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秋山好古揮毫石碑紀行 49 愛媛県護国神社の碑

2016年02月24日 | 伊予松山歴史散策


松山市御幸一丁目476番地 愛媛県護國神社に再建立された天壌無窮の石碑。


1.碑   文 :  天壤無窮(てんじょうむきゅう) 昭和3年御大典・清水小学校開校記念碑
2.所 在 地:  松山市御幸一丁目476番地
3.揮 毫 者:  陸軍大将 秋山好古
4.建 立 者:  裏面に建立者20数名の先生記載殆ど判読困難
5.建立年月日:  昭和3年 
6.碑石大きさ:  縦・1m35cm  横・ 1m10cm  厚み・  35 ㎝
参考資料 : 昭和3年11月3日、清水小学校が開校され、同年11月10日、昭和天皇即位
の礼が行われたことに記念して20数名の先生方が醵金し建立した。
天壌無窮とは:天地と共に窮まりの無い事。永遠に続く事。
天壌は、天と地の意で、無窮とは、きわまりないこと。終わりがないこと。
     
 昭和20年10月2日、連合国軍最高総司令部が設置され、司令部の命令通達の一つとして教育施設に軍人が揮毫した石碑、扁額等々の撤去命令があった。(軍国主義教育の廃止・天皇・皇室の神聖性の除去、国家神道の廃止)
この事により「天壌無窮」の碑石を撤去して清水小学校の用具室に保管してあったのを、平成7年10月、渡部校長の許可を得て愛媛県護國神社、波爾 荘(はにさかえ)宮司の努力で境内に再建立された。
再建立の経緯は私が直接、波爾 荘宮司に伺った。
碑石が割れているのは、撤去作業時に破損したものである。
秋山好古は、当時北豫中学校長在任中であり清水小学校から揮毫を依頼したものである。
なお、醵金で建立した先生方の名前が碑石裏面に刻印してあったが、風化して消えて見えない。

参考事項:昭和16年3月、国民学校が公布され教育の目的は、「皇国(こうこく)ノ道ニ則(のっと)りテ初等普通教育ヲ施(ほどこ)し国民ノ基礎的練成ヲ為(な)スヲ以(もつ)テ目的トス」(第一条)とあって、「皇国(こうこく)ノ道」とは「天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼(ふよく)スル道」と意味づけされたと言う。・・天壌無窮の語句が教育勅語の中にある。
その、天壤無窮の碑が校庭にありそれも揮毫が陸軍大将である事が進駐軍の遺憾とするところであった。
現在天壤無窮の意味を、広辞苑・大辞林で見てみると、天地とともに永遠に続くこと。
恵まれた天地が終焉なく永続される様をいう。・・とある。


石碑が割れているのは、撤去作業時に破損したもので、二つに割れた石碑は、平成7年10月まで、松山市立清水小学校の用具室に保管されていた。
愛媛県護國神社、波爾 荘宮司はこの石碑を発見されいろんな努力をされ、県護國神社境内で最高の場所に再建立された。そして全国の護国神社に秋山好古揮毫の石碑が建立されているのは、愛媛県護國神社が唯一である。
これは、波爾 荘宮司の努力である。



天壌無窮の石碑裏面で、建立に携わった先生方の名前が刻まれていたそうだが、今は風化して見えない。
  下部二行で、右に・・奉祝 昭和??
        左に・・御大典並開校記念と書かれているのが僅かに判読出来る。
昭和天皇の即位の礼は、昭和3年11月10日、京都御所で行われた。
御大典記念の石碑は、即位の礼を記念して建立されたもので、好古揮毫の石碑も4基ある。


愛媛縣護國神社正面で神社の由緒は:
愛媛縣護國神社は、明治32年4月16日、招魂社として道後村持田に創建、(現松山東署付近)され、大正2年10月3日、愛媛県立農業学校創設のため、松山市新立町多賀神社に移遷、昭和13年3月15日、愛媛招魂社と改称した。
同14年4月26日、愛媛県護國神社となり、神饌幣帛料供進神社に指定され、同年10月9日、御幸に社殿竣功し奉遷した。
昭和20年7月26日、戦災により社殿炎上、同21年9月30日、連合軍占領下にて神道指令により社号を御幸神社と改称、同27年9月8日、サンフランシスコ講和条約締結により、愛媛県護國神社に腹称した。
昭和30年10月1日、社殿竣功遷座執行、同44年10月10日、創立70年祭御鎮座30年記念大祭を執行した。・・愛媛県神社誌より



昭和3年11月3日、第六尋常小学校と御幸尋常小学校を合併して創設され、校名を清水小学校とした。
画像は、清水小学校時代の天壌無窮の石碑。


好古が揮毫した石碑で撤去命により撤去され、他の地に再建立された石碑が3基ある。
一つが、愛媛県護国神社にある「天壌無窮」で元は松山市立清水小学校にあった。
二つ目は、宇和島市吉田町安楽寺にある「忠魂碑」で元は喜佐方小学校にあった。
三つ目が、西予市城川町の「忠魂碑」である。

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