“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「AI失業」(井上智洋著/SBクリエイティブ)

2023-11-10 09:43:00 |    人工知能(AI)



<新刊情報>



書名:AI失業

著者:井上智洋

発行:SBクリエイティブ

 生成AIは私たちの仕事をどう奪うのか?ChatGPTを代表格とする文章生成AI、ミッドジャーニーやステーブル・ディフュージョンに代表される画像生成AIなど、各ジャンルで高機能のAI技術が続々と誕生している今、あらゆるビジネスパーソンはそれらの概要を理解し、使いこなせなければ生き残れない時代が到来しているといえる。さらには、最新のテクノロジーツールを自在に操れたうえで、自らのプレゼンスを高めるために、「己の付加価値をどうビジネスで生み出すか」が問われ始めてもいる。そんななか、多くの働く人の頭にあることは、「テクノロジーによって自分の仕事が奪われるのではないか」「共生していくにしても、太刀打ちできる気がしない…」という危機感であろう。数年前は、「どんなに技術が進歩しても、ヒトにしかできない仕事やクリエイティビティはある」と信じて疑わなかった人々でさえ、この現実を目の前にして「いよいよ本格的に多くの人が失業するのでは?」と考えを一転させているはず。同書は、かねてよりAIやメタバース、テクノロジーと雇用の関係性について、先見的な意見を述べてきた経済学者・井上智洋氏が、この大変革期に「人工知能が私たちの雇用と経済に与える影響」についてやさしく語る1冊。【目次】第1章 生成AIが変える世界 第2章 AIで産業はどう変わるか? 第3章 人工知能は日本経済をどう変えるか? 第4章 AIと人間は共生可能か?
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●科学技術ニュース●パナソニック 、東急とUR都市機構、郊外住宅地における空中配送ロボットの実証実験開始

2023-11-10 09:42:35 |    ロボット工学
 パナソニックHD、東急、都市再生機構(UR都市機構)は、川崎市麻生区のUR虹ヶ丘団地にて、世界初となる郊外住宅地における空中配送ロボット技術を活用した新たな配送サービスの実証実験の実施、および動実証実験を活用した持続可能なまちづくりの推進に向けて10月13日に連携協定を締結し、11月18日から同実証実験を開始する。

 三者は空中配送ロボットの技術およびサービスの効果検証を通じ、配送業界における人手不足や配送コストの上昇といった社会課題の解決や、少子高齢化が進行する郊外住宅地における買い物の利便性向上を目指す。

 また、空中配送ロボットにより商品が届けられる受取場所に人が集い、外出や交流の機会が創出されることによるウェルビーイングの向上や、コミュニティの形成による地域活性化へ寄与しながら、生活者一人ひとりの自由で豊かな暮らしの実現、生活者起点でのまちづくりを推進していく。

 三者は各者のもつノウハウを生かし、協働して郊外住宅地に共通する地域課題の解決、並びに地域の活性化、魅力づくり、持続的な価値の向上を図るため、連携協定の締結に至った。

 今回のUR虹ヶ丘団地の実証実験の結果を踏まえ、今後は虹ヶ丘地域、すすき野地域への拡大を視野に検討を進めていく。<パナソニック>


<連携内容>

(1)配送ロボットの技術検証
(2)住民の利便性向上に資する新たな物流サービスの効果検証
(3)郊外住宅地におけるコミュニティ形成および地域活性化への寄与の検証

<実証実験の概要>

(1)実施目的:空中配送ロボットによる配送システムを試行的に運行させ、その効果や課題の把握、利用頻度や利用目的のニーズの把握と、生活への影響を調査。
(2)実施場所:川崎市麻生区虹ヶ丘2丁目UR虹ヶ丘団地内
(3)実施期間:2023年11月18日(土)〜2024年3月31日(日)左記期間において不定期で運行。
(4)実施内容:住民の方が専用WEBアプリから、東急ストア、吉野家などの商品を注文。指定時間内に団地内の受取場所にある受取ボックスまで配送ロボットが商品をお届ける。
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●科学技術ニュース●NICT、世界初、光の配光角を制御できる深紫外LEDの開発に成功

2023-11-10 09:42:02 |    電気・電子工学
 情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー)未来ICT研究所の井上 振一郎 室長らの研究グループは、ナノ光構造技術により光の配光角を制御し、極めて高い指向性を有するオプティクスフリー深紫外LEDの開発に世界で初めて成功した。

 今回開発した深紫外LEDでは、光学レンズを用いることなく、ナノ光構造技術とマイクロLED構造を組み合わせることで、放射される深紫外光の配光角を緻密に制御し、ビーム形状にコリメートできることを実証した。

 また、同構造は、深紫外LEDの光取出し効率の向上にも有効であり、配光角の制御機能だけでなく、その光出力を大幅に向上(約1.5倍)させる効果があることも明らかにした。

 深紫外LEDは、空気中を浮遊するエアロゾル状のウイルスの不活性化や、太陽光による背景ノイズに邪魔をされない光無線通信用の光源等として期待されている。

 同成果は、高コストのレンズや光学部品を使用せずに、必要な箇所のみに高強度の深紫外光を効率的に照射することを可能にし、深紫外光の無駄な広がりを抑え、人体等に照射されるリスクを低減し、深紫外LEDの安全性、効率性、生産性を飛躍的に高める技術として期待される。

 今回の成果は、高コストのレンズや光学部品を用いることなく、通常、全方位に広がってしまう深紫外LEDの配光角を極めて狭角に制御できることを示した世界初の実証例となる。

 殺菌から医療、センシング、環境、光加工、ソーラーブラインド光無線通信応用まで、多岐にわたる分野において、深紫外LEDを活用した光システムの応用の幅を広げ、その安全性、効率性、生産性を飛躍的に高める技術として期待される。

 今後、同技術を用いることで、表面や空間中の細菌・ウイルスをより安全かつ効果的に不活性化するシステムや、太陽光下の屋外環境でも安全・超高速・低ノイズに通信可能な光無線通信システム等の実現を目指していく。<情報通信研究機構(NICT)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「書名:基礎から学ぶ 電気回路計算<第3版> (永田博義著/オーム社)

2023-11-10 09:41:32 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名:書名:基礎から学ぶ 電気回路計算<第3版>

著者:永田博義

発行:オーム社

 豊富な演習350問。徹底的に電気回路計算力を養う特訓書。長年、電気理論指導に定評ある著者が、電気系初学者に対する「回路の知識」「解析力の涵養」を目指して執筆した学習書。改訂のポイントは、「①解説のブラッシュアップ」「②過渡現象、行列に対応」。解答に至る過程を丹念に解きほぐす手法も大きな特徴。掲載の全問題は合計350問に達し、これを解くことで、電験三種合格レベルの実力に導く。
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