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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

くぬぎそば @岐阜県高山市

2019年08月27日 | 岐阜県(飛騨)

平日にも関わらず急用で呼ばれ、苛立ちを抑えつつ車を飛ばして遠路、高山まで。待ち合わせ時間は正午過ぎだったので、先に腹に入れておこうと、以前に寄ったが間に合わず食べることが出来なかった「くぬぎそば」まで直行。店は観光客の溢れた繁華な所から遠く外れた郊外の道路沿いにある。店の横に車を停めるもまだ暖簾が掛かっていない。少し車で待機していると先客が構わず中に入っていったので自分も店の中へ。そこへ後からご高齢のお母さんが入っていらした。年配の先客は常連のようで、お母さんにいきなり焼酎の水割りを作るよう命じ、暖簾が出してないだの何だのと文句を言っている。お母さんは「お客さんがびっくりするやないのっ!ねぇ?」とこちらに微笑んで下さった。厄介者が居るカウンター席を避け、3つ並んだテーブル席のひとつに腰掛け、欲張って「中華そば(並)」と「カツ丼」を注文した。お母さん1人だけの調理が進む。アルミ製の岡持ちがあるところをみると出前もやるんだろうか。

しばらくしてまず「カツ丼」が蓋付きの丼ぶりに入って登場。たくあんが3切れ程付いている。蓋を開けると、しっかりと煮込まれ濃く色付いた玉ねぎが入ったとじ玉子が全面にかかっており、中のカツは見えないほど。これはとじ玉子を後からカツの上にのせるタイプかな。調理の様子からすると玉子は2個使っていたもよう。ご飯にかかったつゆの味はさほど濃くなく、ワシワシと玉子、カツ、ご飯の断層を崩していく。旨い。途中で運ばれた「中華そば」は最初から胡椒の振られたクラシックな面持ち。水面にはチャーシューが2切れ、細メンマ、刻みネギがのっている。麺は細縮れで加水少なめのパツンとした感じの口当たり。茹で加減はヤワではなく、この麺は高山らしいが、スープの感じはいわゆる”高山ラーメン”(タレとスープが最初から合わさっている)とは違い、ごく普通の組立て(と推測)。優しい味なのでスルスルとおつゆ代わりにいただいた。お腹いっぱい。次は「焼きそば」を。(勘定は¥1,350)

 

くぬぎそば

岐阜県高山市松之木町3200

 

( 高山 たかやま 大衆食堂 麺類食堂 食堂 かつ丼 ラーメン 丼物 うどん )

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ピーターパン @岐阜県高山市

2019年04月15日 | 岐阜県(飛騨)

早朝からの高山散策も終わり帰路につくのだが、このまま車を出すと道中のどこかで夕食となる。チェーン店やサービスエリアみたいな所で済ませるのはつまらないので市内で食べて帰りたかったが、目当ての店はどこも中休み時間。あまり遅い時間まで居ると今度は帰りが遅くなるので、少し早めに摂ってから高山を出ることにし、候補に上がったのは…高山に来るきっかけとなった記事にもあった喫茶「ピーターパン」(←昼夜続けてカツ丼喰うつもりか…)。喫茶ならもちろん中休みは無い。店はごく普通のロードサイドにある喫茶店だった。もちろん観光客がわざわざ来るような要素は微塵も無い(笑)。しかも、店先のサンプルでも、中に入って見たメニューでも、”カツ丼”を推してる訳ではないので、記事にあったような情報がないと確実に寄らなかった店だ。三角屋根でウッディーな内装の店内には権利関係にうるさい某D社の店名通りのキャラクターも。一応メニューはひと通り眺めたのだが、”プチレストラン”と称しているだけあって大きな写真入りで食事メニューも数え切れないほど沢山(全然”プチ”じゃない)。中には「ミーカーライス(ミートスパとカツカレー)」なる興味深い名前も。注文した「かつ丼」は写真さえ載っていなかった。

しばらくして蓋付きの丼ぶりで「かつ丼」が運ばれた。味噌汁と揚げ玉入りの小うどん、漬物にゼリーとサービスたっぷり。蓋を開けると何とも整った姿がいい。ゆるゆるのとじ玉子が綺麗に一面に広がり、かつで盛り上がった真ん中に青海苔が振られている。玉子はしっかり溶かれて均一の色合いで、説明しづらいがしっかりと”完成された料理”感がある。同じとろとろ系でも「万人橋」のかつ丼とはまた違った雰囲気。早速箸を付ける。しっかりと玉子をまとったかつはほどほどの厚さ。いい出汁の頃合いの玉子との一体感があって旨い。そして掘り進んでいくと…、記事で知ってしまってはいたが、ご飯の中からもう1枚のかつが出てくる。1切れ、2切れではなくちゃんと”1枚”。ス、スゴイ。下の段のかつまではとじ玉子が滲みていないので、上手く食べるとまた違ったかつ丼としても楽しめる。こんな特殊な、それでいて完成されたかつ丼を、ごく普通の喫茶の体の店が出しているというのがまたスゴイ。絶対名物として”受ける”と思うんだけれど、そんな雰囲気が微塵も無いのも潔い。旨かった。さすがにお腹がいっぱいで、濃い味噌汁とうどんを吸い上げるのにヒーヒー言いながらご馳走様。(勘定は¥880)

 


 

↓ 馬場町の小高い場所に建つ「山岸寫真館」(昭和元年・1926・建造のち改修)。繊細で何とも素敵な佇まいの元写真館。2階窓廻りのデザインも秀逸。中はどうなっているんだろう。隣接する蔵と共に国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

↓ 同じく馬場町の通り沿いに建つ建物(写真下左・建築詳細不明)。2階の6連の窓や、玄関周りの意匠が素敵。外壁は修繕されているもよう。写真館だったとか。写真下右は「高山市図書館(煥章館)」。これは同地にあった「煥章学校」をモデルとして近年造られた近代建築風の建物。なのであまり興味なし。

 

↓ 上一之町の「レンガ館 茉莉花(旧・日下部味噌醤油醸造煉瓦館)」(大正11年・1922・建造のち改修)。現在はカフェとして使われている。壁面の黒い跡は隣家が失火した時の煤だそう。さすが煉瓦。

 

 

↓ 神明町にある「旧・三星製糸所」(明治21年・1888・建造)。この建物が工場だったのか、事務所棟だったのか分からないが綺麗に改修されている様子。飲料会社として使われたこともあったようだ。

 

↓ 日曜休みなので入湯の候補に上がらなかった銭湯「天満湯」(建築詳細不明)。腰壁がタイル、看板がモザイクタイルで出来ていた。入ってみたかったなァ。

 

↓ 本町通り商店街の北、七日町で見つけた端正な建物(建築詳細不明)。玄関周りの雰囲気や、採光部分の広い2階窓などから想像するに医院か何かだったろうか。とても綺麗に維持されている。

 

 


 

プチレストラン ピーターパン

岐阜県高山市片野町6-252

 

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大黒屋 @岐阜県高山市

2019年04月06日 | 岐阜県(飛騨)

高山訪問で早めの昼食に美味しいかつ丼を頂いたあと市内散策を続け、ちょっと麺類でもとわざわざ訪問した郊外の「くぬぎそば」は営業時間に間に合わず振られてしまった。そこで古い建物を探した後に中心部へ戻る。市内を流れる宮川の支流「江名子川」川沿いの空町辺りはとても風情があり、観光客の姿が全く見えないこともあって同じ高山でも雰囲気がちょっと違う感じ。その川沿いにあった蕎麦屋「大黒屋」に入ってみた。暖簾をくぐると奥には座敷があり、こたつの席もあった。古くからある店なのかは分からないが、年配のお母さんを含めた女性3人でやっていらっしゃる。先客はおらず、入口近くのカウンター席に座って、品書きから「ころそば」を選んだ。木の蓋の大釜でそばが茹でられる。

鉢に盛られた「ころそば」は”ころ”なので水で締められていて、上には大根おろし、ほうれん草、刻みネギ、揚げ玉、そして刻み海苔ととても賑やか。少なめのつゆはあっさりとした味付け。手打ちだというそばは細平打ちでのど越し良く、旨い。まずはそれぞれの具材を、そして後からは混ぜながら食べていく。ちゃんと蕎麦湯も出してくれた。とろっとした蕎麦湯を鉢に残ったつゆに落とし、きれいに飲み干す。次は貝柱を使っているという天ぷらの種物を頂いてみたいナ。さて外はまだ冷えているので、近くにあった銭湯に入りに行こう。(勘定は¥750)

 


 

↓ 「旧・大八賀村役場」(昭和12年・1937・建造)。しっかりと手がかけられているようだが、このむらのある外壁はどうしてこういう色なんだろう。

 

↓ とても風情のある江名子川沿いにある銭湯「鷹の湯」。営業開始時間が早かったので入ってみた。綺麗に整備されていて、奥の築70年という日本家屋で宿泊も出来るのだとか。風呂は窓が無く小さいが、熱めで薬湯もある。いい湯に浸かって温まることが出来た。こちらの風呂の富士山のペンキ絵は有名な絵師・中島盛夫氏によるもの。

 

↓ 「鷹の湯」のすぐ近くにあった平屋の建物(建築詳細不明)。生活感は無かったが、綺麗に手が入れられていた。何かに使われているのかな。

 

↓ 江名子川に架かる「東橋(ひがしばし)」(建築詳細不明)。デザインがなかなか素敵。一部修復されているが元のデザインをしっかりと残している。

 


 

飛騨そば・うどん 大黒屋

岐阜県高山市天性寺町2

 

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万人橋 @岐阜県高山市

2019年03月29日 | 岐阜県(飛騨)

今回の高山訪問はほぼこの店の為だったと言っても過言ではない大新町の食事処「万人橋」。コメント欄で”まっどだいまる”さんに教えていただいた記事の筆頭に出てきた店だ。開店時間頃に店の前に到着。この辺りになると観光客で繁華な地域からはかなり距離があるので、周辺に観光客はあまり見当たらない。それでも店前の数台の駐車場は地元の家族連れらしき人達の車であっという間に埋まってしまった。やっぱり人気あるんだなァ。主人が暖簾を掛けるとすぐに車から人が出てきて店になだれ込む。自分も遅れじと中へ。昔からある店なのかどうかは分からないが、少なくとも建物はまだ新しい感じ。テーブル席は埋まっていったので自分はカウンター席へ。麺類食堂なので色々な品があるのだが「カツ丼セット(カツ丼・中華そば<小>)」の注文が圧倒的に多い。観光中心地ではないので値段もいたって普通。自分は今回の高山訪問で意識的に「中華そば(高山ラーメン)」と「飛騨牛」という2大名物は注文しないことに決めていたので「カツ丼」だけを注文した。

厨房は仕切られていて全く見えないが、次々と「カツ丼」、それに「中華そば」が運ばれていく。やっぱりセットにすれば良かったかなァ…なんて少々後悔していると自分の「カツ丼」も登場。この店を紹介していた記事を読んでいたのでもちろんサプライズではなかったが、これが何とも珍しい姿。頂部には刻み海苔が多めに散らされていて、グリーンピースも見える。別で煮てあっただろうしっかり色付いた玉ねぎが入っており、カツはその下に隠れているのだが、何といっても多めの玉子を使ったたっぷりの餡(つゆ)が”サラサラ”と言っていいほどの緩さ。”あんかけカツ丼”で有名な瑞浪の「加登屋食堂」の餡ほどの粘度も無く、もうカツとご飯が玉子の海で泳いでいると言っても過言ではないくらい。早速箸を付けて溺れるカツを救護する。なるほど旨い。カツはやや小振りでしっかりめに揚げられている。食感からするとつゆと一緒に煮られてはいないと思うがどうだろうか。つゆはご飯にまで浸水しているので箸では持ち上げづらいほど。まるでカツ丼を飲んでいる感じ。するすると啜りつつ、はたまた漬物を挟みつつ、あっという間にご馳走様。まだまだ面白いカツ丼があるものだ。(勘定は¥600)

 

 


 

↓ 桜町で見つけた下見板張りの建物(写真下左・建築詳細不明)。まるで学校みたいな雰囲気だけれど古い建物なのかは不明。若達町の元商店らしき建物の看板はで懐かしい「オリエンタルカレー」の木製看板(写真下右・建築詳細不明)

 

↓ 下一之町で見つけた雰囲気のある建物(建築詳細不明)。間口が広いが何に使われていた建物だろうか。

 

↓ こちらも同じ下一之町の同じ通りにある「バーバー文助」(建築詳細不明)。逆読みの「理髪」看板に迫力がある。高山の市内は歴史のありそうな建物があり過ぎて、実際に古い建物なのかどうか判断がしづらい。これはどうなんだろう?

 

↓ アーケードのある下一之町商店街の1軒「たま井や」(建築詳細不明)。2階外壁にスクラッチタイルが使われているが、これも古い建物だろうか?

 

↓ 観光名所の「高山市政記念館(旧・高山町役場)」(明治28年・1895・建造)。高山町役場として完成し、その後公民館として利用されていたものを昭和61年から記念館に改装したのだそう。入口が並んでいるが、左側は議場に入る為の玄関だという。当時の名工が作った建物だそうだが、2階の格子天井の四隅の処理など、凝った造りが素晴らしい。

 

 

 

 

 


 

食事処 万人橋

岐阜県高山市大新町4-48

 

( 高山 たかやま 万人橋食堂 まんにんばし 大衆食堂 麺類食堂 定食 丼物 ランチ かつ丼 亜種 高山ラーメン 中華そば 近代建築 ) 

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かめや食堂 @岐阜県高山市

2019年03月24日 | 岐阜県(飛騨)

以前にコメント欄で教えていただいた記事があまりにも興味深かったので、思い切って高山行きを敢行。岐阜県の美濃地方は濃尾平野にあるので愛知県の尾張地方~名古屋には直結していてほぼ同様の文化圏と言えると思うが、同じ県内でも飛騨地方とは距離的にも文化的にもやや違いがある。他所の土地の人に岐阜のイメージを訊くと大抵”飛騨高山”のイメージが強く「高山へは行ったことがあるが…」という人も多い。自分達にすれば、例えば岐阜市から名古屋へは車で1時間弱(電車なら20分)だが、高山へ行こうとすると車でも電車でも2時間超。なかなかに遠出なのだ。自分は因果な仕事の都合上、休日でも事態によっては即帰宅ということがあり得るので片道2時間超の旅程は躊躇してしまう。なので高山へはとんとご無沙汰。小さい頃は年に数回は両親に連れていってもらい「高山まつり」や街並みを楽しんだし、有名な洋食屋「キッチン某」でステーキを食べさせてもらうのが恒例だったが、高校生の時にそこの名物主人にしつこく嫌味を言われてから行かなくなってしまった(苦笑)。

最近の高山は外国人観光客の数が凄まじいと聞く。久しぶりだったので気合を入れて早朝から車を出し、駐車場に車を入れ、自転車を取り出して朝の高山を散策した。朝は食べてこなかったが、いくら激混み観光地(この日も中心部は朝早くから大陸や半島の人、欧米人でごった返し)でもチェーン店以外で朝から開けている食事処は多くなく、少ない選択肢から選んだのは駅にも近い花里町の麺類食堂「かめや食堂」。見かけと違ってさほど古い店ではないらしい(80年代半ばとのこと・未確認)。暖簾をくぐるとまだ主人も客席に座って新聞を読んでいた。ご夫婦でやっていらっしゃる様子。土間にテーブルが4つ程。真ん中のテーブルにはやかんのお茶が用意されていた。壁に並んだ品書きから「朝めし定食・みそ汁つき」を選択。”豚汁”もあったのだが、何となく普通の味噌汁が飲みたくて。

程なくして盆にのって用意された「朝めし定食」は、ご飯、味噌汁、大根とはんぺんの煮物、生卵、味付け海苔、漬物、という旅館で出てきそうなごく普通の朝食。味噌汁はいわゆる田舎味噌(麹味噌)。具材は玉ねぎと豆腐。東海地方在住の身には特に珍しい訳ではないが、他所の土地の普段と違う味噌の味噌汁は何だか美味しいもの。他に取り立てて飛騨を感じさせるものがある訳ではないので、普通に考えたらさすがにちょっと観光地値段かなとは思うが、シンプルな朝食を頂いてエネルギー充填完了。昼までの時間、またたくさん自転車を漕いで周った。(勘定は¥750)

 


 

↓ 花岡町の同じ通りに並ぶ「旅館かみなか」(明治30年頃・1897・建造、のち改修)と、「旅館いろは」(建築詳細不明)。「かみなか」は登録有形文化財に指定されている。

 

↓ 高山の町中には時代を感じさせる建物もたくさん店舗として利用されているのであまり目立たない。こちらは「飛騨高山ゲストハウスとまる」(建築詳細不明)。2階に並んだ窓がそれらしい雰囲気。

↓ 鍛冶橋交差点の中華そば屋「鍛冶橋」(建築詳細不明)。もちろん居抜きだろうが、高山ではラーメン屋もこんな凄い近代建築で店を構えている。並んだ窓の形や軒下の装飾がかっこいい。2階正面のラーメンの看板外してくれないかな(笑)。

 

↓ 本町の商店街にある「川久金物店」(建築詳細不明)と、そのすぐ隣に建つ建物(建築詳細不明)。どちらも地味ながらアーケードの上には近代建築の名残が。隣は外壁の縁も窓枠もモザイクタイルでびっしりと装飾してある。こういうのを探すためにアーケード街も道路の反対側から眺めつつ、2往復しないといけない(笑)。

  

 

 


 

食事処 かめや食堂

岐阜県高山市花里町6-28

 

( 高山 たかやま かめや 麺類食堂 大衆食堂 朝食 定食 中華そば ラーメン ランチ 近代建築 国登録有形文化財 )

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ひさご @岐阜県下呂市

2018年05月30日 | 岐阜県(飛騨)

巌立峡(がんだてきょう)までバイクで走り、近くの温泉の赤茶色をした源泉(冷たいのだ・笑)で汗を流した後に下呂市内へ。市内は大勢の観光客で賑わっていた。軽く蕎麦を手繰ろうと寄ったのは手打そば、うどんの「ひさご」(さ・ごは変体仮名)。店は細い坂道の途中にあるが、店のすぐ前の道には「飛騨街道・湯之島宿」と書かれた囲いがあり、なかなかいい雰囲気の建物。創業は古いのかな。暖簾をくぐるとこじんまりとした店内にはカウンター席とテーブル席、奥に小上がり席がある。入り口脇には麺打ち場も。結構な客入りで席はほとんど埋まっていた。

カウンター席に座り「ざるそば」を注文。出されたお茶は「そば茶ではありません」とのこと。願ったり叶ったり(蕎麦の前に当たり前のように出される蕎麦茶は蕎麦の邪魔になると思うので)。しばらくして調理場の年輩の主人から渡された「ざるそば」は、所々不揃いのしなやかな蕎麦切り。やや軟らかめの茹で加減で、つゆは濃いめ甘め。いわゆる”趣味蕎麦”とは趣を異にするが、喉越し良くこれはこれで旨い。スルッと手繰った後は猪口にとろみのある蕎麦湯を注いでつゆもしっかりいただいた。やや値付けが高いかなと思うが観光地だから仕方がない。次は何か種物をいただこうかな。(勘定は¥1,050)

 


 

↓ 下呂市小坂町にある5万4千年前の溶岩で形成された日本一の溶岩流の断面だという「巌立峡(がんだてきょう)」◇。写真の岸壁は72mの高さがあるとか。

 

↓ 近くの道の駅「南飛騨小坂はなもも」近辺の川土手には”はなもも”の花が咲き乱れていた。

↓ ”下呂”があるなら上呂もある。JR高山線の無人駅「上呂駅」駅舎(建築詳細不明)。開業が昭和8年(1933)なのでその頃のままの建物だろうか。

↓ バイクで下呂市内への南走中にあった木造校舎跡(建築詳細不明)。現在は何かの工場として使われているようだったので敷地内には入れず。

↓ 観光客の多い下呂の街中から少し外れたところにある通りには趣ある古い建物がいくつか

 

↓ 昔の平屋の医院の建物には何か分からない威厳がある(小さい頃はそれが怖かった…)。「牧医院」(建築詳細不明)

 

 


 

 

ひさご

岐阜県下呂市湯の島741

 

( 下呂 げろ 荻原 おぎわら 飛騨小坂 ひだおさか 蕎麦 そば うどん 手打ち 手打の味 近代建築 駅舎 校舎 ひめしゃがの湯 )

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大安食堂 @岐阜県下呂市

2018年05月26日 | 岐阜県(飛騨)

早朝からバイクを駆って岐阜県下呂市方面へ。萩原町あたりの近代建築を探訪した後に向かったのは大衆食堂「大安」。41号線沿いにあるドライブイン的な食堂なので駐車場は広大。朝の9時から営業しているということで、店に着いたのは9時半過ぎ(笑)。このために朝は抜いてきたので実質的な朝食代わり。店に入るとすでに先客がいる驚き。広い店内には土間にテーブル席が並んでいて不釣り合いなJポップが流れていた。こちらはホルモン系の焼物で有名な店。各テーブルにはあらかじめガスコンロがセットされている。朝の定食も用意されていて、冷蔵ケースやの中には惣菜も並んでいた。ビールを呑むわけにはいかないので、早速「豚ちゃん」と「ケイチャン」をミックスでお願いした(味付けは同じらしい)。品書きには書いていないけれど普通に出来るようだ。手製の真ん中が盛り上がった形のフライパンが用意され、しっかりとした量の肉、野菜(キャベツ、玉ねぎ)と、ご飯、味噌汁、冷奴、漬物が届く。豪華な朝食だ(笑)。

あらかじめ肉に火は入っているがフライパンの上でさらに焼きを入れていく。もう焼ける匂いだけでご飯が食べられるというやつ。ご飯は大きめのご飯茶碗にこんもりと盛られていて、お代わりが自由というから素晴らしい。「豚ちゃん」は脂身の多いバラ肉が中心。しっかりと濃いタレの下味が付いた肉に野菜が合わさって、旨い旨い。あっという間にご飯が無くなる。朝なのでおかわりはしないつもりだったが、ついお姉さんを呼んでしまった…。「普通に盛っていいですか?」といわれ、これもつい「…ハイ。」と。そうしたら最初よりも若干多めに盛られてきた(笑)。それでも難なく胃袋に収まってしまうタレの破壊力。次は「マトン」に「牛ちゃん」か、それともうどんを足そうか。(勘定は¥1,250)

この後の記事はこちら (2

 


 

↓ 萩原町の街中に建つ「十六館(旧・十六銀行益田支店)」(明治44年・1911・建造)。この時代によく見られた土蔵造の銀行。こじんまりとしているが裏手には蔵らしき建物もあった。

 

↓ 同じ通りにある創業延宝8年(1680)の「天領酒造株式会社」(建築詳細不明)。この日は地元の春祭りだったとみえて、街中が華やかな雰囲気に包まれていた。

 

↓ 足を伸ばして高山本線のJR「飛騨小坂駅」前へ。適当に走っただけで事前情報は特に無かったが、通りに素敵な近代建築が残っていて感激。下は現在一般住宅になっている風格ある看板建物(建築詳細不明)。玄関口が広いので旅館とか銭湯のような雰囲気がある。何の建物だったんだろう。カッコイイ。

 

 

↓ 欄干のある2階やベンガラに塗られた佇まいが変わった建物(建築詳細不明)。看板からいくと現在は釣具屋なのだろうが、前は違ったんじゃないだろうか。

 

↓ 明かり取りの窓が並ぶ建物(建築詳細不明)。料理屋か何かだっただろうか。

 

↓ ”うだつ”の上がっていた建物(建築詳細不明)。こちらも最初から普通の住宅とは思えないような普請。

↓ 角地にあった建物(建築詳細不明)。丸窓やガラス窓の並んだ2階の感じからいくと座敷があっただろうか。裏に回ると不思議な洋館(洋間?)のような建物が繋がっていた。隣の建物(写真下4枚目・建築詳細不明)も店先のクラシックなデザインが素敵。理容店だったようだ。

 

 

↓ 「飛騨小坂駅・駅舎」(昭和8年・1933・建造)。壁面に杉の丸太が貼ってある。新しそうな意匠だと思ったが建築当初から丸太小屋風だったんだとか。

 

 


 

 

大安食堂 (大衆食堂 大安)

岐阜県下呂市萩原町上呂876

 

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ラムネ屋 @岐阜県下呂市

2017年10月20日 | 岐阜県(飛騨)

天気予報は雨の心配なしのようだったのでバイクで国道41号線を北上し、下呂方面に向かう。途中、あれ?雲行きが…と思った矢先、土砂降りになり、ほうほうの体(てい)で廃業したガソリンスタンドの屋根下に避難。みな油断していたようで他にもライダーが避難してきた(笑)。雨は20分程で上がり、すぐに日が差す変な天候。山の天気は変わりやすい。下呂温泉に着いて、昼食をと向かったのは観光客の大勢居る場所からは少し外れたところにある大衆食堂「ラムネ屋」。先々代がラムネを製造していたのが店の名前の由来だとか。民宿を兼ねていて2階が宿部屋になっているようだ。もっと古いと思っていたのだが食堂を創業して50年位なのかな。店内は綺麗に改装されているようで、座ったカウンター席も真新しい(ちょっとがっかり?・笑)。何を食べようか迷ったが、結局…「オムライス」を(またです)。

奥の厨房で作られた「オムライス」が深めの白い平皿に盛られて運ばれた。つけ合わせにはトマトが2切れとたくあん2切れ。ナルトとワカメとカマボコが入った吸物も付いていた。オムライスはふっくらと盛り上がった紡錘形。玉子は綺麗に巻かれている。上にたらされているのはケチャップ。スプーンを入れると中のチキンケチャップライスとの間に玉子の柔らかい部分も残っていて、一体感も申し分なしで旨い。ケチャップライスの中に刻んだカマボコも入っているのが面白い。店に入ってくるのは観光客に見えない家族連ればかり。きっと地元の方に使いやすい食堂として愛されているんだろう。(勘定は¥750)

 


 

↓ 加茂郡八百津町潮見地区にある「旧・八百津町立潮南小学校」(建築詳細不明)。「しおなみ」と読むのだそう。現在はギャラリーとして使われているようだ。

 

↓ 人智を超えた建造物「新旅足橋(しんたびそこばし)」(平成22年・2010・建造)。谷底から橋までの距離は何と約200m。途中まで歩いてみたが、足がすくんで動けなくなりそうになり、脂汗を流しながら退散。この高さに橋を架けるなんて考えた奴、いや本当に造っちゃう奴…どいつもこいつもどうかしてるんじゃないか(笑)。

 

 


 

 

ラムネ屋

岐阜県下呂市幸田1090-3

 

( 下呂 げろ 下呂温泉 ラムネヤ 大衆食堂 麺類食堂 洋食 ラーメン 中華そば 定食 丼物 近代建築 やおつ 廃校 校舎 )

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名取天婦羅店 @岐阜県下呂市 (※閉店)

2015年10月12日 | 岐阜県(飛騨)

飛騨街道の古い街並みが少しだけ残っている岐阜県下呂市金山(かなやま)町。以前は下呂市ではなく益田(ました)郡金山町だった。宿場町(金山宿)だったこともあって、歴史ある古い街の名残りがある。初めてゆっくりと歩いてみたが、通りの建物の間に人がやっと1人通れるくらいの細い通路がいくつかある。もちろん、ひとんちの敷地だと思って通らなかったのだが、帰った後に調べてみると、この路地は地元の人が共有する生活道で「筋骨(きんこつ)」と呼ばれているのだそうだ(ただ、ここ出身の知人にその事を訊いたら「筋骨」なんていう名前は最近まで知らずに歩いていたそうだ・笑)。もちろん誰が通っても構わないとのこと。本当に民家と民家の間のとても狭い通路なのでなかなか通る勇気は無いが。

日曜日の午後とあって閑散とはしていたが、そんな風情ある通りを歩いていると、何ともいい雰囲気の小売り天ぷら屋の赤い看板が見えてきた。名前は「名取天婦羅店」。店先にはガラスケースがあり、大皿の上に揚がった天ぷらやフライが載せられていた。ドーナツもある。「コロッケのうまい店」と路上看板にあったので、引き戸を開けて中の土間に入り奥に向かって声を掛けると、主人が出てきたのでコロッケをひとつお願いした。小さな紙の袋に入れてくれたコロッケを手に取り、行儀が悪いが歩きながらいただく。衣は細かいタイプで、ひき肉の入ったもの。揚げてから少し時間は経ってしまっていたが、パクパクとあっという間に胃の中へ。この店でいろいろ揚げ物を買って持ち帰って、家で一杯やりたいな。(勘定は¥100)

※平成29年6月を以って閉店されました

 

↓ 通りを歩いていくと、何とも素敵な木造2階建の銭湯が。残念ながら十数年前までに廃業済みらしく、営業はしていないが、中がそのまま残っていて見学出来るのだそうだ。

 

↓ 新しい医院の横に古い洋館が残る「大船渡医院」(詳細不明)と、ダムの町・金山の「大船渡水力発電所」(昭和4年・1929・建造)。

 

↓ JR「飛騨金山駅」(昭和3年・1928・建造)。沿線の旧・国鉄駅はどれも戦前に造られていて、屋根は吹き替えられているがしっかり現存している。

 

名取天婦羅店

岐阜県下呂市金山町金山2229

( 下呂 げろ 下呂市 かなやま 金山町 天ぷら 天婦羅 天麩羅 テンプラ なとり 筋骨 きんこつ 路地裏 赤道 あかみち )

 

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まるはち食堂 @岐阜県下呂市

2015年10月05日 | 岐阜県(飛騨)

岐阜県の飛騨地方南部や奥美濃地方を中心とする郷土料理と言えば「鶏(けい)ちゃん」。広まったのは一般に販売されるようになった戦後かららしいが、最近は東海地方のスーパーだったらパック売りされているのもが簡単に手に入るほどメジャーになってきている。要は下味(にんにくが効いた醤油、味噌など)をつけた鶏肉で、キャベツや玉ねぎなどの野菜と一緒に鉄板で炒めるだけの簡単な料理。ちょっと前までは、一部の精肉屋さんや焼肉屋さんが自家製で漬けていたものを売っていたくらいで、スーパーに並ぶことはなかったような気がする。(全てがそうかは知らないが)若鶏ではなく親鶏の肉を使っているんだとか。他の名物料理と同様に発祥については諸説あるが、その中のひとつとされる「まるはち食堂」にバイクで訪れてみた。

店は幹線道路に面しておらず、道中に案内もないので通り過ぎたりして、やっとのどかな集落の中に店を発見。田舎の集落の中で、この店の前だけには車がずらりと停まっており、店の裏側にもバイクがたくさん停まっている。そう、場所がドライブ・コース脇だけにライダー集団の昼食兼休憩場所になっているのだ。バイクで来ている自分が言うのもなんだが、経験上バイクの集団は休憩時間込みだし、しゃべってばかりいるから回転が悪いこと甚だしい。イヤーな予感がしつつ、店の中へ。店の中は思いのほか一杯ではなく、座敷も土間のテーブル席も空きが多い。それでも待ちがあるとの事でリストに名前を記し待った。そのうちに後から来たライダーの大集団が店内へ。なんと「予約済」だそうで、座敷へ案内されている。こんな田舎の店でも予約か…。まぁー、それから待った、待った。厨房では女性店員3名と男性1人がフル回転だが、席が空いているのは、用意が追いつかないからなのだ。普通ならあきらめて店を変えるところだが、生憎この付近で「鶏ちゃん」を食べられる他の店はかなり離れているし、そこに入れる保証もない。それどころかこの田舎道に他の飲食店があるのかも分からない。仕方なく、店に充満するいい匂いだけ嗅ぎつつ、立ったまま待って、待って…。休日の昼に訪問する場合には注意が必要かも。小さい子供はもちろん、季節によってはお年寄りも辛いだろう(屋外に待つスペースはありますが)。

案の上、ライダーの皆さんは食べ終わっても話に夢中。その段になって追加注文したりするもんだから、長い。彼らに限らず、みな食べ進むうちにご飯のお代わり(たれの味が濃いからね)をしたり、肉の追加や、持ち帰り肉の注文など、どうしても回転は悪くなる。そんなこんなで、やっと席が用意されて座ることが出来た。その待ち時間たるや人気ラーメン店の比じゃなかったです(自分の運が悪いだけかな)。目の前にカセットコンロと中心部が盛り上がったジンギスカン鍋、それにクッキングペーパーにのった鶏ちゃんが運ばれた。焦げ付かせないように、紙を破らないように、慎重にひっくり返しながら火を通す。肉の量は十分で、たれの醤油風味は強くなく、どちらかと言うとにんにくが効いた塩味。ご飯の盛りは並みでも多めだが、肉にしっかりと味が付いているのでご飯がすすむ(本当はビールが呑みたい…)。ま、この組み合わせで旨くない訳がないよね(待ったしね)。あっという間に平らげ、10分で店を出た。次の方どうぞ。(勘定は¥900)

 

↑ 国道41号線・益田街道沿いの、木曽川水系・飛騨川にある「下原ダム」(昭和13年・1938・建造)。

 

↑ 同じ街道沿いにある「濃飛建設職業能力開発校(旧・白川町立大山小学校)」(昭和9年・1934・建造)。二宮金次郎像が建つ、まさに昭和の木造校舎。昭和58年に廃校になったんだとか。

 

けいちゃんの まるはち食堂

岐阜県下呂市御厩野139-1

( 岐阜 ぎふ 下呂 下呂市 げろ 鶏ちゃん けいちゃん ケーちゃん ケイちゃん 杉の子 すぎのこ )

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