ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Another Green World / Eno

2022年12月15日 | プログレッシヴ・ロック

Another Green World / Brian Eno (1975)

ブライアン・イーノの1975年発売のオリジナル・アルバム「Another Green World」。以前から時々聴いているイーノ。自分の世代だとすでにアンビエントとか、プロデューサーとしての彼の方が馴染みがある。こちらはロキシー・ミュージック(Roxy Music)を脱退してソロに転向して3枚目の作品ではあるが、ロック色は薄れ、だんだん環境音楽的なアプローチが増えつつあった頃の作品。なのでヴォーカルが入っている曲は少ない。当時同様のアプローチに傾いていたキング・クリムゾン(King Crimson)のロバート・フリップ(Robert Fripp)や、元ヴェルベット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)のジョン・ケイル(John Cale)、ジェネシス(Genesis)のフィル・コリンズ(Phil Collins)らが参加している。

冒頭の数曲の展開はまだロックらしさが残っていて、詳しくないがジャズ系だというPercy Jonesのフレットレス・ベースとノイジーなギターの組み合わせがかっこいい。ただその後は所謂ロック構文は消え、彼独自の音世界になっていく。もちろんイーノはヴォーカルの無い曲でも、ほぼ全ての楽器演奏に加えて電子機器の操作も行っており、その才能を余すところなく見せつけている。アナログ全盛の75年当時のシンセサイザーがどんな具合だったのか、このアルバムにどれだけ形を残しているのかは分からないが、当時”アンビエント”なんてワードは使われていなかったはずだし、かなり異質なものとして聴かれたんじゃないだろうか。今聴いても全然古びていないのが凄い。

ネット・ショップにて購入(¥530)

  • レーベル ‏ : ‎ E.G. Records
  • ASIN ‏ : ‎ B000003S0U
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1

 


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