ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Singles 93-03 / The Chemical Brothers

2015年06月16日 | テクノ・デジタル・ダンス

Singles 93-03 / The Chemical Brothers (2003)

2003年に発売されたケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)のシングルを集めたコンピレーション盤。その昔、音楽誌「クロスビート」などでロック好きにも広く紹介されたこともあって、ファースト・アルバムがかなり話題になったと記憶している。だから最初に聴いたのは1996年頃だっただろうか。ちょうど、オルタナティヴと言われた世代がメインストリームを席巻した頃で、ロックやこうしたダンス・エレクトリック・ミュージックとの垣根が低くなっていた。良きにつけ、悪きにつけ、その頃の自分の記憶は悪夢の「第1回フジ・ロック・フェスティヴァル’97」と重なっている。残念ながら2日目が中止になったり、ステージが違って、プロディジー(The Prodigy)やエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)は見られなかったが、ライヴ会場のステージに、それまで考えられなかった(楽器を演奏しない)DJらが登場し、バンドと同じように観客を踊らせるようになって新鮮だった。そうした流れがヨーロッパ中心だったのは興味深い。ただ当時「テクノ」と言う呼ばれ方もしていたので、70~80年代のテクノ・ポップ全盛期を知る自分には違和感のある呼称だった。

初期のいかにも「レイヴ」した曲から、後期のよりメロディアスで「曲」を感じさせるものまで、ひとつの音楽ジャンルの中にカテゴライズされるアーティストにも様々な顔がある。自分のように屋内でヘッドフォンから聞こえるデジタル・ビートの音圧に快感を覚えていた世代から、屋外で踊りながら大音量のビートとライティングを浴びる開放的な若い世代まで、色々な時代の人間を楽しませているけれど、一度くらい快適な涼しい屋外で(←ここ重要)、ビールか何か呑みながら音圧と光を浴びるショーを体験してみたかったなァ。多分CDを聴いているよりも、もっと素直にファンになれただろう。

中古店にて購入(¥180)

  • CD (2003/9/30)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Astralwerks
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