kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

宿題を抱えている日本企業

2019-01-22 05:58:25 | 日記
週明け21日の東京市場は週末の米国株が大幅高だったことを好感
して寄り付きは180円程高く始まり一時は上げ幅が220円程度まで
上昇する場面もありましたが、買いは続かず10時過ぎには上げ幅
を縮めました。結局小幅高で取引を終了しました。18日に大幅高
したこともあり上値では利益確定売りもあったのかもしれません。

NYダウと日経平均は連動していますが、年明け以降両社の差は
拡大しています。2018年の値と先週末の値を比較してみました。
前者は6%しています。一方後者は半分の3%の上昇に止まってい
ます。ドル建て日経平均で見れば円建てよりも上回ってしますが
それでも日本株の戻りの鈍さは歴然です。

本当に日本株が米国株に比べて割安なら海外投資家の買いが急増
してみ不思議ではありません。しかし現実にはそうなっていませ
ん。割安イコール投資チャンスとはならないところが投資の難し
さです。日本株にも海外投資家が興味を示している銘柄も決して
少なくないでしょう。

それでも全体としては魅力に欠けるという判断なのでしょう。や
はり理由はいくつかあるでしょうが、大きいのは収益力の低さで
しょうか。収益力を測る物差しにROEがあります。ROEとは当期純
利益を自己資本で除したもので自己資本がどれだけ効率的に使わ
れているかを見るもので、これが高いほど収益力が高いことにな
ります。

ここ数年日本の経営者もROEを経営の物差しに挙げることも多く
なり事実以前に比べれば大きく改善しています。しかしそれでも
米国企業だけでなく欧州企業よりもまだまだ見劣りする水準です。

日本企業の中でもROEの高い企業はPERも高い傾向がはっきりし
ています。日本企業全体のPERが低いのはROEが低いからだとい
う結論は間違っていません。加えて企業の解散価値であるPBRが
低いのも日本企業の特徴です。

それだけ収益力が劣り成長期待が高まらないという評価が定着し
ているのかもしれません。日本企業全体が資本効率を重視した経
営をまだまだ高めないと危機が去っても株価水準が持続的に高く
なりそうもありません。

PBR1倍前後の企業経営者は自社の事業をもう一度見つめ直し利
益率の改善に真剣に取り組み必要があります。まして1倍割れの
企業は市場から落第の烙印を押されているとの認識が必要です。
市場の評価不足ではなく上場企業としてのふさわしくないという
危機感が必要です。
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