ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Kneeling At The Shrine / Sunday All Over The World

2023年05月22日 | プログレッシヴ・ロック

Kneeling At The Shrine / Sunday All Over The World (1991)

キング・クリムゾン(King Crimson)のロバート・フリップ(Robert Fripp)が、奥方のトーヤ・ウィルコックス(Toyah Willcox)と組んだバンド、サンデー・オール・オーヴァー・ザ・ワールド(Sunday All Over The World)の唯一のアルバム。クリムゾンを集中的に買って聴いていてこんなアルバムまで手を出してしまった。トーヤは80年代にニュー・ウェーヴの範疇で活躍したシンガー。当時どのくらいヒットしたのかは知らないが、自分はU2やストーンズ(The Rolling Stones)との仕事で有名なスティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)がプロデュースで関わっていたので覚えがある。2人が結婚したのは86年だそう。ミュージシャン同士だからもっと沢山一緒にやっているかと思ったら、バンドとしての同一活動はこれっきり。同時期にトーヤのソロ・アルバム「Ophelia's Shadow」を発表していて、メンバーも共有しているようで、両方にこの後クリムゾンにも参加するトレイ・ガン(Trey Gunn)が参加している。

今でこそ、その奔放なキャラであの気難しいフリップ翁にチュチュを着せて踊らせるような明るく楽しい女性だと知っているが、80年代当時はエキセントリックな衣装でいかにもニュー・ウェーヴっていう感じの歌を歌っていた印象しかない。このアルバムではフリップ独特の複雑で特徴的な音色のギターの旋律をバックに、80年代と変わらない印象のヴォーカルを聴かせている。トーヤは決して上手いヴォーカリストではないし、好き嫌いが分かれる歌い方だと思うので(笑)、何となくこれだけで終わってしまったのが分かる気もする。フリップもこのアルバムの音楽的完成度は別として、きっとこの先のバンド活動までは見えなかったんじゃないかな。

ネットショップにて購入(¥521)

  • Label‏ : ‎ Editions Eg Records
  • ASIN ‏ : ‎ B000003S3W
  • Disc ‏ : ‎ 1

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