車で中川区の辺りをウロウロしていたある日、昼食に向かったのは片側2車線の大通り沿いにある「やぶ廣」(”ぶ”は変体仮名)。店は交差点にあるが片側からしか入れないので、うっかり通り過ぎてしまった。戻って駐車場に車を停め、暖簾をくぐる。店内は黒いタイルの土間にテーブル席が7つ、小上がり席が2つ。いかにも蕎麦屋という佇まい。品書きを眺めると”全国名物そば”と称して、各地のそばが載っているのが面白い(例:名古屋名物・かしわそば)。単品で色々なそばがあって迷うが、その中に「いも名月」というのを見付けてお願いしてみた。給仕女性はわざわざどういう品か説明して下さった(想像はついたけれど)。調理場には老夫婦と息子さんかな(未確認)。
しばらくして小振りな鉢に盛られた「いも名月」が運ばれた。水面は全面とろろ芋で埋まっている。そこにさらに埋まるようにして生玉子の黄身(月)が。少しあおさ海苔が振ってあり、刻みネギは別皿に。下からそばを手繰り出す。そばは細打ちで、麺類食堂でありがちなもさっとしたタイプではなく口当りのいいもの。とろろ芋と一緒にズズッと啜る。とろろ芋のせいでつゆは味わいづらいが旨い。途中で意図せず沈んでいた黄身を潰してしまった。これでさらにマイルドというか、つゆの輪郭が曖昧に。あっという間に平らげたが、次はもう少しつゆと一緒にそばを味わえる「ざるそば」か「合のり」にしようかな。(勘定は¥1,000)
名物そば・きしめん やぶ廣
愛知県名古屋市中川区野田2-448
( 名古屋 なごや 高畑 たかはた いもめいげつ とろろそば とろろ蕎麦 月見 月見そば 蔦屋 藪蕎麦 藪そば )
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