ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

切って捨てるな

2008年03月17日 | Weblog


林業は長期計画を要する産業です。
最近の金融業感覚で事業はできません。
不動産投機に失敗すると次は貴金属投機というような訳にはいきません。

ある山間部の村に行き、自治会長に、村の10年後はどうなっているでしょうかと質問してみました。
すると自治会長は、淋しそうな顔をして「俺はもういないな」と言いました。
村の人口はどんどん減り、今では老人だけだそうです。
そこに立派な林道があり美しい杉林があっても採算性がないそうです。
実質林業をやっている人は一人もいないそうです。
地方政府から道路工事などの仕事があると働き、補助金が出ると森林管理をやっているそうです。
山の斜面を畑にして作物を栽培し、自家消費して生活を補っているそうです。

別の村人とお話しをしました。
何とか木工を商品にして売りたいと思い、いろいろなものを試作してきたそうです。
彼の工房をみました。
孤軍奮闘していると思いました。
村はなかなかものをつくって売るという考えにならないと嘆いていました。
丸木を売ることを考えるが、製材や木工の考えがないそうです。
丸木が売れないから村には産業がないということになります。

しかし中央・地方政府の林業政策に絶望しながらも、林業の復活を心の奥底に秘めている老人の気持を感じました。
中央政府は第三次産業を重視していますが、当面苦しくても経済は第二次産業の維持と第一次産業の復興が重要と思います。

第三次産業は末期になりますと生活に必要なものの流通ではなく投機が盛んになります。
投機でかねをいくら儲けても生活に必要なものがなかったらかねは無価値です。
農業はもちろんですが林業(木)も切って捨ててはいけません。