“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「日経スマートワーク OUTLOOK 2020」(日本経済新聞社編/日本経済新聞出版社)

2020-07-30 09:33:31 |    企業経営

 

<新刊情報>

 

書名:日経スマートワーク OUTLOOK 2020

編者:日本経済新聞社

発行:日本経済新聞出版社

 同書は、日本経済新聞が2017年から実施している大規模調査、「スマートワーク経営調査」を書籍化したもの。この調査は、働き方改革を通じて成長をめざす企業を支援する「日経スマートワークプロジェクト」の一環で、日経独自の指標で企業の働き方改革の取り組みを評価し、格付けしている。19年の最新調査では上場企業を中心に708社が調査に参加した。同書では、調査開始から3年分の全調査データを公開して、各社の取り組みや進み具合を明らかにする。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、多くの企業が働き方の見直しを迫られている。働き方改革にいち早く着手した先進企業の取り組みがわかる、“アフターコロナ"の経営に役立つ一冊。

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●科学技術ニュース●JAMSTECなど、430万年前~1億150万年前に形成した太古の海底下堆積物地層から微生物を蘇らせることに成功

2020-07-30 09:32:49 |    生物・医学

 海洋研究開発機構(JAMSTEC) 超先鋭研究開発部門 高知コア研究所 地球微生物学研究グループの諸野祐樹主任研究員らは、米国ロードアイランド大学、産業技術総合研究所、高知大学、マリン・ワーク・ジャパンと共同で、南太平洋環流域の海底下から採取した太古の地層試料(430万年前~1億150万年前)に存在する微生物を実験室培養によって蘇らせることに成功した。

 これにより、地層中の微生物が化石化した生命の名残ではなく、生き延びていたことを明らかにした。

 地球の表面積の7割を占める海洋、その下に広がる海底には、マリンスノー(プランクトンの排泄物や死がいなど)や塵などが堆積する地層が存在する。細かい粒子で構成される海底下地層では、微生物のような小さい生き物であっても堆積物の中を動き回ることはできず、地層が形成された当時の微生物が閉じ込められていると考えられている。

 同研究では、南太平洋環流域(South Pacific Gyre=SPG)から採集した堆積物(水深3,740m~5,695m)にエサとなる物質を浸み込ませた。

 微生物が生きていれば与えたエサを取り込む(食べる)はず。21日~1年半の間、培養を行ったところ、1億150万年前に堆積した地層試料においても最高99.1%の微生物がエサを食べて増殖を始めることが判明し、白亜紀の太古に堆積してから1億年余りの間、大半の微生物が地層中で生き延びていたことが明らかになった。

 また、少量の酸素を含む環境で培養を行った時に微生物が蘇ってきたが、酸素を含まない培養では顕著な微生物の増殖は認められ無かった。つまり、酸素が地層の奥深くまで浸透している外洋の堆積物環境では、生育に酸素を必要とする好気性微生物のみが生物としての活性を維持したまま地質学的時間を生き延びていたことを示している。(海洋研究開発機構<JAMSTEC>)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「LaTeX超入門」(水谷正大著/講談社)

2020-07-30 09:32:02 |    情報工学

 

<新刊情報>

 

書名:LaTeX超入門~ゼロからはじめる理系の文書作成術~

著者:水谷正大

発行:講談社(ブルーバックス)

 理系のレポート作成や論文執筆の定番「LaTeX」の使い方が一冊でわかる。これだけ読めばレポートが簡単に作成できるようになる、はじめての人のための入門書。

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