ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ユキ (3) @名古屋市東区・車道 (※移転)

2018年02月10日 | 名古屋(東区・北区)

東海地方独特の鉄板に玉子を敷いたスパゲティー(いわゆる”鉄板スパ”)発祥の店といわれる車道の喫茶店「ユキ」。創業は昭和32年(1957)。以前から周囲は区画整理によって更地が多くなっていたが、いよいよこの店も取り壊しが秒読みになったようだ。近くに移転して再出発することが決まっているらしいが、あの昭和でカオスな店内がそのまま再現されるとは思えず、最期に行っておこうと訪問する。まだ昼食には早い時間で、店はシャッターが半分閉まっていたが何故かその中へ入っていく客も。自分はそれは出来ないので自転車で周辺をウロウロしたりして時間を潰した。建物の裏に回るとさすがに古いなァ(写真下左)。とうとうこれらの並びと公設市場の建物も見納めだ(写真下右)。

 

市場の建物の脇には昔の商店街のブリキ板案内図が掛けてあった(写真下)。飲食店、洋品店、履物屋、薬局、パチンコ、何でもこの商店街だけで揃っただろう往時が偲ばれる。商店街を横切るように東西に通りが造られるようだが、これで商店街の姿は完全に変わってしまうだろう。

店から主人が出てきて幟などを出し始めた。そろそろ正規の開店時間か。喫茶店にしては遅いのは日曜日だからだろうか。オレンジ色のペンダントライトの怪しい光が灯るやや暗い店に入ると既に4組の先客が食事中。早い時間からみな鉄板スパ(こちらでは「イタリアン・スパ」又は「イタリアン・スパゲティ」)を食べている。若い人が多い。亡き先代主人の肖像画の下の席に座り、注文したのは何故か”サイドメニュー”の括りとなる「手作り・ハンバーグ定食」。ご飯は少なめでお願いした。ここに来るといつも「イタリアン」ばかりだったので、違うメニューを頼んだのは初めて。後を継いだ奥さんが調理場を担当し、手伝いの主人が給仕。

しばらくして鉄板にのせられた「ハンバーグ定食」は、「イタリアン」と同様に玉子敷き。横にはスパゲッティーが添えてあり、こちらにもしっかりと赤ウインナーやピーマンが入っているのが嬉しい。ちゃんと粉チーズとタバスコも置かれ、完全にミニサイズの「イタリアン・スパ」だ。ハンバーグは丸い形。ソースはウスターソースとケチャップを合わせたような風味で、これにご飯とワカメの味噌汁、漬物(たくあん)が付く。スパゲティは多くはないものの、しっかりと味わえる量。数多ある鉄板スパを出すお店は玉子の鉄板離れをよくする為なのか油をべっとりと使う店が多いが、こちらは玉子が鉄板にこびり付くぐらいなのがイイ。壁に埋め込まれた三角形のガラス・ディスプレイの中のアフリカっぽい民芸品や無造作に飾られた小物などを眺めながら、熱々のハンバーグとスパゲティを交互に楽しみ、ご飯をかき込んだ。さて、新しい店はどうなるのだろう。(勘定は¥750)

以前の記事はこちらこちら

 

 

喫茶 ユキ

愛知県名古屋市東区葵3-17-42

 

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2 コメント

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Unknown (RW)
2018-02-10 20:20:41
冬季五輪もいよいよ開幕しましたね~!平昌は▲15度とは考えられないくらいの寒さ、ノロウイルスも猛威を振るっているようで選手たちは体調を崩さず頑張ってもらいたいものです。
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Unknown (ハリー)
2018-02-11 19:39:52
ローリングウエストさん、こんにちは。

>冬季五輪

最近の選手はあまり緊張していないように見えますね。
自己ベスト目指して頑張って欲しいものです。
返信する

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