ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

寿司 日向 @名古屋市中区・錦 (※閉店)

2013年05月27日 | 名古屋(中区)

錦3丁目にある商業ビル2階の鮨店。会社経営のお店だがつとに評判が良く、やっと訪問する事が出来た。階段を上がり、一番手前が店舗。店内は広くはないが、すっきりとしていて気持ちがいい。まな板や付け台周りもきれいに片付いていて期待値が上がる。カウンターに埋め込みのタネケースが目につく。埋め込んであるので握り手の手元は全てオープン。いつも思うが鮨屋って、調理する側の一挙手一投足が全て客に見られる上に、素手で掴んだものを客の口に入れる、という本当に特殊な調理過程だなと思う。店の大小に関わらず、こうやって様々な客に対して平常心で握るって本当に大変だろうな。食べる方はその所作を見るのも楽しみで行くのだが。

初訪なのでまずランチの握りを。まず綺麗に切られた生姜が置かれる。この生姜が口当たりやさしく旨い。これだけでもお酒が飲めるくらい(笑)。事実、評判で生姜のお代わりがとても多く、漬ける量がどんどん増えているとの事。人肌の温度で提供されるご飯は赤酢を使っているという事で独特の色が付いている。色のわりに口当たりはすっきりとしていて好ましい。

中部地方で食べる鮨飯は砂糖を使っていて総じてやや甘さを感じる事が多いが、自分はすっきりとしたこちらは好み。要はバランスの問題。最近こだわって赤酢を使用するお店も見かけるようになった。まぁ使うだけで握りとして旨くなければ意味はないが。

握りは小さめ。タネそれぞれの調子も良く、締め、茹でなどの仕事もしっかり。まだ若く、明るい雰囲気の主人によるとランチでも特に何を出すか決めていないそうで、この日も裏方の下拵えで茹であがったばかりのタネを「召し上がりますか?」と入れてくれたりと臨機応変。なかなか懐が深そうで客あしらいも上手い。玉子焼きが独特で、見た目は江戸前の玉子焼きなのだが口に入れるとしっとりとしていて甘めの出汁が口に広がる。こういう食感の玉子はあまり経験なく面白い。最後に出たべったら漬けも品のある味で丁度いい。こういう添えてあるような品もしっかり旨いのはうれしい。

店の雰囲気、主人の所作、接客、そしてもちろん肝心の握り、と全てレベルが高く、満足感の高いランチだった。この値段で味わえるのは素晴しい。東京では時々あるが、会社経営でもこういう個人店のような雰囲気を作り出す事は出来るんですね。海外展開もしている会社で異動があるみたいなので、ここでしっかりと根付くかどうかは分からないが、今後がとても楽しみ。ぜひ近いうちに夜に。(勘定は¥2,500)

寿司日向 (ひなた)

名古屋市中区錦3-19-30 第三錦ビル 2F

(寿司 日向 寿司日向 すしひなた)


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