ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Dusty Hill (ZZ Top) 1949-2021

2021年08月05日 | クラシック・ロック

One Foot In The Blues / ZZ Top (1994)

ZZトップ(ZZ Top)のベーシスト、ダスティー・ヒル(Dusty Hill)が亡くなった。コロナ禍を経て現在進行中のツアーでは7月18日までステージに上がっていたのだが、急遽ツアーから降りてギターテクが代役を務めたという。股関節を痛めていて治療をしていたらしいが死因はまだ発表されていない。ネットに出回っている最後のステージの映像を見るとアンプか何かにずっと腰かけているし、心なしかベース・ギターの運指も怪しいので相当悪かったのかもしれない。

上は最近買ったものではないが「One Foot In The Blues」というコンピレーション盤。久しぶりに取り出して聴いてみた。タイトルには”Blues”と付いているがストレートな泥臭いブルース・ロックばかりではなく、選曲はバラエティーに富んでいる。スリー・ピース故にシンプルで、どれも彼らにしか出来ないオリジナルなブルーズ。でもやっぱりオリジナル・アルバムという方には値段も手頃なこちらをお勧め。2013年に購入したワーナー時代のオリジナル・アルバムを収録した10枚組ボックスセットの記事はこちら

自分は幸運にも今まで大好きになったアーティストのライヴを何度も体験することが出来たが、ZZトップは結局1度も観ることが出来なかった。1987年の来日公演は名古屋飛ばしだったし、1999年のフジロックフェスティヴァルは3日間開催で苗場に会場変更という仕事をしている人間には難しいスケジュールになっていた。今思えば無理してでも行くべきだったのは87年の大阪だったか(その頃はまだコンサートの為だけに中京圏を離れるという発想があまりなかった)。

ダスティーはステージではベースの他にサブ・ヴォーカル、一部の曲ではリード・ヴォーカルも担当。ビリーと違う少し高い声が特徴でいいアクセントになっていた。スリー・ピースとは思えないぶっといボトムを支えていたが、ずっとフィンガー・ピッキングだったのか指を伸ばして演奏する姿が印象的だった。これでデビュー以来のオリジナル・メンバーでのZZトップはとうとう最期になってしまった。ダスティーの遺志を継いでツアーは続くらしい。R.I.P.

 

       Dusty Hill (1949-2021)


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