何度か訪れて伺ってその深淵な沼にハマりつつある(笑)、昭和25年(1950)年開業の「新梅田食道街」(入口写真下)。当初は18軒、現在は100軒もの店が軒を連ねる呑兵衛にとっては最高の場所。ちなみに”食道街”と命名したのは、以前に訪れた「北京」の先代主人だとのこと。この日は用事を済ませてからだったのでちょっと遅い時間に到着。
以前から入ってみたかった「金盃」の縄のれんをくぐった。L字カウンターのみの狭小な立ち飲みの店。カウンターの上にはどーんと白鶴の樽が置いてある。この店向けの特別品らしい。年配の主人から「もうあと30分位で終わりですが、いいですか?」と声を掛けられた。どのみち自分は立ち飲み屋に30分も居たことがないので問題なし。早速「白鶴たる酒」をひや(常温)でいただく。主人が樽の栓を抜き、一旦赤い塗りの柄杓(?)に入れたのをカウンターの上に置いた陶器の盃に注いでくれる。
口から迎えにいってズズッと啜る。あぁ、滲みわたる旨さ。鼻腔に残る香りもイイ。酒肴は「焼味噌」をお願いした。奥で調理をするのは女性のよう(姿は見ていない)。しばらくして出てきた「焼味噌」は盃のような小さい陶器にみっしりと入っていて、上面は焦げ目がついている。もちろんチンチン(※とても熱いさま)。箸で摘んで口に入れる。旨い。何か混ぜてあるのかは分からないが粒感もある。これを舐めているだけでずっと呑んじゃうナ(笑)。主人が常連客と喋っているのを楽しく聞きながら杯を重ねた。BGMでクラシックが流れているが、主人のスマホをワイヤレス・スピーカーに繋いでいるようだ。意外にハイテク(笑)。
酒肴は日本酒に合う品ばかりが揃っていて全部味わってみたいが、そういくつも頼む訳にもいかない。もう一品「おばけ」(※さらし鯨)だけお願いした。これは酢味噌で。シャクシャクとした歯応えで旨い。店仕舞いをし始めた主人が神棚に供えてあったお神酒を盃に「もう終わりなのでどうぞ。」と足してくれた。有り難くいただき、飲み干して勘定してもらう。是非また立ち寄ろうっと。(勘定は¥1,750)
樽 金盃
大阪府大阪市北区角田町9-26 新梅田食道街 1F
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ぼったくられるようなこともなく、安心して呑めそうでいいですな~。
ホント、大阪のリーマンが羨ましいですよ。店は色々選り取り見取りだし、HPにあるように
食道街自体の結束も強そうなので怪しいだろう店は1軒も見当たりません。ま、呑兵衛は家に
帰っている暇もないでしょうけれど(笑)。