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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

茂美志や支店 (2) @滋賀県長浜市

2020年05月06日 | 滋賀県

前回滋賀県の長浜市に来たのは去年の夏。その時には観光地として有名な「黒壁スクエア」近辺は人でごった返し、自転車で通り抜けることもままならない位だった。新型コロナウイルスの影響で大陸からの観光客が居なくなった長浜はどうなっているだろうかと寄ってみた。まだ世間では”不要不急な外出の自粛”なんて言っていなかった頃(訪問3月)とはいえ、通りが空いているのにびっくり。あの大行列で有名な親子丼の「鳥喜多」もまさかの行列無し(ただし営業時間内だったが早めに暖簾が仕舞われた)。歩いている人はまばらで、聞こえてくるのは日本語ばかりなのがちょっと新鮮。夕方だったので通し営業の店で軽く腹に入れてから帰路につこうと寄ったのは大通寺北の路地にある「茂美志屋支店」。店の前に自転車を停めて暖簾をくぐる。外れた時間とあって先客は無し。でも通し営業って嬉しいナ、やっぱり。テーブル席に腰を下ろし、振り返って壁に貼られた品書きを眺める。前回「焼めし」を頼んでいた人が多かったことを思い出した。もちろん「焼めし」を注文し、テレビを見ながら出来上がりを待つ。

しばらくして運ばれた「焼めし」は”もみじや支店”と平仮名で銘の入った平皿に平らに盛られている。真ん中に刻んだ紅生姜がちょこん。さっそくスプーンを入れていく。具材は青ネギと鶏肉。青ネギはやや長めのものも入っている。しっとりとして味付けは控えめ。それでもラードでも使っているだろうか、照りのあるごはん粒にはコクもあって物足りなさは微塵も無い。旨いなァ。コレコレ、こういうのがいいんだ。”チャーハン”ではなく「焼めし」という呼び方がぴったり。あっという間に平らげた。量は大したことないのでお代わりしたいくらい(笑)。次は丼物か「オムライス」を食べたいナ。(勘定は¥730)

以前の記事はこちら

 

 


 

↓ 高月町東阿閉(ひがしあつじ)にある「東阿閉公民館」(昭和27年・1952・建造)。この地出身の「ヤンマーホールディングス株式会社」の創設者、山岡孫吉が寄付した建物だそう。田んぼの中の集落にこの尖塔のある特異な建物。知らずに見たらよもや公民館とは思うまい。

 

 

 


 

 

お食事処 茂美志屋支店 (茂美志や支店)

滋賀県長浜市神前町4-15

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま もみじや もみじや支店 茂美志゛や 大衆食堂 麺類食堂 うどん のっぺいうどん 近代建築 ヤンマー株式会社 )

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パロマ @滋賀県高島市

2020年04月09日 | 滋賀県

滋賀県の近江今津駅前にある喫茶と食事の店「パロマ」へ。駅前だけれどしっかりと駐車場完備。一面ガラス窓でスペースを広く取った店内で長いカウンター席もある。年配のご夫婦でやっていらっしゃった。一応メニューを眺めるも、近くで軽く食べられる店を検索してから来たので、最初から「イタリアンスパゲッティー」をお願いしようと思っていた。他にはカレーやハンバーグもあるようだ。昼をとうに過ぎた午後の遅い時間だったが先客は数組居て、地元のおばちゃんの女子会(笑)や、入ってくるなり「イタリアン、大盛2つ」と告げて座る若者も。

しばらくして運ばれた「イタリアンスパゲッティー」は、いわゆる鉄板スパゲティー。東海地方のように玉子液が流し込まれたものではなく、スパゲッティーの上に生卵が落としてある。上には太めのウインナーが1本。まずはミックスベジタブルが入っているスパゲッティーだけフォークで丸めて口に放り込む。アチッ。途中で生卵を崩し鉄板の上へ。ジューッという音と共に卵に火が入る。玉子敷きタイプもいいけれど、自分のタイミングで火を入れられる生卵タイプもイイなァ。最近のウインナーは某シ〇ウエッセンのように脂と旨味が加わった”あらびき”のものが主流だが、こちらのウインナーは懐かしい風味のするもの。昔のウインナーは(悪い意味でなく)ボソッとした食感の物が多かった。スパゲッティーに添えられた粉チーズとタバスコを振りかけて味を変化させながらいただいた。量は多くなかったのでちょうどいいおやつ。(勘定は¥830)

 


 

↓ 店のすぐ近くに残る、かつて近江と若狭とを結ぶ目的で設立された江若(こうじゃく)鉄道線の北端の駅だった「旧・近江今津駅舎」(昭和6年・1931・建造)。現在はJAの所有になっているようで、倉庫や車が置いてあった。増築、改造されているので分かり難いが、道路から見えない側が玄関口で、現在の道路側に線路があったようだ(参考:現役時代の駅舎<写真下2枚目>)※出典:滋賀県HP。

 

 

 


 

喫茶・お食事 パロマ

滋賀県高島市今津町中沼1-2-7

 

( 滋賀 しが 近江今津 おうみいまづ 喫茶パロマ ナポリタン 鉄板スパ 鉄板スパゲティー モーニング 江若鉄道 こうじゃくてつどう 近代建築 駅舎 )

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ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) @滋賀県彦根市

2019年08月16日 | 滋賀県

滋賀県彦根市、銀座商店街の「グリルフレーバー」で夕食を済ませ、明治創業の銭湯「山の湯」へ。夕暮れ時の歴史ある銭湯は雰囲気もひと味違う。熱めの湯でさっぱりした後に銀座商店街を歩くも、空いている店はまばら。そんな中ひときわ明るく辺りを照らしていたのは「ジェラトリア・アズーロ」。何でも”世界ジェラート大使”なる方の店らしく、店頭にも”チャンピオン”という文字が。まだオープンしてから1年ちょっとだとか。風呂上りの体をクールダウンすべく入ってみた。色々なジェラートが並んでいる。15種類ほどあったかな。注文はSingle、Double、Tripleと分かれているのでDoubleにして、味は「パイン・セロリ・リンゴのソルベ」というコンテストに入賞したというものと、「マンダリン」をお願いした。店にそのチャンピオン氏が居る訳ではなく(店長も別の方らしい)、店員のお姉さんがカップに盛り付けてくれる。

駐車場の車まで持って行くのが面倒だったので、店先のテーブルでいただくことに。こんな場所にオッサンが座って申し訳ないが、もとより銀座商店街の通りには誰も歩いていないので許してもらおう。通常値段より100円アップだという受賞作品「パイン~」は”セロリ”という自分の好物でありながらデザートでは使われにくい食材が気になった。食べてみると3素材が独立している訳ではなく融合しているので、まるでジントニックとかのカクテルを思わすような大人の味。これなかなかイイ。「マンダリン」はしっかりと濃厚な味。火照った体に落とすジェラートは何とも言えず旨いが、食べた後は余計に喉が渇くのであった。次は他の受賞作品「グランピスタチオ」をいただいてみようかな。(勘定は¥600)

 


 

↓ 2回目の「山の湯」。高い格子天井、千鳥の欄間、番台の装飾、今日はテレビも点いておらず、雰囲気は最高。熱い湯を浴びてさっぱり。

※2019年8月を以って廃業されました

  

↓ 夕暮れ時の「花しょうぶ通り商店街」の「高崎家住宅主屋(旧・川原町郵便局舎)」(昭和9年・1934・建造)を再々訪。この日はイベントに使われたようで明かりが灯っていた。入ってみたかったナ。

 

↓ 同じく「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)にも再々訪。ノッペラボーの現代の建物と違って近代建築は時間帯によって表情を変えるのが素敵。通りがひっそりとしていて別の表情。

 

↓ もう陽も落ちようかという時間帯に「鳥居本駅」(昭和6年・1931・建造)に再訪。ひっそりとした可愛らしい赤帽の無人駅舎に明かりが灯るとまたいい雰囲気に。

 

 

 

 

 


 

ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) (※音に注意)

滋賀県彦根市銀座町4-27

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 彦根銀座街 花しょうぶ通り商店街 ジェラート 柴野大造 ジェラート国際コンクール ピスタチオ 近代建築 国登録有形文化財 銭湯 無人駅 )

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グリルフレーバー @滋賀県彦根市 (3)

2019年08月10日 | 滋賀県

ある休日の夜、滋賀県彦根市のお気に入りの洋食屋「グリルフレーバー」へ。この日は「花しょうぶ通り商店街」で何かイベントがあったらしく、通りには片付けをする人達が沢山居たが、こちら「銀座商店街」は人の通りもまばら。店に入ると予想に反して4組もの先客。まだ夕飯には少し早い時間帯だったが、あちらのイベントから流れてきただろうか。いつものように生花が飾られているテーブル席に腰掛けると、他の客と談笑していた年配の給仕女性がサッと立ってお茶を用意してくれる。メニューを眺めるまでもなく選んだのは、まだ未食だった「オムライス」。ゲンゴロウさんが食べていらっしゃったブログを見て次はコレと決めていた。紙ナプキンとスプーンが用意され、ハワイアンのようなBGMを聴きながら完成を待つ。

しばらくして「オムライス」が運ばれた。店頭のサンプルではトマトソース(あるいはケチャップ)仕様だったが、実際のものはデミグラスソースがたっぷりと。脇にパセリが添えてあって色目もいい。早速スプーンを入れていく。玉子はふわっと焼かれていてある程度の厚みもある。その玉子部分と融合しているのはチキンケチャップライス。やや水分は少なめ。小さめにカットされたチキン、玉ねぎ、それにいんげんが入っているのが珍しい。それをデミソースごと口の中へ。このデミグラスソース、以前に食べた「ビーフシチュー」に使われていたものと同じだと思うが、しっかり濃い色付きだが旨味過多でなく、独特の酸味と苦味があって旨い。クセになる味。もうあっという間に全てが胃の中へ。まだまだ食べてみたいものばかりだが、喫茶使いでパフェなんか食べるのもいいかも。きっと懐かしい味に違いない。(勘定は¥660)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4)(5

 


 

↓ 彦根城のお堀端で緑に埋もれていたヴォーリズ建築「旧・彦根高等商業学校外国人教員宿舎」(大正13年・1924・建造)。建築当初は3棟あり、近年まで建っていた北側の棟も老朽化によって解体されたそうだ。

 

 

↓ 中央町の路地にある一般住宅(建築詳細不明)。下見板張りの洋館は応接間だろうか。

 


 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね グリルフレーバー 銀座本店 グリル 洋食 彦根銀座商店街 近代建築 ウイリアム・メレル・ヴォーリズ 滋賀大学 )

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茂美志屋支店 @滋賀県長浜市

2019年07月19日 | 滋賀県

長浜市内の古そうな建物を求めて以前入ったことのないような路地を行ったり来たり。おかげでだんだん土地勘も付いてきた。ずっと自転車で走ったり、降りて歩いたりしていると朝昼食が早かったこともあってお腹が空いてきた。路地巡りの途中で「茂美志屋支店」に入ることにする。本店は黒壁スクエアの真ん中にあり人通りも多い場所だが、こちらの支店はひっそりと静かな通り。店も本店と違って一般的な大衆食堂の風情(そういえば以前は本店の「のっぺいうどん」で”撃沈”したなァ…)。もちろん観光客がここまではなかなか入ってこない場所なので地元客が中心のようだ。

カウンター席とテーブル席があり、先客が何組も。壁に品書きがあるので振り返って何にしようか思案する。「焼めし」と「オムライス」が気になっていたのだが、ふと見ると季節メニューが別に紙で貼りだしてあり、自転車で動き回って暑かったからか反射的に「冷やし中華」をお願いしていた。疲労で酸っぱいものを欲していただろうか。周りを見ると「焼めし」の注文率が高い。「焼めし」も…と思ったが思いなおす(そもそもそんなに入らない)。今年初の「冷やし中華」だ。

しばらくして給仕の女性によって運ばれた「冷やし中華」にはとても細い錦糸玉子がのっていた。他の具材はハム、キュウリ、刻み紅生姜。それに蒲鉾の上には辛子がのせてある。早速麺を手繰ってみると麺はストレート麺。ビッと酢が効いていて旨い。汗をかいた後の酢と冷たいスープはバッチリ。途中で辛子を箸先に漬けたりしてスルスルといただいた。観光客向けでもなく、気取らない感じの食堂。次に長浜に来た時にもまた寄りたいなァ。次はもちろん「焼めし」で(←と言いながらまた迷うに決まっている)。(勘定は¥650)

本店の記事はこちら

この後の記事はこちら

 


 

↓ 以前も訪れた、廃業済みの三ツ矢町の銭湯「いなり湯」(建築詳細不明)。建物はまだ健在だった。中を見てみたいなァ。

 

↓ 「茂美志屋支店」から遠くない路地にあった元浜町の洋館付きの建物(建築詳細不明)。赤い屋根に尖塔があるのが可愛らしい。

 

↓ パッと見て通り過ぎてしまった元浜町の建物(建築詳細不明)だが、よく観察してみると壁の仕上げ、窓枠下部の装飾や、隅切り(半切妻)屋根の意匠など古そうな雰囲気がプンプン。

 

 


 

 

茂美志屋支店

滋賀県長浜市神前町4-15

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま もみじやしてん もみじや 茂美志や 茂美志゛や のっぺい のっぺいうどん やきめし 焼きめし 中華そば 麺類食堂 大衆食堂 近代建築 )

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鳥喜多支店 @滋賀県長浜市

2019年07月09日 | 滋賀県

本格的に梅雨入りして天候不順な中、暇を見付けて何度か長浜~彦根方面へドライヴ。この日は朝早く家を出て長浜市内の駐車場に車を停め、自転車を取り出して散策。今にも雨が降りそうな空模様だったが何とかパラパラ程度に収まった。人でごった返すことが予想された黒壁スクエア辺りの古い建物を早いうちに愛で、だんだんと郊外まで足を伸ばしていく。やっぱり自転車の機動力はいいなァ。駅の南側の近代建築を探索した後に昼食に向かったのは、かの人気店「鳥喜多」の支店。以前から訪問を計画していたのだが閉店時間が異常に早く、すでに2度振られている。あちら本店はこの日も約40人(!)の大行列。それに対して駅近くの路地にあるこちら「鳥喜多支店」(”喜”と”多”は変体仮名)は落ち着いている。開店時間と思しき時間に店に着くとすでに暖簾が掛かっていた。店内にはテーブル席が2つ、小上がり席が3つ。すでに先客が3組。こちらも親子丼率は9割。白髪の老夫婦と給仕女性でやっていらしゃるのかな。注文したのはもちろん「親子丼」。そして「かしわ鍋」もお願いした。

まず運ばれた「親子丼」は本店同様の玉子の黄身がのった姿。ネギはもちろん青ネギ。並べて出されたら自分は本店の物とこちらの物の区別は付かないだろう。まずは黄身を潰さないよう外側から攻める。あっさりめのつゆは玉子と絡んでいい塩梅にとろっとしている。こちらも旨いナー。本店に行ってから随分経っているのでつゆに違いがあるかどうかもよく分からない。下に掘り下げるよう箸を入れていくが、予想よりも早く黄身を損壊させてしまった(笑)。流れ出る黄身で丼ぶりは玉子かけご飯風に変化。これまた旨い。途中で運ばれた「かしわ鍋」は小さい土鍋に入っている。レンゲの上にはすり生姜が沢山盛られていた。生姜は脇に置いておき、まずはそのままつゆをいただく。しっかりと出た鶏の出汁が旨い。具材は親子丼同様、やや小さめに切られたかしわと青ネギ、それにネギの白い部分も入って玉子でとじてある。次はすり生姜を効かせて。ウン、間違いない。プリッとしたかしわとネギを挟みながらつゆをすくうレンゲが止まらない。ポカポカとして額から汗が滲んできた。あぁ、これで酒をやってみたいなァ。

勘定してもらい店を出て散策を続行。たまたま12時半頃に店の前に自転車で戻ってきたら、何ともう暖簾が仕舞われていた…。実質営業時間は約1時間半?(夜営業は未確認)。ご注意あれ。(勘定は¥950)

本店の記事はこちら

 

 


 

↓ 店に近い朝日町で見つけた洋館付き日本建築(建築詳細不明)。門柱もあってなかなかいい感じ。軒下や2連窓上の装飾などカッコイイ。この近辺はさすがに観光客は1人も歩いていないが、風情ある建物と街並みが残っており素敵なところだ。

 

↓ こちらも同じく朝日町の車も通れない細い路地の先にあった建物(建築詳細不明)。何の前知識も無かったので偶然見つけた時には興奮した。玄関先の雰囲気や渡り廊下でつながった平屋の建物の様子などからいくと医院か何かだっただろうか。何せ前の道が狭く、向かいの犬にも吠えられるので(笑)、写真が撮り辛くて…。

 

 

 

↓ 同じく朝日町のこちらの一般住宅(建築詳細不明)は増築部分が古くなく、パッと見、見逃しそうになったのだが、隅切(半切妻)屋根だったのでしっかり見てみると、軒下や窓枠部分に地味ながら装飾が。しかも2階窓の手すり部分が何と木製(!)なのだった。スゴイ。

 

 


 

 

うどん・丼物 鳥喜多支店

滋賀県長浜市北船町6-22

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま 鳥喜多 とりきた支店 とりきたしてん 親子丼 おやこ丼 鶏鍋 とり鍋 鳥鍋 かしわ 丼ぶり 麺類食堂 大衆食堂 近代建築 醫院 ) 

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おとわ屋 @滋賀県高島市

2019年04月27日 | 滋賀県

滋賀県高島市今津町のヴォーリズ建築巡り。昼食は今津ヴォーリズ通りから少し入った所にある食堂「おとわ屋」で。隣は和菓子屋になっていて中は繋がっている。ちょうど暖簾が出たところに店の中へ。土間にテーブル席が4つ並ぶ。杖をついた老齢のお父さんが「どちらから?」と声を掛けて下さる。「おーい、お客さん来はったでー。」と女将さんを呼んだ。調理など全般は女将さんがやられるようだ。壁の紙短冊に和洋麺類色々な品が揃っていて、どれにしようか頭を悩ませていると、お父さんが「カツ丼も旨いでっせ。」と言って下さったのでそれに決定(笑)。品書きに”出し巻セット”なるものがあり、わざわざセットになっているし単品にもあったので、こちらの名物だろうと単品で「出し巻き」を追加した。見慣れない関西地方の昼番組を見ながら出来上がりを待つ。品書きの横に「申し訳ありません。+20円消費税として頂いています」との貼紙が。全部20円?アバウト(笑)。

しばらくして女将さんがお盆にのった「カツ丼」と平皿にのった「出し巻き」を持ってきてくれた。「カツ丼」には昆布と豆の煮物の小鉢や、白菜漬けが付いている。とろっとした玉子とじの「カツ丼」は玉ねぎでなく青ネギが使われているタイプ。東海地方でもごくまれに見かけるが関西地方(特に京都?)に多いようだ。つゆは出汁の強くない家庭的な味付けでたっぷりめ。よく揚がったカツは薄いが丼ぶり一面にのっかっていて、旨い。青ネギのカツ丼には山椒もよく合うので、卓上の山椒も振りつついただいた。「出し巻き」は切られておらず、大きなものがそのまま。出来上がりは家庭的な感じでなかなか旨い。本当はこれで酒かビールでもやれたら最高なんだけれど、そうもいかない。美味しくいただいて勘定してもらった。(勘定は¥1,000程)

 

 


 

↓ これぞヴォーリズという感じの「旧・今津郵便局」(昭和11年・1936・建造)。何よりも素晴らしいのはほぼそのままの形で公開されているところ。ヴォーリズ建築らしい温かみのある建物の雰囲気をたっぷりと味わえる。トイレ(写真下15、16枚目)だってヴォーリズ(笑)。綺麗にしてガワだけ残しました的な近代建築とは説得力が違う。登録有形文化財。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

おとわ屋 (おとわ餅)

滋賀県高島市今津町今津1602-1

 

( 滋賀 しが 今津町 おとわや おとわもち 和菓子 洋食 麺類食堂 大衆食堂 丼物 だし巻き玉子 だしまき 出汁巻玉子 だしまきたまご 近代建築 国登録有形文化財 今津ヴォーリズ通り ウイリアム・メレル・ヴォーリズ ヴォーリズ建築事務所 )

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グリル・フレーバー @滋賀県彦根市 (2)

2019年04月08日 | 滋賀県

滋賀県彦根市周辺の散策。この日は夕方には帰る予定だったけれど「折角だから」という理由をつけて、嫁に夕飯までには帰らない旨連絡し、夜は市内で摂ってから帰ることにする(休日なので向こうは向こうで気が楽だろう)。結局朝に居た「銀座商店街」へ舞い戻った。車を停めてまず向かったのは商店街の裏手にある銭湯「山の湯」(創業明治12年!)。映画のセットかと思うような素晴らしい雰囲気の銭湯でゆっくりと汗を流した。そして歩いて向かったのは商店街の洋食屋「グリルフレーバー」。「スイス」とどちらにしようか迷ったのだが、ご高齢の大女将さんの姿を思い出してこちらに。店に入ると先客は数名。大女将さん達は端のテーブルで箸入れ作業中。厨房には以前見かけなかった若い調理人の姿が。跡継ぎかお弟子さんか…。

汗を流したので本当はビールを流し込みたいところだが、運転があるので”堪え難きを堪え、忍び難きを忍び…”(涙)。メニューを眺めながら思案。「オムライス」食べたいナ…、「カニグラタンライス」は鉄釜に入ってるのか…、などと長考の末、選んだのは「ビーフシチューセット」。横で女将さんの「いつもビーフシチューセットのあのお客さん、もう来はった?」なんて声が聞こえてきて反射的に注文してしまったのだ(笑)。ピアノ協奏曲が流れる店内で料理の出来上がりを待つ。カトラリーが置かれてまずはスープが運ばれた。「え、シチューのセットでスープ?」と意表を突かれる。しっかりと1人前の量があるコーンポタージュ。クルトンとパセリが浮いている。コーンスープを飲むのは久しぶり。これ自分の小さい頃の大好物(「あさくま」のが好きだった)。これがまたしみじみと旨い。きれいに飲み干した。

そしてしばらくすると蓋付きの耐熱皿に入った「ビーフシチュー」とライスが登場。ライスは半分の量にしてもらった。「ビーフシチュー」には牛肉の他にポテト、人参、いんげんが入っている。シチューはしっかりと濃い色、濃い味付け。酸味が強いのは上にかかったサワークリームのせいもあるだろうか。たっぷり熱々のシチューをまとった肉片を取り上げて口中へ。簡単に筋状にほぐれていく。旨い。熱いのでコップの水を飲み干すと、氷の音がカランとしただけで女将さんと作業をしていた女性(若女将?)がすぐに水を足してくれた。こういう気遣いがうれしいもの。中のポテトだけは既製品のようなクリンクルカットで味も正直今ひとつ。これが普通の茹でジャガイモだったら良かったのになァ。こちらではまだまだ食べたい物が沢山。行列の出来る「スイス」の人気も分かるが、こちらも勝るとも劣らない素晴らしい正調洋食屋ですヨ。Long live 大女将。(勘定は¥1,620)

以前の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3)(4)(5

 

 ※フレーバーのマッチ

 


 

↓ 商店街の路地裏にある「山の湯」(建築詳細不明)。創業は明治14年(1879)だそう。彦根唯一の銭湯。銭湯のすぐ近くに社(やしろ)があるのがまた何とも言えない雰囲気。いつの建物か分からないが番台から何から古いまま。格天井の脱衣所には床がガラス板で下が見える凝った池庭もある。浴場は湯気抜き天井で、薬湯の壁には埋込み水槽も(魚は居るが暗くて見えない・笑)。真ん中にあるごく小さい湯舟は子供用(ちゃんと温め)なのだとか(おじいさんが入っていたけど・笑)。熱めの温度設定も好み。ツイッターがあってビックリ(笑)。

※令和19年8月末に廃業されました

  

↓ 夕闇迫る「滋賀中央信用金庫銀座支店(旧・明治銀行彦根支店)」(大正7年・1918・建造)。もう少し暗くなるとライトアップされた姿が観られるはずなのだが…。

 

 


 

 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね グリルフレーバー パブフレーバー 銀座本店 グリル 洋食 喫茶 スパゲッティー 彦根銀座商店街 近代建築 銀行建築 銭湯 廃業 )

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パーラー風月 @滋賀県彦根市

2019年03月25日 | 滋賀県

彦根市内を自転車でたっぷり散策し、多賀大社方面へ移動する為に彦根銀座商店街近くの駐車場まで戻ってきた。その前に軽くコーヒーでもと、朝はまだ開いていなかった「風月堂」上階の「パーラー風月」へ。階段を昇っていき、「あぁ、こんな色付きのガラスってあった、あった」といきなりノスタルジックな気分にさせる黄色いガラス扉を開けて店内へ。ランチタイム頃とあって先客は無し。お母さんが1人でやっていらっしゃる。童謡のような曲がかかっていて、ペンダントライトや木彫りの熊などの観光土産や何かが置いてある壁際が昭和のまま。経年でクッションがなくなってお尻が嵌ってしまいそうな椅子に腰掛け(笑)、メニューを眺めた。注文したのは「ホットコーヒー」と「風月プリン」。音だけ聞こえたがコーヒーは喫茶店でよくある鍋温めのよう。

しばらくしてコーヒーと「風月プリン」が登場。「風月プリン」は四角いガラス平皿にプリンが2つとフルーツが盛られている。プリンは手作りと思しきカスタードプリンで、頂部にカラメルソースがかかっている懐かしいタイプ。配膳時にお母さんが砂糖とミルクのポットを置いて蓋を開けてくれていたが、自分はコーヒーに砂糖やミルクを使わないので、このプリンのしっかりとした甘さが嬉しい。美味しい2つのプリンに添えてあるフルーツは、苺、キウイフルーツ、パイナップル、オレンジ、バナナととても多彩。そこに生クリームも添えられている。オッサンが洒落た店でこの組み合わせを注文するのは勇気が要るが、この店なら問題無し(笑)。いい休憩になった。(勘定は¥930)

 

 


 

↓ 花しょうぶ通の入口交差点角に立つ登録有形文化財の「滋賀中央信用金庫銀座支店(旧・明治銀行彦根支店)」(大正7年・1918・建造)を再訪。前の歩道や脇の道幅が狭いためなかなか写真を撮るのが大変。

 

↓ 花しょうぶ通で同じく登録有形文化財の「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)も再訪。現役の理髪店で、何度見ても上部のバリカンを模した飾りが素敵。

 

 

↓ 本町にある「俳遊館(旧・彦根信用組合本店)」(大正13年・1924・建造)も再訪。何だか近代建築の存続を巡回監視している気分(笑)。

 

 


 

パーラー風月

滋賀県彦根市銀座町5-7

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 彦根銀座街 パーラーふうげつ 風月堂 ふうげつどう 喫茶 純喫茶 珈琲 バルブ最中 近代建築 国登録有形文化財 花しょうぶ通り商店街 )

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風月堂 @滋賀県彦根市

2019年03月16日 | 滋賀県

彦根の「銀座商店街」にある和菓子屋「風月堂」へ。まだ店を開けてすぐだろう時間に中へ入ってみた。ガラスショーケースの中には和洋の様々な菓子が並んでいる。好物の最中の種類が多い。前回彦根に来た時は色々時間の都合があり、ちょっと慌てて帰ったのでいくつか購入しようと思っていた品の事を忘れてしまっていた。そのうちのひとつで、絶対に買って帰ろうと思っていた目当ての品は、その名も「バルブ最中」。「”バルブ”ってあの工業製品の!?」と、気になって仕方がなかった。この「バルブ最中」は戦後から発売されているそうで、バルブの生産が明治20年からの彦根の地場産業なのだとか。知らなかった。にしてもバルブで最中って…(笑)。一緒に本物のKITZのバルブが並べてあるが、この見覚えあるバルブも彦根で生産しているのかな。店の中には誰もおらず、奥に引っ込んでいるんだろうと呼び掛けるも全く返答がない。奥に向かって何度大声を出してもダメ…(不用心だなァ・苦笑)。外を見回しても誰も居ないし、ちょっと待ってみたがダメ。結局出直すことに…。

市内散策をして時間を置いてからもう一度訪問すると、今度は主人がいらっしゃった(ホッ…)。購入したのはもちろん「バルブ最中」と、”彦根銘菓”と冠が付いていた「たちばな」。嫁の分と2つづつ購入して持ち帰った。家に着いてから包みを開ける。分かってはいたが本当に”バルブ”(写真下左)。最中種には”FUGETU”の文字も。あんこが少しはみ出しているのは元々だったのか、自分が自転車で振り回したからか。何しろ面白い形だ。中は照りのある甘めのつぶ餡。バルブだけあって厚みがあるのであんこの量も多い。

 

二重に包装された「たちばな」は粉を吹いたゆず風味の菓子。餡が軟らかい求肥で包まれている。”たちばな(橘)”は井伊家の家紋で、彦根の茶席でもよく使われる菓子なのだとか。上品な甘さでこれも旨い。まだまだ色々な最中や菓子が置いてあったのでまた寄ってみよう。(勘定失念)

 

 


 

↓ 今回の彦根散策で一番のサプライズだったのが錦町の「シブヤ寫眞舘」(昭和10年・1935・建造)。この建物の情報は全く持っていなかったので、細い路地を適当に入って行って見つけた時は感動した。路地が狭すぎて上手く写真は撮れないが、逆読みの立体文字看板といい、庇の装飾といい、ショーウインドーといい、素晴らしい。こちらの写真館は彦根市等に数多くの歴史的な写真を寄贈しているのだとか(参考:)。もちろん自主的なんだろうけれど、町の写真館にはこういう素敵な役目もあるんだなァ。

 

 

↓ 「シブヤ寫眞舘」前の細い路地を東に行くとあった建物(建築詳細不明)。サッシに替えられているがそこはかとなく洋館の雰囲気が。

↓ 銀座街と交差する京町~錦町の通り(「登り町グリーン通り商店街」)には時代を感じさせる建物が目白押し。故意なのか色が似通っているので逆に没個性的になり、それぞれの建物の特徴が分かり辛くなってしまっているが、今回写真を撮った建物は全て木枠の窓だったので古いことは間違いないんじゃないかな。

 

 

  

 


 

風月堂

滋賀県彦根市銀座町5-7

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね ふうげつどう 奥井風月堂 バルブもなか 彦根銘菓 和菓子 洋菓子 近代建築 シブヤ写真館 彦根銀座街 銀座通り )

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