名古屋は大須商店街にある昭和35年（1960）創業という喫茶店「モカ珈琲店」。一時は閑散としていたと記憶するこの商店街も、近年の盛り上がりは格別で、休日ともなると老若男女、国内国外を問わず様々な人々が入り乱れて大混雑。そんな中この店だけは関係ないとばかりに泰然としているのがたくましい。中は「ザ・昭和喫茶」といった感じで、一本足テーブルに布張りソファの佇まい。でも意外だったのはカウンターの中が若い人だったこと（給仕はおばちゃんでした）。
何も口に入れるつもりはなかったので、座る前に「ホット！」（＝通常ブレンドのホット・コーヒーの意）とひと言発声し、着席。ゆっくりとウッドを基調としたクラシックな店内の雰囲気を楽しむ。小さな店に先客は高齢の4名。ほぼ全員が煙草を燻らせてテレビの野球中継に没頭していてケムいケムい(笑)。しばらくしてコーヒーが運ばれた。店名通りモカなのかは知る由もない。名古屋の純喫茶らしく色濃く、苦めで、基本的には砂糖やミルクを入れる前提のコーヒー（自分は入れないが）。壁の木板に書かれたメニューを見たら「ストロング・コーヒー」があったが、この「ブレンド」よりも更に”ストロング”なのかな。興味津々。歩き疲れていたのでもう少しゆっくりしても良かったが、煙に燻されて、お勘定。（勘定は￥370）
↓ 上前津の交差点角地に建つ「三井住友銀行上前津支店（旧・三井銀行上前津支店）」（昭和6年・1931・建造）。この写真では分かり辛いが、交差点に向かってイオニア式列柱のある壁面が2面、扇のように開いている（参考写真）。
↓ こちらのブログを見るまでは全然知らなかったが、銀行の脇にあるこの小さな建物（現・ラーメン屋）は銀行の建物よりもさらに古いのだとか！
↓ 大井町の大津通り沿いに建つインテリア・ショップ「REAL Style（旧・結核予防会診療所）」（昭和12年・1937・建造）。建物はきれいに改装され、幸せな余生を過ごしている稀な例。
↓ 裏に廻ると傾斜地に建っており、道路側からは見えない地階があることが分かる。
モカ珈琲店
愛知県名古屋市中区大須2-18-18
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