“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「対論! 生命誕生の謎」(山岸明彦、高井 研著/集英社インターナショナル)

2020-01-06 09:33:08 |    生物・医学

 

<新刊情報>

 

書名:対論! 生命誕生の謎

著者:山岸明彦、高井 研

発行:集英社インターナショナル
  
 生命が生まれたのは、海か陸か?「地球生命の起源は深海の熱水噴出孔にある」という説を実証すべく、水深2000メートルの深海で生物探査を行う微生物学者の高井研。一方、国際宇宙ステーション(ISS)で行われている生命実験「たんぽぽ計画」の代表を務める分子生物学者の山岸明彦は、「生命は陸上の温泉で生まれた」と考える。まったく異なる説を唱える二人が、生命の起源や進化の謎、地球外生命探査について激しく論じ合い、生命の本質を明らかにする。

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●科学技術ニュース●NICTと高知県・高知市病院企業団立高知医療センターなど、災害に強くセキュアな電子カルテ保管・交換システムを開発

2020-01-06 09:32:39 |    情報工学

 情報通信研究機構(NICT)と高知県・高知市病院企業団立高知医療センター及び連携協力機関から成るチームは、秘密分散技術と秘匿通信技術を組み合わせることにより、電子カルテデータのセキュアなバックアップと医療機関間での相互参照、災害時の迅速なデータ復元を可能とするシステムを開発した。

 秘密分散技術と秘匿通信技術を組み合わせることにより、電子カルテデータのセキュアなバックアップと医療機関間での相互参照、災害時を想定した場合に必要とされる医療データ項目の迅速な復元が可能な、保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム(H-LINCOS: Healthcare long-term integrity and confidentiality protection system)を開発した。

 同システムを用いた実証実験では、800 km圏のネットワークで結ぶ高知医療センターと大阪、名古屋、大手町、小金井にあるデータサーバに、1万人分の電子カルテの模擬データを分散保管した。

 次に、南海トラフ地震等により四国エリアが被災したというシナリオの下、それぞれのデータサーバから処方履歴、アレルギー情報などの災害時医療に必要とされるデータ項目を小金井のサーバ上に復元し、衛星回線経由で高知医療センターの端末に伝送した。

 その結果、高知医療センターの端末で患者検索してから9秒以内で医療データを復元することに成功した。これは、救急時の猶予時間といわれる15秒程度の要求に応えるもの。

 今回の結果により、災害時に必要な医療データを迅速に届けることが可能になり、災害医療に大いに役立つことが期待される。また、地上網が使える平時においては、医療機関の間で電子カルテデータを相互参照することが可能になる。

 今後、扱うデータサイズや接続する端末数を増やしながら、通信遅延や輻輳についての解析を進め、H-LINCOSの実用性を更に高めるための研究開発や実環境での運用方法についての検討を進めていく。また、災害時の保健医療活動の効率化に向けて、H-LINCOSと災害時保健医療福祉活動支援システム(D24H)の連携方法についても検討を進めていく。(「NICT」ウェブサイトより)

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「専門基礎ライブラリー 電子回路」(和田成夫、小松 聡、京相雅樹、吉田俊哉、植野彰規、田中康寛、安藤 毅著)/実教出版

2020-01-06 09:32:05 |    電気・電子工学

 

<新刊情報>

 

書名:専門基礎ライブラリー 電子回路

著者:和田成夫、小松 聡、京相雅樹、吉田俊哉、植野彰規、田中康寛、安藤 毅

発行:実教出版

 理工系の大学や高専用の電子回路のテキスト。電気電子系の学生はもとより、電子回路を使用する通信・機械・情報・物理科学系・医用電子やセンサ工学系の学生も対象。前半はダイオード、トランジスタ増幅回路およびオペアンプといった「基礎編」で、後半はAD/DA変換回路、通信における電子回路、センサと電子回路といった実用的な電子回路の「応用編」。

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