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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

まねき寿司 @名古屋市西区・円頓寺

2017年02月10日 | 名古屋(中村区・西区 老舗)

創業が明治6年(1873)というから東京の老舗鮨店にも負けない歴史がある「まねき寿司」へ予約して訪問。以前は円頓寺商店街の五條橋側にある老舗洋食屋「勝利亭」の2軒隣に店があり、存在は知っていたのだが、つい最近までこちらがそんなに歴史ある店だとは知らなかった。目と鼻の先の移転場所は四間道(しけみち)の土蔵だった建物を改造してあるようで、石垣の分、床面は道路より上がっており、入口から段を登って中へ。思わず靴を脱ぎそうな佇まいだったが「靴のままどうぞ」と言われ奥へ入る。5席程のカウンターと、テーブル席が2つのこじんまりとした店内。広くない店なのでフリ(飛び込み)では難しいかもしれない。どんな店かほとんど知らずに「老舗」というキーワードで選んだので、こちらも少し緊張していたが、女将の自筆だという筆書きのウエルカム・メッセージがあり、明るい女将のもてなしで和む。店は職人気質の主人と女将の若い2人だけで賄っている。

まず日本酒を選ぶ。いくつかの日本酒が品書きに並んでおり、主人も女将も酒好きのようで、しっかりと味の傾向を教えてくれるのがいいし、温度も好みを訊いてくれるのがうれしい。最初は造りや蟹ほぐし、イクラご飯などでお腹を落ち着かせ、ゆるゆると呑み進める(と言っても自分は早喰い早呑みだが)。頼まずとも出てくるのが嬉しい”和らぎ水”(日本酒の時は必ず脇に置いておきます)は、岐阜の養老までわざわざ行って汲んでくるのだそうで、口当たりがとてもまろやかで飲み易い。その後も小鍋、焼物、煮物と、呑ん兵衛には堪らない季節の酒肴が続く。漬け場は広くないので大変だろうが、次々と出てくる酒肴は日本酒好きの琴線に触れるものばかり。

そして肝心の握り。握りはいわゆる街場の老舗らしさはなく、やや小さめで現代的。醤油皿は無く、最初から煮切りが塗られていて口に運ぶだけ。タネの調子も良く、ちゃんと仕事のしてあるタネも多めで、旨い。主人がタネの名前とともに置いてくれる握りを次から次へと口に放り込んだ。コハダなどの締め物の塩梅もイイ。何貫食べたか分からない位に種類も多く、楽しめた。イカのエンペラや、貝のヒモ、海老の頭などの酒好きが好むところもしっかり喰わせてくれるのがうれしい。鉄火巻きも鮪がしっかり芯に入って形良い(有名な店でもこれが出来ていない人、意外と多い)。

喰いが一段落した頃の残った酒用に、いぶりがっこなどを出してくれるのも気が利いていて、主人も女将もよほど酒が好きと見える(笑)。この後、味噌汁、水菓子、手作りのプリンなどが出て、了。お腹は一杯だ。こちらがゆっくり呑んでいる時は放っておいてくれるし、話せば付きあってくれる”間合い”も良く、楽しい時間を過ごすことが出来た。結局酒は3合くらい呑んだかな。ずっと昔からこういう”呑むための肴”を出すスタイルだったのかは知らないが、若い2人が先代などから受け継いだものを発展させていったのだろう。お腹も心も満足。(勘定は¥13,000程)

この後の記事はこちらこちら

 


 

↑ 土蔵や町屋の建物が並ぶ四間道の風情ある通り。最近はこの近辺も古い建物を利用した開発が進み、新しい店も格段に増え、数年前までの寂れた雰囲気がだんだん変わってきた。

 


  

まねき寿司

愛知県名古屋市西区那古野1-36-54

 

( 那古野 なごの 円頓寺 えんどうじ 円頓寺商店街 まねき寿し 招寿し まねきずし 老舗 江戸前握り 寿司 すし 鮨 鮓 四間道 しけみち ) 


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