぐらいかな、と思っていたら
36ページもあった。しかも小さい文字でぎっしり。
これを読んで、まとめてこいと?仕事も立て込んで夜10時近くまで
会社にいるのに、いつ勉強すればいいんだか???
とぶつぶつ言いつつ、仕方なく西荻駅前の大戸屋で夕飯11時ごろ
食いながら英文と格闘する自分。夕飯うまくない~。

今日は雨なのに傘も持たずに外に出てしまい、駅からずぶぬれに
なりながら家に帰った。まあ駅からそんな離れてないからいいんだけど。

そういえば日曜には8年ぶりに元上司だったおじさんと会った。
久しぶりにあった上司はもう55歳になっていて定年の話なんかしていた。
黒かった髪もすっかり真っ白。そして目もちいさくショボショボになってた。
歳をとると目が小さくなるというのは本当なんだな。
誰もが平等に歳を取るというのは分かっているんだが。なんか切ないなあ。

さくら

2009-04-08 06:56:12 | 西荻
アパートの近所にある桜の木。満開になっていたので
思わず、一枚。一本だけで、しかもちょっと狭苦しい場所にも
かかわらず気高く咲き誇っていたので、思わず引き寄せられてしまった。
孤高の一本桜ですな。

フランスの友人から「日本のさくらんぼはいつの時期にできるのか?」
と最近言われて、ふと考えた。そういえばこの今咲いている桜って
サクランボできないよな。そう答えると、「ああ、それは接木してるからだよ。
フランスにも日本桜(cerisier du japon)というのがあって、
それもサクランボできないもんね」と言っていた。

翌日、電車の車内放送を見ていたら、「日本のソメイヨシノは
7~8割が接木でできたクローン桜」と流れていた。接木なんだ・・・。

やせ我慢しない

2009-02-16 21:42:36 | 西荻
午後に事務所で机に向かっていると珍しく悪寒が。はっきりいって
風邪とか引かない身体だったので、こりゃ、やばい、危険信号。
慌てて上着を着る。定時過ぎ6時半ごろ帰ろうと思ったら
約束のアポの人が到着。用件終わったら、世間話なんかいいから
早く返してくれよ~、とかと思うんだけど、相手の打ち合わせ後の
雑談というか与太話とかが続く。しかもその人、普段は寡黙で
仕事以外の話なんかしないタイプなのに、なぜ?今日に限って?

フラフラしながらようやく西荻までたどり着く。さぶい。
昨日と比べて格段に気温が下がっている。薬局で入浴剤など買って帰る。
風邪気味のときは、入浴とホットワインに限るのだ!

昔の友人というのは懐かしいものか

2009-01-30 00:01:03 | 西荻
前も書いたことがあるかもしれないが、そもそも
自分が西荻に住んだ理由にもなっている、昔の
西荻在住の友人で、今はニューヨークに住んでいる女性に
電話かけてみた。去年の秋に一度はがきを出したのだが、
何も返事がなく、クリスマスカードも届かなかったので
今、どんなことになっているのか心配な気持ちもあった。

年は僕と同学年。そう、ついこないだ40歳になったばかり。
電話すると相変わらず、脱力系な声で、「ああ、ごめん、
はがきはちゃんと着いたんだけど、今年は結局誰にも
クリスマスカード出さなかったんだよねえ」とのたまった。
彼女らしい、他人には手のつけられないペースだ。

国際電話だが、半年振りなんでくどくど電話で話す。最近
国連に出入りするようになった彼女の実感。
ディペンディングな人間ほど、互いに手をつなぎたがる。
なんて。相変わらずだなあ。僕は世界のすべての人と
手をつなごう、なんて気にはなれないけど、いろんな国の
いろんな境遇の人のことを知りたい、欲求はある。それってエゴなんだろうか。

「せっかく西荻住んでるんだから、バーとか行ったりしないの?」
などと聞かれる。僕は平日は、西荻に戻ってくるのは夜10時30分ごろで
へとへとになって、バーに立ち寄る元気は残ってないのだ。
「あたしが住んでたときは、一人でもよく言ってたよ」と彼女は
こともなげに言う。そう、なんか彼女はなんでもかんでも簡単に
言う人間なんだ。ほんとに、なんでもかんでも簡単なのかもしれないけど。

ふと、自分も西荻の、行きつけのバーなんか見つけたら楽しいんだろうな、
なんて心の触手が動くのを感じる。といいつつ、何もしないが、さしあたって。