kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

EV勝負はこれから?

2022-12-06 05:40:14 | 日記
円安局面でも株価へのインパクトは期待されたほど大きくなく反対に円高に転じると
マイナス面が目立つのが自動車セクターの今年の動きだったようです。10月まで大幅
に進んだ円安でもっとも恩恵を受ける筈だった自動車セクターの不振の背景はどこに
あったのでしょうか。

円安局面でも自動車セクターの足枷になったのは原材料価格の上昇や尚も続く半導体
不足の影響で生産が滞ったことと世界的な電動化の流れが強まっているにも拘わらず
日本メーカーの取り組みが後手に回っているというところにあったのでしょうか。

現在世界のEV市場を引っ張っているのは米国のテスラや中国のBYDなどの中国勢です。
それを追うのが欧州のVWやベンツそれに米国のGMやフォードです。2022年のEV販売
実績から言えば日本メーカーでは最も早くからEVに力を入れてきた日産です。

今年は三菱自動車と共同開発した軽タイプのEVのヒットがありましたが、それでも世
界での存在感は高くはありません。トヨタやホンダはやっとEVの市販車第1号を今年売
り出したばかりです。

確かに日本メーカーの出遅れは明らかですが、EV市場の勝者がまだ決定した訳ではあ
りません。2023年には日本メーカーも含め多くのメーカーがEVの新型車をお披露目す
るでしょう。まずは2025年までの3年間で業界地図がどうなっているのかが注目材料
です。

そしてもっとも大事なのはガソリン車並みの利益を稼げるEVを出すことです。既存の
メーカーは足元ではガソリン車で利益を稼ぎEV開発に回しています。しかし今年のよ
うにEV販売が来年以降も伸びることになれば収益源のガソリン車の販売が減少します。

早く儲かるEVにしないと1車種400億円とも言われる開発費を捻出できません。現状で
車両価格の3割を占めていると言われるバッテリーを外部から購入すると完成車メーカ
ーの利益は圧迫されます。だからバッテリーの調達はバッテリーメーカーと合弁会社を
設立し調達する完成車メーカーが大多数です。

またもう一つの中核部品でイーアクスルも大手メーカーは自社開発するか系列メーカー
からの調達するケースが多いようです。ライバルメーカーと差別することや少しでも利
益を完成車メーカーが確保しやすくするためです。

中国でテスラを追う一番手の存在になったBYDは日本にも上陸します。大手バッテリー
メーカーでもあるBYDはコスト面のアドバンテージを支えに世界の市場で攻勢をかける
ようです。様々な車種を開発して顧客層を広げる作戦のようです。来年は間違いなくEV
市場が一層拡大する一方競争も激しくなりそうです。レッド市場を制するのは果たして
どのメーカーになるのでしょうか。
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