ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

鳥喜多 @滋賀県長浜市

2017年06月29日 | 滋賀県

滋賀県長浜市を散策中。親子丼でつとに有名な「鳥喜多」へ。創業は昭和6年(1931)とのこと。夜営業の開始時間16時30分に店の前へ行くと…何とすでに何組か行列。暖簾がかかって店内に誘導されるが、中は思ったより広くなく、テーブル席全部合わせて20席ほどとこじんまりしているのですぐに満席に。危ない危ない。店内はごく普通の食堂の風情。どんな親子丼かは全然知らなかったのだが、もちろん注文は「親子丼」一択。麺類など他にも品書きはあれど、この日の満席の客は100%「親子丼」だった。注文時に給仕の女性から「生卵大丈夫ですか?」と確認される。生卵が落とされているようだ。

順番に配膳されるのを待ち、とうとう念願の「親子丼」が登場。長葱が使われた親子丼は鶏肉がたっぷり。通常の親子丼のように煮た鶏肉が玉子でとじてある上から更に生卵が落とされている。他でもありそうなもんだがこういうの初めてかも。つゆはやや甘めで多め。全体的にゆるいのでまるで玉子かけご飯のようにずるずると啜っていける。生卵が苦手なうちの豚児のような奴も居るかもしれないが、旨いヨ、そりゃ。あっと言う間に食べ終わって勘定。今回こそ選択肢は他に無かったが、お酒かビールで「かしわ鍋」っていうのもイイだろうなァ。駅の南側に支店もあって、そちらも品書きはほとんど一緒のようなので、混み合うこちらよりそっちでゆっくりしてみるのもいいかも。(勘定は¥580)

 


 

↓ 道路の向かいにある「長浜旧開智学校」(明治7年・1874・建造、昭和11年移築)。現在はショップ、カフェなどに利用されているよう。塔が素敵な木造3階建の擬洋風建築。国登録有形文化財に指定されている。ただ改修復元前の写真と見比べるとお洒落な方向にやり過ぎのような気も…。元がこうだったのかな?

 

↓ 綺麗にリファインされた近代建築より、どちらかというとこちらの方が気になった「長浜タワービル」(昭和39年・1964・建造)。現役でテナントも入っているビルなのに、その荒れっぷり、錆びっぷりが迫力満点。「NAGAHAMA TOWERBILL」というつづりの間違った英文字看板が微笑ましい(誰か指摘しなかったのか・笑)。

 

↓ 残念ながら営業時間から外れていたが、外観で完全にノックアウトされた駅前の「中島屋食堂」。予備知識は全く無かったが、この素敵な佇まいの店にどうしても入ってみたく、帰ってからも心から離れないので、結局翌週もまた長浜まで来ることになる(笑)。

 

 

 


 

鳥喜多

滋賀県長浜市元浜町8-26

 

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かどや @岐阜県岐阜市

2017年06月28日 | 岐阜県(老舗・和)

岐阜市岩井の「延算寺東院」の参道にある2軒の田楽の店。1軒は以前に訪れた「岩井屋」、そしてもう1軒がここ「かどや」。創業は安永8年(1779)というから凄い(誰の代かも全然思い浮かばない→※第10代・徳川家治だそうです)。「岩井屋」の時も、休日とはいえ有名な観光地でもない場所にあるこの2軒になぜこうも人が集まるのか不思議だったが、この日も周りは閑散とした農村といった風情なのに、店には次から次へと客がやってくる。中に入ると喫茶店のようなテーブル席と座敷席があり、昼時ではあったがほぼ満員。空いている席を探さなくてはいけないほどの盛況ぶり。給仕も4人も居て大忙しといった感じ。こちらは定食や丼物が一式あり、色々な注文が通っていた。自分はやはり田楽と菜飯をと「とうふでんがく」と「菜めし」の小を注文した。

しばらく待っていると芳ばしい香りと共に「とうふでんがく」と「菜めし」、それに漬物が運ばれた。田楽は塗りの箱に5本。最初から少し山椒が振ってある。焼きはしっかり入っていて熱々(田楽で中が温かったりするとがっかりするよね)。味噌の味加減もよく、旨い。テーブルの上に山椒が置いてあったので少し足して頂いた。何故かこちらも隣の「岩井屋」と同じく有馬の「冨士屋」のもの。何か縁があったのかな。小さい茶碗に入った菜飯の風味は弱く(というか田楽の店の菜飯でしっかりとした風味のものに当たった例はあまり無いが)、濃い味の田楽に合わせてこうなるんだろうか。やっぱりこの2つは”つきもの”なんだなァ。昔も歩いて寺にお参りに来た旅の人が軒先に腰を下ろし、こういう田楽と菜飯で腹を満たしたのだろうか。おっと、まだ待ち客が居るようなのですぐに勘定してもらった。(勘定は¥530)

 

かどや

岐阜県岐阜市岩井3丁目3-22

 

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角家 @名古屋市西区・浄心

2017年06月27日 | 名古屋市(洋)

ある祝日の昼、珍しく息子が部活が無いというので一緒にドライヴがてら昼食。こんな時こそ、と”日曜休み、祝日営業”の店に的を絞り、以前から綺麗なオムライスの写真が目に焼き付いていた浄心の「角家」へ。周囲は狭い道路の住宅地で、クネクネと右折左折を繰り返し店へ。店横に駐車場が5台分あり、ちょうど1台出て行ったので入れ替わりで停める(他にも何台分かあるようだ)。店内は座敷席ばかり。祝日でも客入りは良く、盛りがいいと評判の店なので労働者や若いサラリーマンの姿も多い。ご家族で経営されているようだ。壁には沢山の品書きが紙短冊で貼られていて居酒屋メニューも豊富。心が揺れたが、初志貫徹しランチメニューの中から「オムライス」を、息子は「チキン唐揚定食」を注文した。

しばらくしてまず「チキン唐揚定食」が登場。唐揚げはかなり大きいものが6個も。高校生とはいえ大喰いでない息子は目が点になっている(自分は盛りがいい店だと知っていたけど黙っていた・笑)。衣がしっかり付いたタイプでサクサク。一口もらったが味付けは濃くない。つけ合わせはとろっとしたタイプのポテサラと和風ドレッシングがかかったグリーンサラダ。これに味噌汁と大きめの茶碗にたっぷりのご飯。もちろん残すことは許されないので、息子は旨いと言いつつも必死になって食べ進めている。

そして自分の「オムライス」も登場。こんもりとしたオムライスにはケチャップではなく中濃のソースがかかっている。薄焼きの玉子に綺麗に包まれたその姿が素晴らしい。中はマッシュルームも入ったしっとりめのチキンケチャップライス。旨い。量はやはり多め。少しソースと絡めたりしてパクパクと口に入れていった。これでも充分な量だが、この味なら大盛でもきっといけただろう。他にも食べたいメニューがいっぱいあるし、呑みでも使えそうだが、日曜休みだとなかなか機会がない。近くの人が羨ましいナ…。(勘定は¥1,650)

 


 

↓ 中小田井の風情ある細い街道沿いにある「わたしん商店」。大正時代初期の建物だそう。米や燃料を扱っている商店。名古屋市の登録地域建造物資産に指定されている。

 

 

 


 

とんかつ ステーキ 角家 

愛知県名古屋市西区児玉1-8-12

 

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The Complete Matrix Tapes / The Velvet Underground

2017年06月26日 | ロック

 

The Complete Matrix Tapes / The Velvet Underground (2015)

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)の末期、1969年のサンフランシスコのクラブ、マトリックスでのライヴ演奏をコンプリート収録したという触れ込みのボックス・セット。このライヴから1年も経たないうちにルー・リード(Lou Reed)が脱退するのでルー在籍時最後の貴重なライヴといえる。後期の彼らのライヴ演奏はグルーヴが凄い。(実はルー抜きでもう少し活動を続けるものの)崩壊直前とは思えないタイトさがあり、ジョン・ケイル(John Cale)在籍時の初期のヒリヒリとしたアバンギャルドな緊張感もいいが、ダグ・ユール(Doug Yule)が在籍したこの時期の彼らこそ素晴らしいという自分のようなファンも多いはず。その様子は1974年に発表されたライヴ盤「1969: The Velvet Underground Live」(写真下左)で聴くことが出来、自分はアナログ盤で愛聴し、CDでも買い直した(CD化にあたってこっそりボーナス・トラックが加えられていた)。このライヴ盤も7割がたはマトリックスでのライヴ演奏が収録されている。また後年になって、何だかイレギュラーな企画だったが元ヴォイドイズ(The Voidoids)のギタリストでルーとも共演した故・ロバート・クワイン(Robert Quine)が隠密録音していたテープ音源を集めた「Bootleg Series Volume 1: The Quine Tapes」でも一部を聴くことが出来た(写真下右)。

 

その後、デラックス盤のボーナスとしても発表されたが、ついにコンプリートとなった訳だ(実際にコンプリートだかどうだかの検証はしていません)。1日に2ショウ行っていたようで、どの演奏も若干弛緩した雰囲気で始まり拍手もまばらだし、ルーの営業トークも緩いが、演奏が始まるとテンポの早い曲、遅い曲に関わらず、濃密。クールさの中にもリラックスした感じは感じ取れ、ヒリヒリとした緊張感こそ無いものの、音としてはやはり一音も聴き逃せない素晴らしい出来。当時の彼らの写真を見るとファッションにはフラワー・パワー通過後の大衆化も少し感じられるが、少なくとも音に関してはやはり先鋭だ(相変わらずセールスはダメだったようだが・笑)。バイオで読んだのかどうか忘れたが、この時期のヴェルヴェッツに強く影響を受けたミュージシャンも少なくないようだ。何度聴いてもノックアウトされる1-2「What Goes On」のグルーヴ! 30分以上演奏が続く狂気の3-6「Sister Ray」、後から発表されたがライヴ当時はまだレコード化されていなかった数々の曲、と聴きどころはたっぷり。

オークションにて購入(¥2,980)

  • CD (2015/11/20)
  • Disc : 4
  • Format: CD, Import
  • Label : Polydor / Umgd

 

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茂美志や @滋賀県長浜市

2017年06月26日 | 滋賀県

今から20年程前までは、ほぼ毎週、滋賀県に通っていた。ルアー・フィッシングにハマっていて、夜中の3時頃家を出て朝の5時にはフローター(釣り専用1人乗り浮輪)で琵琶湖の湖上に。当時、釣り仲間の間で共通の認識だったのは「滋賀県では何を食べても旨くない」だった(滋賀県の方、すいませんっ!)。当時はまだ今のように飲食店の情報が多くなかったので、主に湖北や湖東の地元の店中心で食事していたのだが、残念ながらいつも結論はそうだった(本当にすいません…。もちろん今では違うと思います)。そのうちにコンビニのおにぎりと携帯コンロで作った日清どん兵衛で済ますようになって…。

それはさておき、先日、米原市の醒井宿を訪れて古い建物や店を堪能したら、もう少し足を延ばしてみたくなり、次は長浜までバイクを走らせた。昔は湖岸ばかりに居たのでこの辺りに立ち寄った覚えがあまり無いが、現在は「黒壁スクエア」として人気観光コースになっており、この日も団体客やら大陸からの観光客でごった返し。人を入れずに写真を撮ることが困難な程の人出だった(全国の商店街復興モデルになっているんだとか)。昼過ぎの外れた時間だったが、ちょっとお腹に入れようと寄ったのは「名物のっぺいうどん」と書かれた看板が目に入った「茂美志や」(志は濁点あり)。混み合うアーケード街「大手門通り」にあり、創業は大正元年(1912)だそう。

複雑な部屋割りの中の奥のテーブル席に案内される。もちろん注文はしっかり品書きも見ず「のっぺいうどん」一択。壁に貼られた多くの有名人の色紙に目をやりつつ、改めて品書きを眺めてみて凍り付く…。「のっぺいうどん」とは大きな椎茸、生麩、湯葉、三つ葉、生姜の入った餡かけうどんだとのこと。こ、これは…。おおよそ好き嫌いの無い自分が、唯一苦手と言えるのが熱い和出汁の餡かけうどん。しかもその昔、滋賀県内の別のある店で餡かけうどんを食べ、これは苦手だナと認識した因縁のうどんとほぼ同じ仕様。それが「のっぺいうどん」という名前だったとは…。

しばらくして木の蓋がのった大きな丼ぶりが運ばれる。蓋を開けると巨大な椎茸が沈む大量の餡が現れた。熱過ぎて啜ることもままならない大量ののゆるいうどんと、たっぷり熱々の餡。好物の椎茸もここでは噛み切ることが困難で手を焼く。生姜を溶くと、さらに過去の記憶が鮮明になり…。具は食べ切ったものの、このブログ始まって以来、たぶん初めて出されたものを残しました。茂美志やさん、申し訳ない(全て私の個人的な苦手意識のなせることです)。食べ切れなかったショックも後を引き(笑)、勘定をしようとして複雑な店内レイアウトで出口に迷う体たらく…。(勘定は¥1,100)

 


 

↓ 人混みの多い通りから外れ、風情ある大通寺参道付近。

 

 ↓ 店のある大手門通りにある「まちづくり役場(旧・土田金物店)」(建築詳細不明)。旧商家を利用して地域の情報発信をしている非営利活動法人。

 

↓ 「黒壁スクエア」の中心、「黒壁ガラス館(旧・国立第百三十銀行長浜支店)」(明治33年・1900・建造)。長浜カトリック教会として使われていたことも。

 

 ↓ 室町時代からの旧家「北国街道・安藤家」(大正4年・1915・建造)。

↓ 長浜駅の南にある「長浜鉄道スクエア(旧・長浜駅舎)」(明治15年・1882・建造)。現存する最古の鉄道駅舎で、日本で初めて鉄道が走って10年程だというから凄い。

 

 

 


 

 

茂美志゛や

滋賀県長浜市元浜町7-15

 

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