ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

No Doubt / No Doubt

2015年03月11日 | オルタナティヴ・ロック

No Doubt / No Doubt (1992)

中学生の美術作品にも劣るようなジャケット・アートワークのノー・ダウト(No Doubt)のファースト・アルバム。次作「Tragic Kingdom」で世界的大ヒットを飛ばす彼らの、鳴かず飛ばず時代に発表されていて、次作までにはまだ3年の年月が必要だった。で、このアルバムのクオリティが低いかというと、そうではなく、かなりいい線いっている。インタースコープから発売されていて、いわゆるインディーズのような安っぽいプロダクションではないし、後に開花する彼らのポップで、チアーフルで、グウェン・ステファーニ(Gwen Stefani)のコケティッシュな魅力は既にこの時点でも充分。バンドにはまだ彼女の兄のエリックが在籍していたそう。ただこのアルバムは便宜上「スカ」というジャンルに入れてみたが、音楽的にはスカの要素もあるものの、ポップなロックといったところ。

70年代終わりにイギリスで起こった2トーン・スカのムーヴメントはパンク・ロックと密接に関わりあい、当時の社会状況を背景にしていたけれど、ノー・ダウトの出身のアメリカ西海岸はどうだったのだろう。スペシャルズ(The Specials)をはじめとする2トーン出身のバンドには随分ハマって、レコードを集めたりもしたけれど、アメリカのスカってピンと来ない。自分の知る限りでは80年代の半ば頃にアンタッチャブルズ(The Untouchables)が小ヒットを飛ばしたけれど、それ以外は「スカ」の影響を感じさせるバンドはあまり自分に引っかかってこなかった。これが90年代くらいになると、アメリカでも新しいパンク・ロックの台頭と共に、スカに影響を受けたバンドもいくつか出てきた。パンクとスカっていつも近くに存在しているのが面白い。

このアルバムでも、あとのアルバムでも、やはりヴォーカルのグウェンのキャラクターが魅力的。やんちゃでポップな格好をしているが、超の付く美人。もちろんそれだけでなく、独特な発声のヴォーカルが魅力。案の定というか、世界的大ヒットの後はお決まりのソロ転向もしたが、現在はバンド活動に戻っているよう(あまりよく知りません)。

中古店にて購入(¥108)

  • CD (1992/3/17)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Interscope Records

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