Hot n' Nasty : The Anthology / Humble Pie (1994)
元スモール・フェイセズ(The Small Faces)のスティーヴ・マリオット(Steve Marriot)率いるハンブル・パイ(Humble Pie)の、PolyGram系の再発コンピで定評のあるChroniclesレーベルから発売されているアンソロジーCD2枚。。60年代はモッズのアイコンとしてクールにキメていたスティーヴだが、ハンブル・パイでは髭を貯え、もみあげを伸ばし、ベルボトムのジーンズを履いているワイルドなイメージ(もちろん写真でしか知らないが)。そもそもバンドはピーター・フランプトン(Peter Frampton)と一緒にやりたかったスティーヴがスモール・フェイセズを脱退して加わったことによって結成されたのだとか。この辺りの事情は調べるまで全然知らなかった。
グッと腰を落としたへヴィーなブルーズ・ベースのギターで刻まれるブギーと、スティーヴの伸びやかでソウルフルなヴォーカルはバンド初期からずっと共通。やっぱりカッコイイなァ。ピーター・フランプトンはアルバムのヒット前に脱退してしまったようだが、スティーヴのやりたかったことが具現化出来たバンドだったんだろう。いわゆるポップな分かり易さは全然無いのに、早々にアメリカでのヒットとコンサートの盛り上がりを手に入れたのもうなずける楽曲のかっこよさ。スモール・フェイセズ時代からジミー・ペイジ(Jimmy Page)の盗〇疑惑があるけれど、ここでも何となくアイデアが似ているリフが見られる(笑)。自分はハンブル・パイのアルバムをしっかり聴いたのが随分遅かったが、もっと早く聴いていれば良かった。
中古店にて購入(¥780)
- Label : Universal /A&M
- ASIN : B000002G2A
- Disc : 2
渋いバンドを取り上げましたね。
スティーブのの粘っこいヴォーカルスタイルはクセになります。私も好きです。
似たタイプのロッド・スチュワートが、商業ベースに乗り、ポップスターになったのに、この人は70年代後半から今一つ時代に乗れなかったイメージです。ポップ化を拒否したからかもしれません。
ずいぶん早く逝ってしまったのも残念でした。
スティーヴ・マリオットは日本はもちろん、欧米でも過小評価だったアーティストの1人でしたよね。
彼がもう少し長く生きていたらどんな音楽を作ったか。でも死に様も悲惨だったので、どのみち長く
生きられなかったのかもしれませんが。