kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

先送り体質

2011-09-26 08:55:21 | 日記
思い起こせば不動産バブル崩壊で日本が金融危機に陥った
ことを思い出します。あの時は政府も銀行業界も不良債権
問題を先送りにしていました。政府や銀行業界の公表した
不良債権額はとても甘い査定に基づいたものでした。

問題の先送りを繰り返し最終的にはいくつかの大手金融機
関の破綻と大手行に公的資金を投入することでやっと問題
解決の糸口が見つかりました。

今回はギリシャのソブリン問題が事の発端ですが、そのギ
リシャからソブリン問題がイタリアやスペインまで拡大し
た場合その両国の経済規模からしてとても現状の仕組みで
は救済することが難しいと言うことが事態を一層深刻にし
ています。各国の利害が複雑に絡み合いいくら議論を重ね
ても一向に解決策が見出せません。

ユーロ加盟のドイツやフランスの財政は健全ですが、頭痛
の種は自国の銀行が南欧諸国の国債を大量に保有している
ことです。もしギリシャがデフォルトしそれがイタリアや
スペインに飛び火したらこれら諸国の国債を大量に保有し
ている独仏の大手銀行は評価損から大幅な資本不足に陥り
ます。

大手行に公的資金を投入する仕組みが整わないうちはギリ
シャの破綻はなんとしても阻止しなければなりません。し
かし今までの問題先送りで事態は一層深刻化しています。
バブル崩壊後のちょうど1990年代の日本と同じ問題を
抱え込んだことになります。

この問題が最終的にどんな結末を迎えるか分かりませんが
先行きに一定の目処が付くまで今後も折に触れて懸念材料
として蒸し返されそうです。その度ごとに金融市場は大き
く動揺しそうです。最悪ギリシャのデフォルトか抜本的な
対策が講じられるとかの劇的なことが起こらないとこれか
らもずっと引きずりそうです。
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スマホが変える未来

2011-09-25 07:14:25 | 日記
24日付けの経済紙にスマホ特集が掲載されていました。この
記事をみるとまずソフトの面とハードの面で日本の企業に与え
る影響が考えられます。まずソフトの面では既存の携帯よりも
大きくなった画面でスマホによるショッピングが伸びていると
伝えています。いつでもどこでもネットにつながる環境から通
勤時間やちょっとした待ち時間に買い物をする人達が増えてい
るそうです。

またパソコンのようにアプリを追加できる事から携帯音楽プレ
ーヤーや電子辞書それにコンパクトデジカメの代わりに使う人
達も増えデジタル機器での明暗が際立ってきました。ちょうど
パソコンの普及でワープロが姿を消したように今度、電卓や電
子辞書それにコンパクトデジカメまた携帯音楽プレーヤーなど
の内いくつかのデジタル製品は5年後10年後にはマイナーな
存在になるか姿を消しているかもしれません。

ハード面ではスマホ市場を牽引しているメーカーはアップルや
サムスンが世界では圧倒的に優位です。残念ながら日本メーカ
ーはほとんど存在感がありません。しかし使われてはいる部品
に目を転じると様相は一変します。積層セラミックコンデンサ
ーで世界シェアNOIの村田製作所、SAWフィルターではス
マホ向けで4割が同じく村田製作所、3割がTDK。セラミッ
クパッケージはシェア7割が京セラ、電子コンパスも旭化成が
8割のシェアなどこと部品分野では日本企業の独壇場です。他
にも東芝やエプソントヨコムなどがスマホ向けではシェアの高
い部品を生産しています。

スマホ市場が今後も高い成長を遂あげることは間違いないでし
ょう。しかし個別企業ではスマホ向けの部品でどのくらい収益
を上げているか慎重に精査する必要はあります。またハイテク
分野の競争は激化していますからその動向に注意が必要です。
台湾や韓国企業との競争で優位に立てるのかその見極めも必要
です。部品メーカーはかつてはセットメーカーに比べて国際競
争力のある業界でした。ですからパソコンや携帯電話などのデ
ジタル機器の動向を見ながら上位メーカーも下位メーカーも電
子部品の受注動向で一斉に物色される傾向がありましたが、近
年は企業間格差が一層開いてきたました。この業界も銘柄選択
が重要になりました。

さて週明けの東京市場は始まりは8500円を割り込んで始ま
るのでしょうか。午後はアジア株の動向を見ながらでしょうか。
週末のNY市場は目先下げ止まったような感じですが、ギリシ
ャ問題は依然最大の懸念材料であり当面は29日の欧州金融安
定ファシリティ(EFSF)の機能拡充に関して独連邦議会での採決
の行方が焦点です。9月末を控えて国内機関投資家は動きにく
い状況です。レバトリでの思わぬ円高進行にも注意が必要です。
引き続いて先物中心での空中戦の展開でしょうから相場が一方
向に大きく振れる可能性は高いかもしれません。

しばらくは外部環境の急変も予想されます。売買をどちらかに
大きく傾けるにはリスクもあります。東京市場は海外の写真相
場になっていますから東京が開いている時間ではなく海外が開
く時間に株価材料が表面化します。今後も海外要因から目の離
せない展開がしばらく続きます。
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リーマンの教訓

2011-09-24 08:17:18 | 日記
今の株価を見てみると流石に業績、将来性、資産内容など売
られすぎだろうと思うのは私だけではないでしょう。しかし
また根本的な不安材料が解決するめどは立たないことも事実
です。ギリシャ問題の解決はこのままではいつになるか見当
も付きません。また本当にギリシャ問題を発端とした第2の
リーマンショックの再来ともなれば今は好調な企業業績も根
底から崩れてしまうかもしれません。

市場はリーマンショックの教訓から早め早め動いています。
リスク商品が全般的に暴落するさまは、まるですぐにも欧州
発の金融危機が迫っているような感覚です。目先はギリシャ
の財政問題がやはり最大の材料でしょうが少し先走りのよう
な気もします。

そして僅かですが望みはあります。ドイツなどの経常黒字国が
ギリシャなどの経常赤字国に対して財政的な補填をする仕組み
をつくればいいのです。欧州金融安定基金の機能拡充案やユー
ロ共同債の創設にドイツが賛成に回ることにでもなれば状況も
がらりと変わってくるでしょう。相場の急反発も夢ではありま
せん。市場はそれを催促しているのかもしれません。

波乱は長期投資にはチャンスなのでしょうが。それには銘柄選
びが本当に重要になります。この混乱が小康状態になっても業
績的に厳しい銘柄も多くあります。もし波乱をチャンスと見る
ならばもう一度投資銘柄の選別は必要です。銘柄によってリバ
ウンド相場になっても投資収益が違ってきます。

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ハイテク製品のサイクルの速さに注意

2011-09-23 07:59:54 | 日記
日本写真印刷の株価が20日の大幅安に続いて21日も
830円と年初来安値を更新しました。株価は3年前の
2008年には6千円を超えていたことがありましたか
ら3年でおよそ7分の1の株価まで売られたことになり
ます。

実は2年前にこの銘柄を売買したことがありずっと気に
なっていました。確か当時は3500円くらいで買って
いたと思います。

日本写真印刷はもともと商業印刷という地味な業態でし
たがタッチパネルを手がけたことにより業績も株価も変
貌を遂げました。日本写真印刷はタッチパルでも任天堂
DSが採用していた抵抗膜方式で専用ペンでタッチする
方式で業績を伸ばしました。

ところが2008年頃から携帯電話に採用されだした静電
容量方式が次第に主流となりシェアをあっという間に失い
ました。タッチパネル自体はアイ・フォンなどのスマホや
アイ・タッチなどのタブレット端末がこれからも伸びるで
しょうから市場自体は拡大するでしょう。

しかし民生用ハイテク分野では韓国や台湾勢が急速に力を
つけていますから競争は激化する一方です。今回のケースは
技術革新の速さに経営陣の少しの経営判断のミスがその後の
会社の業績を劇的に変えてしまうことを改めて考えされられ
ました。

さて22日のNY市場は一時530ドル安と急落、引けは
少し戻して391ドル安の10733ドルでした。下げの
背景にあるのはギリシャ債務危機と米国経済のリセッショ
ン懸念、もっともこの問題はこのところずっと市場の懸念
材料として言われていたものです。今日のNY市場が終値
で10600ドル台のを割り込まないで戻れるのかどうか
要注意です。
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市場はヒステリック

2011-09-22 15:14:14 | 日記
22日の日経平均の大幅安はもちろんFOMCの内容に
サプライズがないからということからNY市場が283
ドル安したことが原因です。このところの東京市場は国
内の材料にはほとんど反応しません。米国株の写真相場の
様相を一段と強くしています。しかし良く考えてみてくだ
さい。FOMCの結果については事前の期待はあまり高く
はなかったと思います。にも拘らずわずかな材料でも上下
に大きく振れるボラティリティの高い相場がしばらく続く
のでしょう。

また22日の日経平均大幅安でひときわ足を引っ張った銘
柄はソフトバンクです。一部でKDDIがiPhone5を11月から
販売開始するという報道があり今まで独占販売でソフトバ
ンクの新規加入者増加におおいに貢献していた体制が崩れ
ると言う懸念から売りが膨らみました。

しかし少々過剰反応じゃないでしょうか、いくらなんでも
一日で12%弱も下落して年初来安値を更新するほどの悪
材料でしょうか。下落の背景はソフトバンクといえば個人
投資家好みの銘柄として知られています。震災後の円高か
ら内需株の代表銘柄として賑わいました。株価も4月末に
は3400円を超え震災前の高値目前まで買い上げられま
した。

このところ個人投資家中心に人気だったゲーム関連のグリー
やDeNAそれにコナミなどが今週になり大きく値を崩して
います。またソフトバンク大幅安の背景にはヘッジファンド
得意のペアトレードでKDDI買いのソフトバンク売りの注
文が出ているのかもしれません。いずれにしてもゲーム関連
が崩れ市場に警戒心が増したことは事実です。

それだけ今の資金の逃げ足は速いということです。ポジショ
ンを持つ場合は一瞬の迷いが大きなリスクを背負ってしまう
ということを肝に銘じる必要はありそうです。結局、東京市
場は8500円台が下限で上値が9000円手前までのボッ
クス相場です。もしこのゾーンを下に抜けるにしても何かの
キッカケが必要です。それはやはりギリシャ問題の一層の深
刻化でしょうか。カギは欧州発の混乱そしてそれを受けたN
Y市場の反応次第です。
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